富山きのこクラブの皆様
きのこ染め講習会が開かれ、7名の参加が有りました。
今回のきのこはロクショウグサレキン(ロクショウグサレキンモドキ)です。
色素の名前はキシロデイン(Xylodein)と言って、酸化すると青緑色に発色し、還元されると黄褐色になります。
強アルカリ下で還元すると水に溶け、酸化すると水に溶けない性質を持ちます。この色素はベンゼン環を有する構造のために比較的安定していて、色落ちがし難い特長があります。
①材のタンニンを抜く
青く染まった木を削り、水酸化ナトリウム溶液で煮沸します。
30分煮沸後ろ過します。ろ液は中和してから捨てます。 橋屋さんはパンストを使ってろ過しています。
②抽出
ろ残の木屑に水酸化ナトリウム・ハイドロサルファイトナトリウム(ハイポ=還元剤)を加えて煮沸します。
①と同じようにろ過し、第1回目の抽出液を得ます。
同様に第2回目の抽出液を得ます。
第1回目の液とあわせて、酢酸で中和し、染液とします。
③染色
水で濡らした絹布を染液に浸します。
布が液の表面に出ると青く発色し、染めムラになるので液中に沈め時々動かします。
80℃~90℃で30分間染色した後、加熱を止めて放冷しながら30℃~40℃まで染色を続けます。
④水洗い
染色後、水洗いをして空気酸化させると、次第に青緑色に発色します。
右がビフォー、左がアフター。
⑤アルカリ洗い
炭酸ナトリウムの溶液に絹布を浸し、布に残っているリグニンを溶かし出します。リグニンによる雑色を取り去り、鮮やかに仕上げるためです。
布は黄緑色に変化します。
右がビフォー、左がアフター。
⑥酸通し
絹布を水洗いをして薄い酢酸溶液に浸します。
鮮やかな青緑色に発色します。
右がビフォー、左がアフター。
⑦完成
軽く水洗いし、陰干しして完成です。
素人目にもなかなか風雅な色合いに仕上がりました。今回は絞りの入った作品にも挑戦!
◆お知らせ
9月22・23日に恒例の日和田合宿を行います。
今回は関西菌類談話会・信州きのこ会も合流するそうです。楽しみですね!
では。
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