降版時間だ!原稿を早goo!

新聞編集者の、見た、行った、聞いた。
「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★特撮博物館に行くべし!(1)

2012年07月23日 | 新聞
「オジサン世代には面白いと思いますよ。だから、コレ、どうです」
知人に、東京都現代美術館(MOT=東京・江東区)で開催中の「館長・庵野秀明/特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」招待券をもらったので行った。

うはははははははははは。
こりゃ凄い! 興奮した! 東宝・円谷プロの技術力に驚嘆!
ウルトラQ、ウルトラマンなど特撮黎明期からの足跡をパネルで見せる定石どおりのものは、さておき――。
ゴジラが破壊した東京タワー(高さ1.5mぐらい)、
地球防衛軍のビートル(長さ80cmぐらい)、
初期「日本沈没」しんかい(長さ2mぐらい)、
マイティ・ジャック号の撮影用モデル(長さ1.5mぐらい)
などが、あんなに緻密で大きいなんて知らなかったぁ~(手を触れないでくださいね。ほとんどが個人所有です)。

デザインから寸法を入れて描き起こし(その設計図、絵コンテも残っていた!)、
それを作り上げた、昭和の美術小道具大道具スタッフの職人技には唸った。
初代ウルトラマンのカラータイマーは手作りですよ!(当たり前か)赤色はセロファンですよ! セロファンが赤く点滅し、シュワッチですよ(笑)

「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明さん、「平成ガメラシリーズ」特技監督の樋口真嗣さん、「風の谷のナウシカ」ジブリの鈴木敏夫プロデューサーが組んだもので、
「特撮賛辞」ともいうべき一文がとてもいいのだ。

『ご挨拶
私が生まれ育った昭和四十年代、日本の特撮技術は世界的レベルに達し、映画だけでなくテレビ番組やコマーシャル、博覧会映像に至るまで、様々なメディアで特撮を用いた映像が作られていました。
(中略)
現在では高度な表現が可能になったコンピュータグラフィックにとってかわられるようになり、そのミニチュアを作り、動かし、撮る技術を受け継ぐ機会も減ってきました。
当時に作られたミニチュアも合理化の名のもとに廃棄され、散逸しているのです。
今回の展示では残されたミニチュアを可能な限り集めました。破損している部分は製作当時と同じ技法で再現しました。
(後略)
マニアあがりの特撮監督・樋口真嗣』

どうせなら、ミニチュア主体の特撮映画をつくっちゃえ。
というわけで、OB含む現代の熟練特撮スタッフとエフェクト陣が集結、
樋口監督による短編映画「巨神兵東京に現わる」(製作=庵野秀明、鈴木敏夫/巨神兵=宮崎駿/言葉=舞城王太郎)は圧巻。
メイキング映像もあり、プロジェクト・スタッフみんな楽しそう。

精巧で緻密なミニチュア(写真は、窓越しの巨神兵を撮るために作られたミニチュアのアパート内部)、
火薬と風力機を使った爆発炎上シーン、
ロケを敢行した紅蓮の炎ナパームシーン、
リアルな人間は登場させずとも群衆を随所に映し込む、こだわりのセンス。


そして、いよいよ最後の展示セットが大興奮なのだ!――――長くなるので続くぅ~。


ε=ε=(ノ≧∇≦)

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