森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

基礎に耐えられる自己を形成する

2009年09月04日 12時59分09秒 | 過去ログ
ロシアバレエはその名をクラシックバレエともいい,
その他のバレエと比べ基礎を大変重んじるものである.
筋肉をつけず,美しい姿・ふるまいを維持しながら,
バランスをとり回転する.
片足つま先立ちを繰り返すと自然に下腿三頭筋がついてくるはずだが,
それはない.
この精度はおそらく,イメージ・そして脳内コピー情報だと思うが,
それを怠ると末梢の器官で保持せざるをえないために末梢の器官が主に稼動するのだろう.
環境との相互作用であり,
脳のもちようによってプロポーションがかわる.

ロシアバレエはアメリカンバレエと違ってエンターテイナーではないが
玄人からみれば,その差は一目瞭然だという.
確かに素人目から見てもそれは感じる.

そのエクササイズはいたって基本に忠実であり,
基礎をすっとばして応用には入らない.
基礎の期間が大変長い.
すぐにでも応用を考えてしまうスクールは概して身体を破壊させてしまう.

基礎を重んじる.
初心に帰るとはこのことであるが,研究においてもそうい基本的手続きを習得しないまま,データをとってしまっている日常である.
専門性の前に今一度,基礎とは何かを考えるべきであると,昨日の院生発表を聞いた.

飛躍しないで,解明する.
そういう科学者としての忠実さが,自然科学系の原著論文には求められる.
一方,人文科学系では飛躍していいのかと思うが,
そういうわけでない.
自らの脳内の論理を鍛え,いかようにでも解釈していくという知性が必要だ.

どちらでもない,研究が多すぎるのが気になる.


さて,話は変わるが,PTの一人が国政デビューする.
協会や連盟での目標でもあったが,この事実で終わりでない.

私たちセラピストはサポーターでもファンでもない.
投票行動を促すだけの後方援助ではないということである.
私たちはプレーヤーである.
今からが勝負である.
このゲームに勝つことができるか,戦略的ゲーム脳を鍛え,
セラピストとして,効果・結果を残すことである.


今こそ,基礎に立ち返り,信頼を得ることが必要であろう.

基礎に始まり基礎に終わる