Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

北陸の鉄道を巡る5つの話題。

2005-09-29 06:19:20 | 鉄道(地方・専用線など)
昨日は北陸の鉄道に関する話題が多い日だった。
そのいくつかを紹介してみる。

1 福井鉄道への元名鉄車入線
 昨日、元名鉄車が福井鉄道西武生工場へ搬入される旨をお伝えしたが、昨日の朝搬入された。。
今回は800形1両(802)と770形2両(770-771)の3両が搬入されているが、福井新聞の記事では「車両整備や試験走行などを経て、早ければ来年3月にも運行が始まる予定」となっているが、10月22日の「国民文化祭・ふくい2005」の開幕時から市内線区間で姿を見ることが出来る。

この後の岐阜からの搬入は30日に3両、来月7日に4両が予定されている。
両数から見て二回目で801と770形2両、三回目は770形4両をそれぞれ搬入し、今年度導入分の搬入は完了、という事になる。
いずれにせよ、冬が来る前に車両の搬入は完了する訳だが、鉄道線各駅のホーム切り下げはこれから始めていくことになる。9月初頭の時点で何も手がついていなかっただけに工事をどう進めていくかが気になった。

2 京福電鉄
 既に福井からの鉄道事業から撤退して久しいが、えちぜん鉄道に継承されることなく廃止された永平寺線の廃線跡の一部を永平寺町が買収することとなった旨が福井新聞に掲載されていた。今回予算計上額は58000円ということなので、大した面積を購入する訳ではないと思う。
 ただ、買収予定地が現在建設中の中部縦貫自動車道の高架下に当たるため、跡地利用を円滑に進めるために買収に踏み切ったもの。
 今回は「ホンの一部」の用地買収だけなので、廃線跡の利用方法及び事業主体については未定とのこと。

3 万葉線
 鳴り物入りで登場した「アイトラム」が脱線を繰り返したため、5ヶ月半という長期運休に追い込まれた。
その結果、今年度分の「アイトラム」の増備を断念せざるを得なくなった事を以前お伝えしたが、この件について「アイトラム」のメーカーである新潟トランシスに損害賠償を求めた万葉線と同社の間で示談が成立した事が北日本新聞に掲載されていた。

示談の内容は次のとおり。
・新潟トランシスは万葉線株式会社に対して事故の復旧費や解決金等を含めた総額325万円余りを支払う。また、車両関係部品を無償で提供する。

賠償金額が安い事は正直言って意外だが、後段の「車両関係部品を無償で提供する」のくだりは、一回限りなのか、それともある一定期間の間、無償で車両関係部品を提供するのだろうか。記事からはどちらか読みとれないが、気にかかる点ではある。

今回の示談で「アイトラム」のトラブルを巡る法的トラブルは一応決着したが、万葉線にはこの後も超低床車の増備予定はある訳で、引き続いて新潟トランシスから購入するのか、それとも他社に切り換えるのか。
今後の車両計画の動向が注目される。

5 JR西日本
 同社と福井県は昨年の福井豪雨で流出した5カ所の橋梁復旧工事に来月16日から着手する旨が福井新聞に掲載されていた。これで復旧工事も本格化してきたと思う。
これに呼応して、沿線四市町村から成る「越美北線と乗り合いバスに乗る運動を進める会」は利用促進運動を本格化させるという。
利用促進運動を恒久的な存続ムードに繋げて2007年の全線開通を目指す。
 利用促進運動は良いとしても、それが継続して広く参加が可能な状態でなければ意義は低くなる。その辺りをどう考え、対応していくか興味がある。特に行政が主導する利用促進運動の場合、余計にその点が気にかかる。

一気に五社分のニュースを書き出してみたが、京福電鉄の廃線跡を巡る話題を除くと前向きなニュースばかりが並ぶ。
こんな日も珍しいのではないだろうか。


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