HAKATA PARIS NEWYORK

いまのファッションを斬りまくる辛口コラム

タレント起用でほれ見たことか。

2012-02-15 16:46:37 | Weblog
 スポーツ新聞のスクープを受け、突然、婚姻届けを出していたことを発表した女優の黒木メイサ。すでに妊娠2カ月の「デキ婚」だというから、相も変わらず芸能界は「だらしがない」のひと言に尽きる。

 そもそも、事務所は所属タレントを管理できているのか。よく交際報道を受け「大人ですから、本人に任せています」なんてコメントを聞くが、今になればマネジメント能力の欠如以外の何ものでもない。
 それより、面喰らったのはスポンサーだろう。すでにCMの降板や違約金の請求の検討に入ったところもあると聞く。ファッション業界では、ユニクロがイメージキャラクターに起用していたが、Webサイトではダウンやパンツの販促にはかなりの効果があったようだから、憤懣やるかたないはずだ。
 人気女優だけに「ベネトンのようにコクーン向けのアイテムも作ったら、そのまま起用を継続できる」なんてノー天気なことを言う輩も出始めているらしいが、イメージダウンは事実だし、MDの転換はそんな絶やすことではない。
 ユニクロは価格に対する価値の創造に重点を置き、商品の企画開発に1年程度の時間をかけている。だから、マーケティング戦略を見直すとなると、相当の手間と資金を要する。関係者はこうした業界の仕組みも理解しておかなければならない。「違約金を払えば終わり」ではないのだ。

 もっとも、筆者は別の見方もしている。黒木はそれほどスタイルが良いとは思わない。ユニクロのパンツ姿では10cm以上のハイヒールやウエッジソールをはいて、ようやく一般モデルと同じ股下だった。本人の素質というより、スタイリストの靴選びとカメラマンのローアングル撮影の賜物なのである。
 ファッションセンスにしても、あか抜けているとは言い難いから、デザイナーブランドのような服は着こなせない。また、小麦色の肌と言えば聞こえは良いが、それは「地黒」だということ。シャーベットトーンやパステルカラーを着ると、地肌が目立って逆効果になる。昼間というより、夜向きのキャラクターだ。
 だいたい、ファッション音痴の広告代理店が服のパターンに合わせて、それに見合うタレントをスポンサーに提案することなどできるはずもない。「人気女優だから、他社が起用しないうちに契約していた方が良いですよ」とおざなりのセールストークで営業をかけたのは容易に想像できる。しかし、スポンサー側がその場限りの人気や顔かたちだけで判断すると、決まってこういう結果に陥りやすい。
 
 筆者はファッションブランドのタレント起用には反対である。今回のようなダメージを被るリスクもあるが、最大の理由はブランドイメージが固まってしまうからだ。一般モデルと契約して撮影のみで起用するなら、服がもつ個性を壊さないし、そもそもプロのモデルなら服の価値を最高に表現して「なんぼ」である。
 にわか女優にそんな意識や能力があるとは思えないし、バカな芸能人ほど、今の自分があることを自らの素質や実力の産物と錯覚している。 黒木は今回の一件で、図らずもプロとしての責任感も、大人としての節度もないことを露呈した。クール・ビューティが聞いて呆れる。
 もしかしたら、今、この時にもモデル崩れのタレントが脱法ハーブに手を染めているかもしれない。決してそんなことはないと、いったい誰が言い切れるというのか、である。

コメント
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