(子安宣邦氏のホームページからの転載)
中国の裁判所が09年12月25日、文学者劉暁波氏に懲役11年の厳刑を言い渡したと日本の新聞は報じた。彼は中国の民主化を求める08憲章の起草者の一人であり、署名者であった。だが中国におけるこの憲章の署名者はすでに一万人をこえている。ではなぜ劉暁波氏にだけ懲役11年の刑が言い渡されるのか。それは彼が天安門事件の犠牲者たちの証人であり続けているからである。その彼が08憲章の起草者の一人であり、署名者でもあるからである。いま中国ではこれが11年の刑に処せられる犯罪なのだ。私たちは耳を塞ぎ、目を覆わないでこの事実を見よう。私たちはこの事実から逃げてはいけない。この事実を隠して求められる日中の友好とは偽りのものである。それは中国の民主化を妨げるだけではなく、己れの民主主義をも危うくするものである。天安門事件と08憲章をともに考えよう。
□日時 2010年1月23日(土) 13:00~17:30
□会場 早稲田大学11号館6階604教室
□講演
開会の挨拶として─民の自立について 高橋順一
劉暁波とはだれか 劉燕子
08憲章と中国知識人 及川淳子
中国の民主化なくして日本の民主主義はない 子安宣邦
□質疑
□会費 500円
主催 昭和イデオロギー研究会