森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:わがままな心

2011年05月18日 00時00分06秒 | 日記
今日は心地よい一日だったような気がします.
体は心配されているように.手足が,いや顔も含んでむくんでいる状態で,
毎週毎週の講演での移動や懇親会でこのようなことになっているのかなと思い,
少し飲む量を控えないといけないと思っています.
しかし,冒頭にも述べたように,
今日は心地よく,その原因はいくつかの仕事が完成系ではないけど,
めどがたったとこと,
発達系理学療法学を通じて,2年生の学生といくつか話ができたことかもしれません.
研究室がサロン化して,プライベートの相談など,
多くなっており,逆に学生からいろんな現代の問題を聴き,
どのように解決すべきかを一緒に考えるのも良い教育方法だなと思っています.
すなわち,専門的なことを考える前に,
身の回りの問題をどのように解決すべきか,
答えのないものをどのようにとらえていくのか,
そしてその経過をどのように読み解くか,
そのようなことを臨床でなく,
自分の周りで起こっている実体験から考えていくのもいい方法だなと思いました.

午後は看護医療学科の授業で,
今日は感情のコントロールの脳科学.
いわゆる,キレる現象を引き起こす脳のメカニズム,
そして男女の脳の性差について,話し,
左脳の情報処理と右脳の情報処理のメカニズムの一端を話しました.
よく笑いながら聴いてくれました.

扁桃体の健全な発達のためには,
親近者の笑顔の観察であるし,
何よりも自分が感情豊かに生きることです.
現代社会は感情を出さずに押し殺してしまう問題があります.
秩序・ルールの中で喜怒哀楽を大いにだす.
そのルールと感情の関係性で皮質‐辺縁系は健全な経路をつくっていくのです.

19時40分からは大学院の授業で,
今日は青木さんと宗宮さんの研究レビューでした.
青木さんからは道具の強制使用,
拮抗失行,そして,自由意思問題が取り上げられ,
神経心理学,そして神経生理学から哲学まで幅広く取り上げられました.
彼女には,3つの宿題を出し,その回答を次回得たいと思います.
しかし,最近のハガードたちの研究のレビューをしていないな...忙しくて怠惰です.
そのあと,宗宮さんから手把握運動の脳内機構,手の運動筋に対する脊髄介在細胞の役割,そして,運動イメージなどの脳賦活によるそれらの調整が取り上げられました.
まだ縦割り行政的であり,これから,悩みながら物事の因果性を推察する作業が始まります.
臨床ではどうしても暴力的にこじつけてしまいますが,
科学はその一つ一つをつぶしていきます.
その手法・考え方を身につけてもらいたいと思います.
全体を鳥瞰しつつ,細部の因果をつぶす.
自分の研究の立ち位置を理解することで,
研究者としての謙虚心を身につけていくのです.

自分はというと,授業や授準備,そして学生相談の合間に,
今日は身体運動学セミナーの資料を送信し,
10月の全国研修会の抄録を書き,
そして,昨年度の科研費研究の実績報告書を書きました.
昨年度が完成年でしたので,成果報告書を書かなければなりませんが,
忘れてました.明日にします.
明日はsenstyleの資料,そしてPT学会時に渡す理学療法学の原稿にも着手しなければなりません・・・やり始めるまでに相当に時間がかかるのです...
自らの企画でないものはやはり気持ちがのらないものです.

新しい企画を創案しました.
これは面白くなりそうな気がします.