隻手の声(佐藤節夫)The voice of one hand clapping.

世の中の片手の声をココロで聴こう。

アルケミスト錬金術師Alchemist

2009-12-14 08:16:56 | Weblog
アルケミスト錬金術師Alchemist  平成己丑二十一年師走十四日

 世界中でベストセラーになった小説である。S君がこれまた読むように薦めてくれた。副題にあるように「夢を旅した少年」の夢と勇気の物語である。

サンチャゴ少年は父親に「神を知ったり、人間の原罪を知るより、もっと広い世界を知りたいと思い、旅がしたい」といい、「旅が出来るのは羊飼いだけだ」といわれ、羊飼いとなって、老人と出会う。こういう出会いが必ずある。

少年に老人は「お前が自分の運命を発見したということが、一番重要なのだ。
若い頃は、すべてがはっきりして、すべてが可能だ。お前が何かを本当にやりたいと望むときは宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだ。」と、年老いた王様からは、「夢見ることをやめてはいけないよ。前兆に従っていきなさい。」と言われた。
 少年はアフリカの砂漠を越えて、夢で宝物があるというピラミッドを目指した。

ピラミッドまで、商人、イギリス人、らくだ使い、少女ファティマ、錬金術師などと出会う。そして、自分の心について深く考える。「夢を追求しているときは、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。」
彼の心は「幸せな人はみな、自分の中に神を持っている。その幸せは、砂漠の一粒の砂の中に見つけられるのだ。地球上のすべての人にはその人を待っている宝物があります。」と言った。
 少年と彼の心は友達になり、彼の心は、彼の運命を生きようとした勇気と熱心さに、刺激と力を与えたのである。旅は少年を成長させた。

 ゲド戦記以来の「心」をテーマに夢の旅をしました。

お読み下され、感謝致します。