隻手の声(佐藤節夫)The voice of one hand clapping.

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発想の転換 a change of idea

2009-06-01 06:11:51 | Weblog
発想の転換a change of idea   平成己丑二十一年水無月一日
[ソウル 25日 ロイター] 北朝鮮は25日、地下核実験を成功裏に実施したと発表した。核爆発力とコントロールを新たな段階まで強めたという。北朝鮮は先に、国連安全保障理事会が制裁を謝罪しなければ、核実験を実施すると警告していた。更に、短距離ミサイルも発射実験した。

2年も前に「日米同盟」について書いた。(1/10,07)
北朝鮮は日本がたどった戦前の追い込まれた暴挙の道を歩もうとしている。 
意地を張らせずに、暴挙させないよう、日本はどう対処するかですね。
北朝鮮の恫喝に吠えるだけの、もうポチではいられなくなってきた。 でも力の論理だけでは問題は解決しない。未だにイラク戦争は泥沼状態です。 東アジアのリーダーで唯一の被爆国として、アメリカの核の傘を差してるという非核3原則の国連安保理常任理事国入りをアメリカに提案させるよう働きかけてもらいたい。もう3原則というより、非常事態の時と考えて、2原則にならざるを得ないだろう。 日米安保条約の同盟だけでは今後心配である。自衛軍もあり、「国連での拒否権のある日本」にならないといけない。
撃ち込むからそれに対抗は分かりますが、ベストの危機管理とは、撃ち込ませないように、最悪の事態がこないようにするのが危機管理です。
六者協議は10年スパンで続けてほしい。簡単に絶望しないことだと思います。
花咲かじいさんになったらいいと思います。NGO活動は相当なものです。
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日本人は安全保障問題を、欧米人と同じように、戦略的に考えられない状況が続いているらしい。 原因は「サンフランシスコ体制」である。松岡正剛氏はいう、「今日の日本は軍事基地がある限りは、いまなおアメリカの新植民地だということになります。ちなみに、いま日本のどこにアメリカの軍事基地があると思いますか。沖縄だけでない。横須賀・横田・座間・厚木・岩国・三沢・佐世保・嘉手納・普天間・沖縄USマリーンの十箇所に、常時、戦闘機や戦艦が配備されている。白川静さんは、日本はまだアメリカの属国だといってみえる。」と。
アメリカは戦後一貫して日本に戦略的攻撃能力を持たせないできている。

 今、塩野七生さんの「ローマの街角から」という9年も前に発刊された本をたまたま書店で平積みの中から衝動的に買って読んで、驚いた。
ローマ人の物語」を書いている最中に、外から見た日本の状況を、政治状況は一変していますが、的確に捉え、提言していた。政治家には採用されていないようですが、次の一点はいまだに光っているように思えたので、写します。
 『どうしても「安保理」の常任理事国になりたいのならば、さしたる代償を払うことなくなれる道が一つあるんですね。「安保理」常任理事国がもっている、拒否権の撤廃を提言することである。予想される反対国はロシアに中国だが、多数決に変わった方が有利なアメリカは賛成するはず。そしてイギリスも、また、例によって抵抗はするにせよ結局はフランスも賛成側にまわるだろう。
機能の向上を期すという理由で拒否権を撤廃した先例は、私のウロ覚えだが、EUがあったではないか。』
 このような提言を9年も前に発表してみえた。何と小渕首相とも会談し、提言を行っていたという。
5月5日、麻生首相は、ドイツのメリケル首相との会談で、国連改革について、協議した。日独双方が安全保障理事会の常任理事国入りに向けて努力することで一致した。 この時点では、北朝鮮の核実験は行われていなかったが、
アメリカの新植民地が、常任理事国入りだと頑張っているみたいだと松岡氏に言われるでしょうね。
日本の要請で安保理緊急会合が持たれ、北朝鮮に対して決議違反としてどのような措置、対応するかの検討が始まったのですが、アメリカは既に読み間違いをしているのです。ここらで、発想の転換を図るべきだなと思えました。
そして、北朝鮮の問題について、「超バカの壁」で養老孟司氏は、「北朝鮮と韓国は一緒になってしまうのが一番いいと思う。一時的に厄介でも、北と南がくっつけば話はわかりやすくなります。どのみち同じ国、同じ民族、同じ言葉なのです。朝鮮が南北に分かれているということは、面倒が多いだけです。
この問題は本来は旧ソ連とアメリカが責任を持たなければいけない。彼らは、世界中に戦争を起こしたままで、後は知らんぷりをしてばかりです。」と、発想の転換を勧めてみえる。

核施設破壊というのを、どういう査察でチェックしていたのかな?
直ぐ再開できるということは、他へ移動しただけだったのでしょうね。
このような同じような挑発は何回も繰り返しされるでしょう。
挑発に乗らずに、10年先の韓国統一を勧めたらどうだろう?
明治初年頃、韓国は江戸幕府にならって鎖国をしていた。それをこじ開けたのは誰であろう。征韓論が高まる。西郷隆盛、板垣退助、江藤新平、後藤象二郎、副島種臣らの参議は武力でもって、開国をせまった。秀吉の愚行を知っていたのであろうか? しかし、岩倉使節の大久保利道、木戸孝允らが反対し、征韓派は辞職。明治6年の政変である。その後、日本政府は江華島事件をきっかけに日朝修好条規を結ぶ。そして、日露戦争中、1904年韓国と第1次日韓協約を結び、こじ開けた。伊藤博文が安重根に暗殺されると、1910年韓国併合で、植民地にしてしまったのは日本です。天皇直属の朝鮮総督府をおいてその統治にあたった。南も北もなかった。元々一つの国であった。そこを考えないといけませんね。
統一に耐えられるだけの経済力を韓国が備えることが最低条件だが、この条件はなかなか達成できない。
 日本、中国、アメリカ、ロシアが、韓国と北朝鮮と相談しつつ、統一へ向けた経済協力をすれば、この条件を早期に達成できて、早期に核の脅威から逃れることができるように思う。難民も出るだろう。今でも脱北者が増えているというから。評論家には、夢物語だという人がいるだろうけれど。
 核兵器のない社会を実現する目的で、日本が南北朝鮮統一に貢献することは世界的にも非常に重大な意義を持っている。

お読み下され、感謝致します。