降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

●僕も「案外、買い物好き」←パクリ。

2010年08月14日 | 新聞
村上龍さんの『案外、買い物好き』(幻冬舎文庫8月新刊)を再読した(単行本で読んだけど、ほとんど忘れてしまっていた…よくあるなぁ最近)。

龍さんは、ブルーのシャツやタイを、イタリア・ミラノ、ローマでまとめ買いしているという。
同文庫の中で、僕も行ったスペイン広場のブランド店やミラノのシャツ店があった。
「おお! 大量まとめ買いで有名な日本人(三越ローマ店スタッフ談)って、龍さんのことだったのかぁ?」
なんて楽しく読んだ。


で、龍さん。
シャツやスーツ、パンツ、タイ、靴には言及しているけど、意外に
腕時計
にはさほど関心がないのかなぁ、韓国ソウルでコピー商品をスタッフが買ったという章しかない。
僕は、人の時計に割と関心があるから、あれれ?だった……。


「欲しいと思ったら、絶対その場で買うべきなのだ」と強調する龍さん。
僕も、そう思う。
だから、その力強いお言葉に後押しされて
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)のラトラパント
を買ってしまったではないか!
清水の舞台どころか、電通本社の超高層最上階から飛び降りるつもりで(笑)


……長くなったので続くぅ。

●さて、河村元官房長官の2.5 億はどこいった?

2010年08月13日 | 新聞
【写真は、菅首相誕生を祝う地元・東京都武蔵野市吉祥寺】

自民党が野党に転落して330日(12日)。
野党暮らしの過去最長記録を更新中(以前書いたけど、僕は自民党本部で仕事をしたことがあるけど、以下のことと全く関係はありませんwww)。

で、昨年9月1日、官房機密費2.5億円を引き出したまま、
「適正に使った。使途を言うべき立場にはいない」
と逃げていた河村元官房長官。
ようやく
ようやく
ようやく
ようやく東京地検特捜部が動き出した(大阪の市民団体が訴えていたからね)。
政権明け渡し直前、突然引き出した2.5億円はどこにいったのだ?
民主党に渡したくないなあ、ええい、使っちゃえ使っちゃえ、えへへへ(^-^)
だろうな、きっと。

って、特捜部じたい信用できないから、適当なところでウヤムヤにするのは目に見えているし、
新聞社政治部記者だって、追跡に力を入れたくないのは見え見えだし。
……とにかくベタ記事でも注視していきたい。

●へた見出しに怒!

2010年08月11日 | 新聞
【写真は本文と関係ありません】
8月3日付「この見出し、分かりますか?」の続きです。

2幼児遺棄
「仕事抱え育児大変」
置き去り後
元夫へ電話
 部屋閉めきられ
(中日新聞東京本社発行T新聞1日付社会面4段見出し)

僕は、最後の「部屋閉めきられ」の意味が分からない!
と書いたけど、
先日会った他社整理デスクも、他社某編集局長も同じだった(デスクは自社のヌキやアトオイを計算するため、在京紙はすべてチェックする)。

某編集局長「う~む。あの見出しは何だ? あれ、最終版だろ。主語がねじれてる、ひどい下手見出しが出たもんだ」
と言っていた。


意味が分からないのは、
僕だけぇ~?
と悩んで(笑)いたけど、なんのことはない、ただの
下手くそ見出し
だったのかあ。
悩んで損した(笑)

さらに問題なのは、その下手見出しが
最終版まで残っている!
ことなのだ。

……T紙デスクはチェックしたかな?


●角川文庫に春樹さん登場!

2010年08月09日 | 新聞/小説
驚いたあ!
なんて懐が広いのでしょう!? 角川書店。

角川グループホールディングス(角川GHD)は角川歴彦(つぐひこ)さん率いる一大メディアグループ。
歴彦さんの実兄は、
角川春樹事務所の角川春樹さん(68)=角川書店元社長。

で、書店をめぐり骨肉のバトルを展開した二人だけど、
現在の角川文庫を発展させたのは兄・春樹さん。いわば角川書店中興の祖。

でも、まさか古巣角川文庫に、追い出された元社長・春樹さんのインタビューが出るとは思わなかった。


『真山仁が語る横溝正史/私のこだわる人物伝』(角川文庫7月新刊=写真左)だから、メディアミックスで横溝ブームを起こした春樹さんが出るのは当然か。
また、NHK「知るを楽しむ」を文庫化したものだから、当然だね。


春樹さん「横溝ブームは、また来ます」
春樹さん「……親子といえども敵かもしれません。私自身、親といえども敵だという意識を持っていました。……自分が角川書店を辞めるか、親父(創業者・源義氏)を追放しようと思ったこともあります(後略)」

真山氏による横溝正史分析も面白かったけど、
春樹さんインタビューの方が痛快!
--かつての兄弟骨肉の争い、恩愁の彼方かな?


●NHK「ハゲタカ」を見た(^-^)/

2010年08月08日 | エンターテインメント
【写真は本文と関係ありません】

NHKで「映画版ハゲタカ2009」を見た。
中国マネーが日本を狙う! 特別編集版!(新聞ラテ面解説から)
--渋いではないか、大森南朋、柴田恭平。
タイムリーではないか、NHK。

大手広告会社の知人も
「確かに、最近のNHKはいいね。よく観てしまう。騒がしいテレビはもういいって感じだね」
……いいのか? 民放ほったらかしで?



〓塩野七生さん……ですか?

2010年08月05日 | 新聞
冷静で論理的な文章。
燐としたたたずまい。
ローマ帝国とイタリアを愛する作家・塩野七生さん(73)。

以前、五木寛之さん(77)との共著『おとな二人の午後』(角川文庫)で、五木さんを紫のスーツでローマ案内されたときの写真は、
本当に
本当に
きれいでした。

だから、ローマで塩野さんに会えるかも? なんて思って、僕はイタリアに行ったぐらいなんですけど(笑)

……ところが、新潮社「波」8月号の巻頭写真(写真右)を見て、ビックリしてしまいました。
え~? これが塩野さんなの?


まあ、『おとな二人の』が2000年ですから、10年も経てばムニャムニャで……ですねえ。人のことは言えませんけど。
加齢なる写真に愕然とした夏の日。
◆お断り 塩野ファンの僕の、個人的感想です。他意は全くありません。だから、新刊「十字軍物語」(新潮社)は買います!

●この見出し、分かりますか?

2010年08月03日 | 新聞

2幼児遺棄
「仕事抱え育児大変」
置き去り後
元夫へ電話
 部屋閉めきられ

東京新聞(中日新聞東京本社発行)8月1日付12版社会面の左肩サブ記事見出し=写真。

大阪・西区のマンションで幼児2人の遺体が見つかり、死体遺体容疑で母親(23)が逮捕された、やりきれない事件。

で、4段見出し(ちなみに、この記事は他社の後追い)。
「仕事抱え育児大変」と言ったのは遺棄した母親。
「置き去り後、元夫へ電話」したのも母親。
ここまでは分かる。

分からないのは、
「部屋閉めきられ」。
……ん? なに?
たぶん「2幼児が」部屋を閉めきられ衰弱死したってこと?

……う~む。
まあ、最終版には変わったかもしれないけど。


●村上春樹氏の謎とけた?

2010年08月02日 | 新聞/小説
さすが、幻冬舎である。
編集のプロ集団である。


なぜ、村上春樹さんは芥川賞を取れなかったか--。
戦後日本小説史上最大の謎(笑)
芥川賞最大のミスと言われる村上春樹逸賞事件(←でもないかwww)。
いろいろな記事・書評などはあったけど、
当時の時代背景や選考委員の選評を丁寧に、
かつ徹底的に調べあげ、
池上彰さん的にかみくだいてまとめたのはなかった。
『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか』(市川真人、幻冬舎新書)は面白い!


「その時の候補者巡り合わせや時運もある」
「この人の作品って思わせ振りがきついから」
書評家・豊崎由美さん、元新潮社編集者・大森望さんらも、この謎に言及していたが、簡単にいえば……。



村上春樹さんが芥川賞候補だった10年前(1969年)、
同じようなアメリカ小説の影響を受けた庄司薫さんが『赤頭巾ちゃん気をつけて』で芥川賞を取ったが、すぐに文壇から消えてしまった。
そのマイナスイメージが大江健三郎さんら選考委員にあったのではないか?
(文芸評論家・川村湊さん)
……う~む、庄司薫さんの呪縛! これではないか。

新書としては少し高いけど売れますね、この本。