今日、十月二十三日は霜降。
「暦便覧」には「つゆが陰気に結ばれて、霜となりて降るゆへ也」とある。秋も末、霜が降りることから「しもふり」ともいう。
霜降の頃の朝は澄んだいい匂いがする。楓をはじめ、紅葉が一気に始まる。
晩秋のもの哀しさと寂しさが同居する時期でもある。
霜降が過ぎると、秋は深い。そして風にさらわれるように一年の六分の五が去ろうとしている。
一年を時計にたとえれば、今ごろはたそがれ時をすぎた夜の八時ごろだろうか・・・
近くの民家の庭先では、まだ朝顔が咲き続けている。最後の一輪かと思えば、次の日も、また一輪と咲く。
小さくて、消え入りそうに淡い青色の朝顔だけど、それでも冷気に耐えて咲く姿はいじらしい・・・
今日聴いたジャズ・・・
TIM SUND TRIO・・・「TRIALOGUE」
本作はドイツのピアニスト、TIM SUNDの2002年のピアノトリオ盤。
ヨーロッパらしい落ち着いた美しさを湛えた好盤。全編、美しいメロディで彩られている。
一聴するとECMらしさを感じる。心地よい空間の広がり・・・ドイツならではの硬質なタッチと深部からきらめきを放つ
クオリティの高いリリシズム。。
ヨーロピアン・ピアノトリオの系譜を受け継いだ美しい一枚。
「NARDIS」「BLUE IN GREEN」「THE PEACOCKS」など馴染み深い曲が収められているところも嬉しい。
1・NARDIS・・2・PUZZLE 1499・・3・BLUE IN GREEN・・4・WHEN WILL THE BLUES LEAVE・・5・TRIALOGUE#1:
THE CAGE MAP・・6・HIDDEN RHAPSODY・・7・TRIAGUE#2 LET’S OPEN THE YEAR!・・8・EL ROJO・・
9・TRIAGUE#3 A DEEPER SEASON・・10・THE PEACOCKS・・11・TRIAGUE#4 THE EVERGREEN TERRACE・・
12・RAVI・・・
TIM SUND(p)
MARTIN LILLICH(b)
MICHAEL KERSTING(ds)
2001年7、8月、録音。
ライナーノーツはリッチー・バイラークによるもの・・・