富山県中央植物園/友の会/きのこ部会の第31回きのこ観察会が、南砺市/安居寺公園で行われました。天気予報では午後から雷雨。23名の会員が集まりました。
ここは、アベマキの林があり、2006年に観察会を行った場所です。ここでもカシノアシナガキクイムシに侵されたコナラが散見され、昨日と同様にナラタケモドキが沢山発生しておりました。
12時に公園の東屋に集合・同定会の始まりです。
頭を抱える橋屋さん。 今年の秋、橋屋さん一押しの本「いきなりきのこ採り名人」の紹介。昨年の一押しは「兵庫のきのこ」だそうで、美味しいきのこのレシピが載っていると橋屋さんの評価が高い…と筆者は観ているが、いかがでしょうか?
モエギアミアシイグチ
[Tylopilus nigerrimus (Heim) Hongo & Endo]
昨年、四ツ木さんが薬勝寺で撮影されるも、標本を得ることはできず、昨日も朽ちかけた固体が採取されただけでした。南方系の種であるけれど、地球温暖化の影響で北陸まで北上中か?
キアシヤマドリタケ[Boletus sp.]
北陸のきのこ図鑑仮称。食毒不明となっているが…たぶん美味しいだろうとのこと。
不明種
「いきなりきのこ採り名人」の中で、井口さんがコノハシメジ[Tricholoma folicola Har. Takahashi]として紹介されたきのこではないか?…との橋屋さんのお話だったが、明言はされなかった。
ヤマドリタケモドキ[Boletus reticulatus Schaeff.]
誰かが「メタボ菌だ!」と呼んだ本日出色のきのこ。武田先生が採取された。ところで、くだんのオニフスベは鍋会用にストックされている由…。
不明種
次回、観察会は9月28日(日) 上市町千石町ですので、宜しくお願いいたします。前日9月27日に、有志で有峰観察会が企画されています。井口さんも参加される予定だそうで…とても楽しみです。詳細がわかり次第お知らせしますので、こちらも宜しくお願いいたします。
それから…富山きのこクラブに新しい会員が加わりました。滑川在住の小沢さんです。ルーキーを可愛がって上げてくださいネ。
では。
一見したところ、狭義のモリノカレバタケ属(Gymnopus)に所属するもののようにみえますが、菌糸にクランプがあるので、Singer博士の分類システムに当てはめればキシメジ属に置くしかないきのこです.
ただし、いままでの観察例からすると、どうも非外菌根性のようにも思えます.
最近の趨勢として、外生菌根を形成しない菌群はキシメジ属から外す(ニオウシメジ・モウコシメジ・ウラムラサキシメジなど)意見がありますので、コノハシメジも、将来は所属が変わるかもしれません.
「不明種」として示された画像は、同じくキシメジ属に置かれているオオニガシメジかもしれません.
名前に反して、苦味はさほど強くないのが一般的なようです.カラマツシメジ・アカゲシメジなどに近い位置に置かれていますが、かさは平滑でビロード状の手触りを欠き、古くなっても、褐色のしみはほとんど生じません.
ひだが密で幅狭いことや、若いときはかさの周縁部が内側に強く巻くこと・柄が中実であることなども特徴の一つです.