富山きのこクラブ

富山のきのこ情報・きのこ料理の情報が集まります。

コノハシメジについて

2008年09月15日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
先の安居寺での観察会で解説されたきのこについて、イグチさんからコメントが有りましたので転記いたします。
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コノハシメジと仮同定された菌は、やや老成品ではありますが、コノハシメジであると思います.
Dscn0453_2(観察会の写真を再掲)
 一見したところ、狭義のモリノカレバタケ属(Gymnopus)に所属するもののようにみえますが、菌糸にクランプがあるので、Singer博士の分類システムに当てはめればキシメジ属に置くしかないきのこです.
 ただし、いままでの観察例からすると、どうも非外菌根性のようにも思えます.
 最近の趨勢として、外生菌根を形成しない菌群はキシメジ属から外す(ニオウシメジ・モウコシメジ・ウラムラサキシメジなど)意見がありますので、コノハシメジも、将来は所属が変わるかもしれません.

 「不明種」として示された画像は、同じくキシメジ属に置かれているオオニガシメジかもしれません.
Dscn0458_2
 名前に反して、苦味はさほど強くないのが一般的なようです.カラマツシメジ・アカゲシメジなどに近い位置に置かれていますが、かさは平滑でビロード状の手触りを欠き、古くなっても、褐色のしみはほとんど生じません.
 ひだが密で幅狭いことや、若いときはかさの周縁部が内側に強く巻くこと・柄が中実であることなども特徴の一つです.
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イグチさん、有難うございました。「どうしてキシメジ属か?」橋屋さんも????の様子でした。
ところで…私にとってオオニガシメジ[Tricholoma acerbum (Bull.:Fr.) Quel.]とは新しく聞く名前です。皆さん、如何でしょうか?改めて、もっとまじめに記録を取っておかなければ…と思う次第です。
では。


ショウゲンジが…

2008年09月15日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
昨日、鮎釣りを横目にしながら様子見に出かけてきました。気温は22℃と寒いくらいですが、爽やかな秋晴れ(?)の良い天気でした。

ハンノキイグチ
[Gyrodon lividus (Bull.:Fr.) Sacc.]
  Dscn0469

タマゴタケ
[Amanita hemibapha (Berk. & Br.) Sacc.]
Dscn0472もう少し早かったら…と、惜しかったです。

サクラシメジ
[Hygrophorus russula (Schaeff.:Fr.) Quel.]
Dscn0478 既に姥桜状態…今年は出遅れてしまいました。

クリフウセンタケ
[Cortinarius tenuipes]
Dscn0479至るところで観られましたが、こちらも少し遅かったようです。

ショウゲンジ
[Rozites caperata (Pers.:Fr.) Karst.]
Dscn0480例年、観察されませんでいたが…今年はチョット早いかも知れません。

ウラベニホテイシメジ
[Rhodophyllus crassipes (Imazeki & Toki) Imazeki & Hongo ]
Dscn0482全然予期せぬ出会いでした。驚き!

収穫
Dscn0488久々にきのこ狩りをしました。 クリフウセンタケ、ウラベニホテイシメジ、ショウゲンジ、サクラシメジは鍋会用に塩蔵されてしまいました。(簡単なので)

ショウゲンジの炊き込みご飯
Dscn0498 中秋の月に見立てて…久々に、とっても美味しかったです。


タマゴタケを撮りました

2008年09月12日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様へ

植物園の橋屋です。
昨日半日休みをもらって旧細入村にある天湖森に行って来ました。ここ数日晴天が続いていたため山は乾燥気味できのこは少なかったですが、山道に入ったところで真っ赤なタマゴタケに出会いました。
さっそく地面に這いつくばって写真を撮りましたが、この姿を人が見たらどんな感想を持つかな?と思いました。

また植物園に持ち込まれたきのこの中に、昨日クリフウセンタケがありました。そろそろ富山県で言う「さまつ」(図鑑ではニセマツタケ)が顔を出すでしょうか?

今週末の日曜日には雨が降ると予報が出ていますが、植物園は雨待ちの状態です。

_/_/_/_/_/ 富山県中央植物園 橋屋 誠 _/_/_/_/_/


第31回きのこ観察会

2008年09月07日 | きのこ

  富山県中央植物園/友の会/きのこ部会の第31回きのこ観察会が、南砺市/安居寺公園で行われました。天気予報では午後から雷雨。23名の会員が集まりました。

Dscn0433Dscn0438ここは、アベマキの林があり、2006年に観察会を行った場所です。ここでもカシノアシナガキクイムシに侵されたコナラが散見され、昨日と同様にナラタケモドキが沢山発生しておりました。

12時に公園の東屋に集合・同定会の始まりです。

Dscn0443Dscn0445 Dscn0452 頭を抱える橋屋さん。Dscn0455 今年の秋、橋屋さん一押しの本「いきなりきのこ採り名人」の紹介。昨年の一押しは「兵庫のきのこ」だそうで、美味しいきのこのレシピが載っていると橋屋さんの評価が高い…と筆者は観ているが、いかがでしょうか?

Dscn0459

モエギアミアシイグチ
[Tylopilus nigerrimus (Heim) Hongo & Endo]

Dscn0465 昨年、四ツ木さんが薬勝寺で撮影されるも、標本を得ることはできず、昨日も朽ちかけた固体が採取されただけでした。南方系の種であるけれど、地球温暖化の影響で北陸まで北上中か?

キアシヤマドリタケ[Boletus sp.]

Dscn0467北陸のきのこ図鑑仮称。食毒不明となっているが…たぶん美味しいだろうとのこと。

不明種

Dscn0453 「いきなりきのこ採り名人」の中で、井口さんがコノハシメジ[Tricholoma folicola Har. Takahashi]として紹介されたきのこではないか?…との橋屋さんのお話だったが、明言はされなかった。

ヤマドリタケモドキ[Boletus reticulatus Schaeff.]

Dscn0448 誰かが「メタボ菌だ!」と呼んだ本日出色のきのこ。武田先生が採取された。ところで、くだんのオニフスベは鍋会用にストックされている由…。

不明種

Dscn0458 これも判らない菌。

次回、観察会は9月28日(日) 上市町千石町ですので、宜しくお願いいたします。前日9月27日に、有志で有峰観察会が企画されています。井口さんも参加される予定だそうで…とても楽しみです。詳細がわかり次第お知らせしますので、こちらも宜しくお願いいたします。

それから…富山きのこクラブに新しい会員が加わりました。滑川在住の小沢さんです。ルーキーを可愛がって上げてくださいネ。

では。


第6回定点観察会

2008年09月06日 | きのこ

富山きのこクラブの皆様
薬勝寺池公園の定点観察会が始まって、もう、半年経ちました。今回は2名の学生さんを含めて12名の参加が有りました。
Dscn0426
ナラタケモドキ
[Armillariella tabescens (Scop.) Sing.]
Dscn0427 カシノアシナガキクイムシに侵され、白い木粉が噴き出しています。側にはカエンタケも発生していました。

ハナサナギタケ
[Isaria japonica Ysuda]
Dscn0425 コナサナギタケも観察されました。
件の「プロチンハイイロムシタケ」は、T尾さんが準備万端、1日がかりで発掘(って言うのかな?)に挑戦されたそうです。懐中電灯を照らしながら…約40cmも掘り進んだところで、残念ながらチンされたそうです。現場は何事も無かったかのように、きれいに復旧されておりました。なるほど…さすがはプロです。来年も出てくれますよう、そして、来年こそ正体が明かされますよう、祈るばかりです。

オオワライタケ
[Gymnopilus spectabilis (Fr.) Sing.]
Dscn0429
予想通り、沢山の種が採取されました。
Dscn0431
学生さんが持ち帰ったきのこ、ナラタケモドキ・カバイロツルタケ・ホオベニシロアシイグチ…。懲りずにまた参加してください。(^^;