そして、取り組み発表が2社しかないというのはどういうことか。FACoにどんな目的で出展し、どんなビジネス展開の手段にしようとしているのか。そんな話がもっとあってもいいはずだ。
発表した一社は「エルエイトレーディング」で、昨年と同様。ブランド「ラブジャンキー」の状況報告。新しく加わったのはイベントの展開だけ。もう一社は「イオン九州」。こちらはGMS低迷の元凶が「衣料品の不振」であること。特に「イオンスタイル」は全く売れていないだけに、FACoブランドのような「量販」「チープ」「タレントコラボ」は、ヤングの集客を図る上では願ったりだったようだ。
ところが、今年参加した「ジェイエーシートレーディング」や「ベルアパレル」、ヤマトドレス系の「フリッジ」など、新人デザイナー各位の発表はなぜ行なわれなかったのか。特に新人デザイナーこそ、その活動内容がクローズアップされてもいいし、フォローアップもしてあげるべきだろう。
来年は博多駅に阪急百貨店が開業するため、企画運営委員長は来年のFACoで同社とのタイアップを示唆した。しかし、阪急が狙うのはミセス(中高年)層になるはず。天神とヤングマーケットを引っ張り合っても勝ち目はない。その辺は満を持しての九州進出だけに市場調査は十分しているはず。だとすれば、20~30代を対象にするFACoにどう関わるのか。もし、阪急が商品の売場を提供するなら、これまで協力した博多大丸を袖することになる。
ほかにも問題を上げると枚挙にいとまがない。極めつけはこの4月から運用されている「ファッションサイト福岡」(https://fashionsitefukuoka.jp/ja/tp/tp010)について一切触れなかったことだ。これは昨年9月、県の中小企業振興課が公募したもの。制作費は国の緊急雇用基金約2700万円が当てられている。企画書のみの提出で、プレゼンは無し。選考は推進会議が行ない、地場のWEB制作会社に発注されている。
このコラムでも書いたが、正直、このサイトはデザインもコンテンツも最悪の出来だ。WEBが一般化している今日、こんなレベルのサイトを見たことがない。だからだろうか。アピールして参加者に見られると、逆に他の発表内容がかすんでしまうというのか。せっかく多くの参加者がいてヘアサロンのページもわざわざ設けているのだから、アピールしても良さそうなものだ。それとも、2700万円も使っておきながら「このザマ」というのを、業者選定した推進会議は承知しているということか。
昨年のフォーラム終了後、業界紙の「繊研新聞」が7月10付けの同紙に「福岡のコレクション」というタイトルで以下のようなコラムを掲載した。そこには「主催者の思いとは裏腹に、出展メーカーにはもやもやした不満がある。メーカーを交えた総括会議が開かれた様子はなく、例えば発表された『福岡ブランド』を売る際に、なぜネット販売が優先され、メーカーは解禁日までまたなければならないのか、あるいはネットやオフィシャルショップでの売上げがどうだったのか、など知りたいことが明らかにされていないという。(中略)少なくともコレクションに出展したメーカーが『自分たちの意見は無視された』と感じた運営方法には改善の余地があると思う」と、業界メディアとして冷静に推進会議や企画運営委員会の問題点を指摘した。そう、ファッション業界としてはこれが正論なのだ。
今年も総括会議が開かれたケースはなく、推進会議や企画運営委員会のやり方は疑問と疑惑だらけ。それが解消される様子もなく、4ブロックに渡って書いてきた有り様である。それらが晴れない限り、「推進会議とFACoは企画運営委員長とその学校、放送局、イベント会社にとっての目的と手段」と断じざるを得ない。
発表した一社は「エルエイトレーディング」で、昨年と同様。ブランド「ラブジャンキー」の状況報告。新しく加わったのはイベントの展開だけ。もう一社は「イオン九州」。こちらはGMS低迷の元凶が「衣料品の不振」であること。特に「イオンスタイル」は全く売れていないだけに、FACoブランドのような「量販」「チープ」「タレントコラボ」は、ヤングの集客を図る上では願ったりだったようだ。
ところが、今年参加した「ジェイエーシートレーディング」や「ベルアパレル」、ヤマトドレス系の「フリッジ」など、新人デザイナー各位の発表はなぜ行なわれなかったのか。特に新人デザイナーこそ、その活動内容がクローズアップされてもいいし、フォローアップもしてあげるべきだろう。
来年は博多駅に阪急百貨店が開業するため、企画運営委員長は来年のFACoで同社とのタイアップを示唆した。しかし、阪急が狙うのはミセス(中高年)層になるはず。天神とヤングマーケットを引っ張り合っても勝ち目はない。その辺は満を持しての九州進出だけに市場調査は十分しているはず。だとすれば、20~30代を対象にするFACoにどう関わるのか。もし、阪急が商品の売場を提供するなら、これまで協力した博多大丸を袖することになる。
ほかにも問題を上げると枚挙にいとまがない。極めつけはこの4月から運用されている「ファッションサイト福岡」(https://fashionsitefukuoka.jp/ja/tp/tp010)について一切触れなかったことだ。これは昨年9月、県の中小企業振興課が公募したもの。制作費は国の緊急雇用基金約2700万円が当てられている。企画書のみの提出で、プレゼンは無し。選考は推進会議が行ない、地場のWEB制作会社に発注されている。
このコラムでも書いたが、正直、このサイトはデザインもコンテンツも最悪の出来だ。WEBが一般化している今日、こんなレベルのサイトを見たことがない。だからだろうか。アピールして参加者に見られると、逆に他の発表内容がかすんでしまうというのか。せっかく多くの参加者がいてヘアサロンのページもわざわざ設けているのだから、アピールしても良さそうなものだ。それとも、2700万円も使っておきながら「このザマ」というのを、業者選定した推進会議は承知しているということか。
昨年のフォーラム終了後、業界紙の「繊研新聞」が7月10付けの同紙に「福岡のコレクション」というタイトルで以下のようなコラムを掲載した。そこには「主催者の思いとは裏腹に、出展メーカーにはもやもやした不満がある。メーカーを交えた総括会議が開かれた様子はなく、例えば発表された『福岡ブランド』を売る際に、なぜネット販売が優先され、メーカーは解禁日までまたなければならないのか、あるいはネットやオフィシャルショップでの売上げがどうだったのか、など知りたいことが明らかにされていないという。(中略)少なくともコレクションに出展したメーカーが『自分たちの意見は無視された』と感じた運営方法には改善の余地があると思う」と、業界メディアとして冷静に推進会議や企画運営委員会の問題点を指摘した。そう、ファッション業界としてはこれが正論なのだ。
今年も総括会議が開かれたケースはなく、推進会議や企画運営委員会のやり方は疑問と疑惑だらけ。それが解消される様子もなく、4ブロックに渡って書いてきた有り様である。それらが晴れない限り、「推進会議とFACoは企画運営委員長とその学校、放送局、イベント会社にとっての目的と手段」と断じざるを得ない。