深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

カタツムリ

2014-10-27 23:40:46 | Weblog

ビジネス書でよく取り上げられるテーマの1つにタイム・マネジメントがある。

私などはむしろヒマで時間があり余っている方なので、特に関心はないが、しばらく前にふとタイム・マネジメントで、あることに気づいた。それは究極のタイム・マネジメントとは、人より早く死ぬことなのではないか、ということだ。

徹底したタイム・マネジメントによって、あらゆることに徹底的な効率化を図るなら、その究極的な形は、誰よりも早く一生を終えるということにほかならない。

──と、そんなことを、ひすいこたろうさんのメルマガ『名言セラピー』の、この記事を読んで思い出しながら何となく、生き方を変えようかな、と思った。

時よ止まれ。お前は美しい。


この記事のBGMには、例えばこんな曲はどうだい。Mike Oldfieldの『Etude』だ。

 

「このカタツムリの写真に、ひすいさんの言葉をのせてほしい」



そう僕に依頼をくださった飛鳥新社の編集の富川直泰さんは、




このカタツムリの写真を、
何時間でも見ていられると、

実際パソコンの画面で5時間も見ていたのだそうです。



1枚のカタツムリの写真を5時間も見ていられる!?


一体、どんな写真なんだろう?





早速、僕もその写真を見せていただきました。



!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




時間が止まった……
目を奪われた……




僕も編集者もしばし無言で、
その写真を眺めていました。




しばらくたち、
富川さんが口をひらきました。



「この写真に、ひすいさんの言葉をのせてほしい」




僕のセリフはもうこれしかありませんでした。






「ぜひ、やらせてください!!!!」








写真を撮ったのは、ウクライナの天才写真家・ミシチェンコさん。



以下、ミシチェンコさんの言葉です。



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カタツムリを撮るのは大好きです。
ぼくはカタツムリのスタイルに魅了されています。
かわいいだけでなく、彼らには独特の哲学があります。
カタツムリは「急ぐ」ことをしませんし、
この世界や、自分の住みかのインテリアについて、実によく考えているんです。

カタツムリは、のろいのではありません。
ただ、「生」を十分に味わっているんです。

ぼくが伝えたいのは、われわれはカタツムリとほとんど何も違わない、ということです。カタツムリという存在は、「急がないこと」と「抗わないこと」の、象徴なんです。
だからといって、
それでカタツムリが不幸な人生を送るというわけではまったくないのです。


カメラのファインダーを通じて、写真家はすばらしい世界に入っていくことができます。夢とうつつのはざまにある、夜明け前の時間帯に、
マクロレンズのファインダーはえもいわれぬほど美しくて
神秘的な世界にぼくを立ち会わせてくれます。

よその星からやってきた異星人のような、小さな英雄たち。
カタツムリという小さな生きものの、姿かたちとふるまいは、
ぼくを惹きつけて離さないんです。
カミサマがいるとしたら、なぜカタツムリをつくったのか?

“立ち止まって、考えること”を人間に教えるためだと思います。
「人生のペースを落としてごらん。もっと周りの世界に目を向けてごらん」
「生き急ぐな、よけいな衝突を避けよ」と。


ミシチェンコ

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写真を眺めているうちに
カタツムリがこう僕に声をかけてきた気がしました。



「世界は美しいよ。だからボクは誰よりもゆっくり歩くんだ」




そこから一瞬で立ち上がってきた物語を
写真に添えさせていただきました。



ほんとは今年のクリスマスにプレゼント用として
発売になる予定ですすめていたんですが、


たただき台の段階で
出版社の営業の方が見てくれて


「こんな素晴らしい本、一刻も早く販売したい」と
急遽2ヵ月予定を早めて、


この度、緊急発売となりました。






ウクライナの天才写真家・ミシチェンコさんからも、


「まさか、ミスターひすいが、あのようにカタツムリの写真を使うとは思わなかった!」

「マスターテントウにはやられた!」

と喜んでいただき、発売前からも、
「ミスターひすいに第二弾もお願いしたい」と
ラブコールをいただいてます。



そうなのさ。


ミシチェンコさんが、ウクライナの天才写真家なら
ひすいこたろうだって、
日本を代表する天才コピーライターだぜ(笑)



日本、ウクライナの天才たちがタッグを組んだ1冊です。


自分でいうのもむなしいので
こういうことはぜひ

編集者に書いてほしかったですね(笑)






ジャーン。
こちらです。
「誰よりも、ゆっくり進もう。カタツムリの物語」
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4864103763/nicecopy-22

この本は、できるだけ多くの方に届けたいと出版社さんも
ギリギリまで価格を下げてがんばってくれて
なんと、カラーで、このクオリテイーで1000円です。
プレゼントされると喜ばれると思うのでぜひ大切な友達の分もね。


最後に、あとがきの一部を初公開します。

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「世界は美しいよ。だからボクは誰よりもゆっくり歩くんだ」


この写真のカタツムリから
こんな声が聞こえた気がして、


このような物語を書かせていただきました。
今度は、あなたには、どんな声が聞こえるか、ぜひ耳をすませてみてほしいですね。



ほんとの成長って、
大きくなることじゃなくて、
日常の小さなことに幸せを感じられるようになることだと思うんです。



いまの僕ら地球人は、「成長」の概念を見直すときじゃないでしょうか。
物質的な拡大、成長、発展。「もっと、もっと、もっと」の世界はもう限界がきています。

でも、幸せを感じる感性を磨く方向なら、どこまでも深く掘り下げることができます。
そのことをこの地球でいち早く実践しているのがカタツムリたちです。


誰よりものろまで遅いのは、
誰よりも世界を味わっているからです。


他人と比べたら、「もっと、もっと、もっと」になりますが、
自分であることを楽しんだら、
この世界は最初から自分の味方であったことに気づくことでしょう。


我先にと目的を達成しようとする人間と
いま、ここを十分に味わうカタツムリ。
人間の方が幸せだって言い切れるでしょうか?



人はなんのために生まれてくるのか?
遠くへ行くためでしょうか?



急いで遠くのゴールへ向かわなくたって、
目の前のことを、しっかり味わい、慈しみ、愛すれば、
いま、ここで、幸せと出会えます。


スタートにゴールが隠れている。
それがこの世界の真実です。



カタツムリの写真を眺めながら
ずっと感じていたのは、写真家ミシチェンコさんの優しい眼差しです。
カタツムリのペースになりきり、膨大な時間をかけて撮られたこれらの写真は、
ミシチェンコさんの愛が形になったものです。



この本をカバンの中に忍ばせておいてもらえたらうれしいです。
気持ちが焦っているときにパッと眺める
お守りのような存在として。
悠然と歩く、カタツムリが、
いつもあなたとともにありますように。




ああ、素晴らしきかなこの世界。
世界に拍手を。
そして自分が自分であることに拍手を。


ひすいこたろう




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