自動車レースのF1では、前の年に圧倒的な強さを誇ったチャンピオンカーを次の年に使っても勝てません。
なぜなら、他のチームもチャンピオンカー以上の車を用意してくるからです。
これはサッカーなどのスポーツでも同じで、新シーズンには前年のトップを踏み台にしてレベルアップを図るため、補強していないチームは目に見えて順位を落としていきます。
先へ先へと進みたがるのは人間の性なのでしょう。
我々は常にアゲアゲで行くしかないのです。
さて、先週日曜と金曜に練習会しましたので、今更ブログに上げときます。
まずは日曜日。
5人でやりました。
いつもご参加ありがとうございます。
金曜日はひたすら推手する感じですが、日曜日はひたすら脱線しまくる感じです。
練習後懇談会をしないのも、さんざん時間中に会談しているからです。
しかし、それも重要です。
こういう話って普段する相手いませんしね(笑。
それに、誰かの一言がすごいヒントになる事もあります。
NNさんと管理人は日本ではマイナーな太極拳をしていて、その推手も独特なので、この場でしか練習できません。
なんでこんな特殊なんだ?という疑問をNNさんに投げかけたら「多分、一般的でない系統の太極拳が混じっているからでしょう」というお話をしてくれました。
現在広く伝えられている太極拳には陳家溝で興った陳式と、それを学んだ楊露禅が広めた楊式の系統があります。
ところが、これらとは全く関係なく伝えられている流派も存在するらしいです。
(それを「太極拳」と呼ぶかどうかは別として)
NNさんと管理人がやっている太極拳は楊式の系統ですが、創始した人が途中からその別系統の武術を学んだので、推手はそちらのを採用したのだろう、というのがNNさんの推察でした。
そうすると、基本的な考え方が楊式と違ってくる可能性もあります。
清水豊氏の著書によると、そもそも陳家溝に太極拳(的な武術)を伝えたのは蔣発という人だそうで、蔣発の系統が独自に続いていたとしても不思議ではありません。
昔ながらのルールを守って、決して表に出てこない武術家もいますしね。
こういう情報や、一人一人の研究成果を知る機会というのはなかなか無いので、推手だけじゃなくて雑談も貴重なのです。
日曜日は推手半分、話半分、みたいな感じでゆったりと練習致しました。
ご参加の皆様、どうもありがとうございました。
次いで金曜FNP。
今回も4人で練習です。
ご参加ありがとうございます。
金曜日はとにかく練習、という感じです。
最近はメンバーが少ないこともあって同じ人と何回かやるんですが、一回仕掛けた方法は二回目にはほとんど通用しません。
この対応力はさすがで、時々刻々とアップデートしている事を示しています。
対応力の高さというのは2つの柱から成り立っていると思われます。
1つは正しい理屈に裏打ちされた訓練。
もう1つは「経験」です。
「正しい理屈」の方は個々人の努力で高める事が出来ますが、「経験」の方は一人でどんなに頑張っても積めないので、仲間が必要になります。
現在練習会に参加している人達は「経験」を求めて来ているのだと思います。
という事で、秋も深まり涼しいというより寒くなってきたのに、みんな半袖シャツでパンツまでびっしょりになって推手しまくりました(笑。
ご参加頂いた皆様、どうもありがとうございました。
練習後懇談会で出た話題の一つに「飛ばされる推手」というのがありました。
相手からの飛ばす気配(?)を感じたら、素直に「わー」っと飛ばされる推手の練習法があるそうです。
ちょっと管理人には理解出来ないやり方なんですが、聴勁的なモノを磨く意味があるのでしょうか。