富山きのこクラブ

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コガネカレバタケ初記録!

2006年05月26日 | きのこ

コガネカレバタケ初記録! from 橋屋氏
昨日、部会の栗林さんが利賀村へ行かれた際に採集されたきのこをいただきました。
(ちなみに利賀村坂上と上百瀬をつなぐ林道は土砂崩れのため、峠手前で通行止めになっているそうです。この峠は樹齢が若いながらとてもきれいなブナ林が広がっています。)
この中でコガネカレバタケは富山県初記録でした。

このコガネカレバタケはモリノカレバタケ属に属し、春にマツ林やブナ林の落ち葉が腐ったものを栄養にして発生します。そして特徴的なのは傘が鮮やかな黄色をしていることで、湿っている時には傘の周囲に条線が見られます。またモリノカレバタケより、束生するのも特徴です。
(この後、きっと栗林さんが写真を出していただけるので、これを参考にしてください。)
「青森のきのこ」には「食用となり、比較的美味」と書かれています。私は食べたことがないので、もし食べられた方がありましたら、感想をお聞かせください。

このきのこはきっと富山にもあるだろうと思っており、これまで探していた種類です。
(「北陸のきのこ図鑑」には分布地として石川と青森が出ていますが、関西などでも見たことがあります。きっとごく普通に分布している種類だと思いますが、春に発生するため、これまできのこ狩の対象とされず、記録もなかったものと思います。)

春から初夏にかけて、今の時期にマツ林の落ち葉が溜まった場所に珍種キツネノサカズキが発生します。
このきのこは1918年岩手県で発見されその後60年ぶりに鳥取、新潟で見つかり、後には青森や石川でも採集されています(「北陸のきのこ図鑑」の絵や記録が載っています。またこのキツネノサカズキは全国的な絶滅危惧菌類にも指定されています。)。これらの県を見てみると日本海側の県が並んでいますので、富山県でもきっと見つかるものと思います。