終の棲家でのんびり暮らす田舎暮らし

リタイア後山中に終の棲家を建て、夫婦二人で自然すぎる環境での田舎暮らしは、どこまで続けられるか。

小さな物置作りに挑戦上棟編

2018年08月21日 | 自分で物置を作る

小さくても建て前は建て前、これでも立派な上棟です

わたしの電動工具は大半がネットオークションで落札して収集した電動工具類だ。頻繁に使うものと滅多に使わないものがある。

最近は充電式ハイパワーバッテリーの電動工具が主流で売られているが、充電を繰り返し使ったり、数年使わなかったりすると電動工具のカセットバッテリーが経年劣化して新たに購入しなければならないことがある。

軸組み工法で使用する木材は、杉KD材(人工乾燥材)90m/m角を使用した。はじめるにあたってわたしに難しく思えたのが木材の刻みだ。

この難問を解決してくれたのが『自分で我が家を作る本(氏家誠悟著 山海堂発行)』で詳しく書いてあるので一読の価値あり。

作業当時はブログに掲載することなど考えていなかったこともあり、刻み作業写真を撮っていなかった。 木材刻みの「ノウハウ」は前述の氏家誠悟氏のホームページ記事の解説を閲覧してくださいね。

さて、物を作るには図面を最低限書かなければならない。鉛筆でメモ程度もよし、わたしのようにCADで書いてもよし、とにかく絵にすることだ。 画像は拡大できるよ!

Jw_cadを使って書いた設計図
正面図(入り口側)、土台、柱、軒桁、棟木だけではなく間柱や屋根下地を支える垂木材に替えるSPF材(ツーバイ材W38×H89)も図示した。 背面図(裏側)、入り口側と裏面側では軒の出幅が違うので、屋根下地を支える垂木(ツーバイ材)の長さも違う。
側面図、屋根勾配は4寸(10分の4)、屋根下地を支える垂木に替えるSPF材(ツーバイ材)の長さは入り口側と裏面側、上下端で長さが違う。 詳細図、屋根下地を支える垂木(ツーバイ材)を受ける軒桁、棟木の欠け込み寸法図。垂木と梁の隙間を埋める面戸板(ツーバイ材)の加工寸法図。

木材の刻みと土台のアンカーボルト固定
ちょっと苦労したがなんとか刻みができた。刻みのテクニックは氏家誠悟氏のホームページを見てください。 基礎の上に基礎パッキンを並べ、土台は防腐塗料を塗り、アンカーボルトの穴、ホルソーを使ってボルト座金の穴を掘って据え付けた。

軸組工程(一人で建て方をした)
ホゾがあるので、ホゾ穴に柱のホゾを差し込めば立てることができて一人作業にとって助かる。 脚立に乗って一人での建て方は大変危険だがなんとか終わった。
 棟木、軒桁を乗せて垂直度を確認し、場合によっては仮留め筋交いを付けると安定する。
間柱(ツーバイ材)を土台と軒桁に掘った溝に取り付ける。
 棟木、軒桁に掘った欠け込みに垂木(ツーバイ材)を90㎜のコースレッドで留める。

屋根下地(合板張りと防水シート)工程
屋根を支える垂木(ツーバイ材W38×H89)を90㎜のコースレッドで頭から留めるには届かないので、6㎜の木工ドリルで45㎜の深さまで留め穴を開けコースレッドで留めた。左右両端を先に留め、両端に水糸を張り仕上げ面を直線にした。 軒桁に固定した垂木(ツーバイ材W38×H89)に鼻隠し板(杉材W27×H103)をコースレッドで留めた。野地板は一般的に耐水合板の使用が多いが、コストを考えて内装材として使われるOSB合板(水に弱い)をあえて使った。防水シートで守れるか。
間柱(ツーバイ材)と軒桁の欠け込み部、軒桁に固定した垂木(ツーバイ材)の鼻隠し板、野地板(OSB合板)の出幅10㎜、軒桁、棟木と垂木(ツーバイ材)の垂木欠き部、野地板(OSB合板)にできた隙間を埋める外側から見た面戸板(ツーバイ材)等の収まり。 柱と軒桁、土台をかすがいで補強、一般住宅では強度が弱く使われなくなったが、小さな物置では十分ではないか。内側から見た面戸板(ツーバイ材)。
 軒桁、棟木と垂木(ツーバイ材)の金物補強、90㎜のコースレッドで留めてあるがさらに強固に。
野地板のOSB合板(10㎜厚)の上に半切り胴縁板(W12×H45)をシングル釘の打つ位置に留める。その上にもう一枚のOSB合板(10㎜厚)を重ね打ちする。これは屋根に空気層を設けるのとシングル釘が屋根裏に露出しないようにするため。 OSB合板(10㎜厚)の上に防水シート(アスファルトルーフィング)をタッカーを使って張る。このとき規定の重ね幅を取ることを忘れなかった。シングル用ケラバ、軒先用水切り役物を金切りハサミで切断し、ステンレス釘で取り付けた。

今回作る物置には、可燃性の油種を保管することもあり冷暗所の環境を作りたかった。そのために屋根下地の構造に空気層を設ける二層構造とした。本来、野地板として使うべきでないOSB合板(10㎜厚)だが、防水シートで水切りできると考えた。

物置といえども筋交いを設けて耐震性を図るべきであろうが、外壁下地にOSB合板(10㎜厚)を張って四面耐力壁構造のかたちをとった。

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