終の棲家でのんびり暮らす田舎暮らし

リタイア後山中に終の棲家を建て、夫婦二人で自然すぎる環境での田舎暮らしは、どこまで続けられるか。

小さな物置作りに挑戦外壁編

2018年09月11日 | 自分で物置を作る

自分で作る物置だもの、外壁ぐらい凝ってみたいね

物置の外壁仕上げとして、木製板張りと波形鉄板張り、あまり一般的ではないがサイディング張りと蔵のような塗り壁が考えられる。

下見板を横張りする張り方として、「よろい下見板張り」、「箱目地下見板張り」、「押縁下見板張り」、「ささら子押縁下見板張り」などがある。

杉板を縦張りする張り方として、「押縁堅羽目板張り」、「敷目堅板張り」などがある。我が終の棲家の外壁の腰板部分は、「押縁堅羽目板張り」という仕上げにした。

DIYでの物置外壁としては、「耐水合板張り」、「波形鉄板張り」が主流だろうが、ちょっと手を掛ければ「よろい下見板張り」も難しくはないと考えた。

外壁下地施工の流れを簡単にまとめた
軸組みの耐震補強には筋交いが一般的ですが、躯体に外壁下地(OSB合板)を直張りし、10㎝ピッチにビス打ちして耐力壁とした。 外壁下地(OSB合板)を張り終えたら床張りになる。床板を支える大引きの施工だが写真が欠落して残念!大引きは受け金物で留めた。
基礎天端に基礎パッキン、土台、大引き、大引き受け金物、床板張りなどの造作詳細図。土台の天端と床面を合わせることで土台の上も床になる。 四面張り終えた外壁下地(OSB合板)の上に透湿防水シートをタッカーを使って張り、腰板の見切りに取り付ける水切り金物の受け材(垂木)を回す。

「下見板張り」のポイントは四隅の仕舞いだと考えている。隅に貫板を縦方向にL字型に張り合わせて隅を隠す仕上げと下見板張りの出に合わせて杉板を切断して張る(板の切断面が見える)仕上げがある。

手間を掛けた仕舞いにしようと、下見板張りの出に合わせて杉板を切断する際に45度にカットして張り合わせることで、板の切断面を見せない仕上げ方にした。

腰板張り施工の流れを簡単にまとめた
水切り金物、受け材(垂木)を含めて「よろい下見板張り」の出幅詳細図を描いた。 下から杉板180㎜×12㎜を出幅のカット線を引き電動マルノコの刃を45度傾けて切断し張る。
残り面を下から出幅のカット線を引き電動マルノコの刃を45度傾けて切断し張り続ける。 下見板張りの出に合わせて杉板を45度に切断することで、板の切断面を見せていない。美しい!
市販の水切り金物の垂れ下がった部分は30㎜あるが10mmに加工したいので、金切りハサミ、板金ハサミを使って折り加工した。 無塗装サイディングと水切り金物の収まりを示した写真。

腰板から上部の仕上げには、施工が簡単な無塗装サイディングを下地に張り、簡単で塗りやすいジョリパッドアルファを仕上げ塗りに選んだ。

他の下地処理として、ラス網を張り軽量モルタル塗る下地と外壁専用の下地ボードもあるが、ホームセンターにあった無塗装サイディングを使うことにした。

外壁下地サイディング施工の流れを簡単にまとめた
サイディングも電動マルノコの刃を45度に傾けて切断することで、切断面を見せていない。 電動ジグソーを使って梁、棟木部分をカットし、換気口穴も開けて張り付ける。
垂木と垂木の間で屋根下地のOSB合板とサイディングボードの突合せ部に見切り板を打った。 サイディングボードの下地張りが完成。継ぎ目に網目目地テープを張ってシーラーを塗る。

ジョリパッドアルファを塗る前にサイディングにシーラーを塗って接着力を増し、刷毛、ローラ、左官鏝(ステンレス鏝)で塗ることができる。

DIY初心者向きの塗り壁材で、実際に塗ってみると簡単に仕上げることができました。柔らかくしなるステンレス鏝(180㎜程度)がおすすめ!しっくい壁風に見える!

外壁ジョリパッド塗り施工の流れを簡単にまとめた
木部塗料にキシラデコール、ジョリパッドアルファ、鏝受け、ステンレス鏝。 残念なことに塗り作業中の写真がない。鉄板の鏝は硬すぎて、クリームのように柔らかい塗り材をゆっくり伸ばしていくにはステンレス鏝が最適だ。
収納棚は屋根上部まで作らなければ機能しないと考え、ギリギリまで各段の隙間間隔にこだわった結果が合板の受け垂木に削り込みを入れること。 やっと完成しました。こだわった終の棲家の玄関正面に塞がる物置、邪魔はしてないよと言っているかのような姿が好きだ。

はじめて自分で作った物置、いろいろなネット情報を仕入れてなんとか完成できました。次に、我が家の斜面最上部に「男の隠れ家」的なものを作ってみたくなった。

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小さな物置作りに挑戦屋根編

2018年08月26日 | 自分で物置を作る

素人でも簡単にできるシングルアスファルト葺き

物置の屋根施工面積は小さい。素人でも扱いやすい「コロニアル」か「シングルアスファルト」のどちらかがベストと思える。

施工面積が小さいのであれば、カッターなどで切断しやすく六角形などの変形した屋根葺きもわりと簡単にできる「シングルアスファルト」葺き。

耐久性・耐火性を比べれば、「コロニアル」が上回っているが切断には専用の切断器かディスクグラインダーで切断しなければならない。

この物置では、屋根材の価格が安い、切断加工が簡単で施工も簡単、ほどほどの耐久性が得られることから「シングルアスファルト」(以降:シングル)で葺くことにした。

施工の流れを簡単にまとめてみよう。

野地板(耐水合板)に軒先唐草(軒先水切り)をステンレス釘で取り付ける。次にアスファルトルーフィングを敷き詰めタッカー針でとめる。このとき上下の重なり10㎝、横の重なり20㎝以上を取って張る。左右両端にシングル用ケラバをステンレス釘で取り付ける。ここまでが前編(上棟編)の記事でした。

まず最初の葺き作業として「シングル」のスターターを取り付けることだ、切れ目の無い隠れる側(二段目の下になる部分)を軒先に向けて、裏側にシングルセメント(以降:セメント)を塗りシングルネイル(以降:ネイル)で留める。

施工マニュアルでは、スターターは切れ目側5㎝のところでカットしてスターターとするとあるが、カットせずに一枚を逆転(上下逆さ)して使ってしまった。

この上に「シングル」の切れ目を軒先側にし、スターターの上に重ね裏側にセメントを塗りネイルで留めて一段目の完了となる。

二段目以降の張り方のポイントは、前の段のシングルの切れ目模様の半分づつずれるように位置取りし、左右をカッターで切り、千鳥(ジグザグ)模様に張る。セメントは「ケチケチ」しないで規定量をしっかりと塗ることが剥離防止になるようだ。

「シングルアスファルト」はガラス繊維基材にアスファルトを含浸・コーティングし、スレート砂や彩色焼成砂を圧着した製品とある。防水性が高く色や形状も多彩で屋根型を選ばないのもいい。 アスファルトルーフィングに接着させるシングルセメントには、写真のようなカートリッジ型と2㎏缶など接着面積で選べる。シングルネイルは釘の笠頭が大きい専用のものを使う。
「シングル」のスターターを取り付ける工程だ。切れ目の無い隠れる側を軒先に向けて、裏側にセメントを塗りネイルで留めてある。切れ目側5㎝のところでカットせず一枚を逆さに張ってしまった。 スターターの上に重ね裏側にセメントを塗りネイルで留めて、二段目以降は、前の段のシングルの切れ目模様の半分づつずれるように位置取りし、左右をカッターで切り、千鳥模様に張る。

棟木上の野地板突合せ箇所は、アスファルトルーフィングでカバーされているだけでルーフィングの亀裂で雨漏りの原因になる。

そこで、「シングル」の上に棟の両側(切り妻屋根の場合)に「棟包み板」を取り付け、シングル用「棟包み板金」を被せて処理する。

最後の「シングル」処理は、「棟包み板金」の中で収まるように「シングル」の余白部をカッターで切り、裏側ともセメントを塗りネイルで留めて重ね合わせる。

屋根の防水構造で弱い、棟木上の野地板突合せ箇所だ。「シングル」の重ね合わせを上手にしたいものだ。 「シングル」の上に棟の両側(切り妻屋根の場合)に「棟包み板」を取り付けて、シングル用「棟包み板金」を被せる準備。

棟木上の「シングル」は軒先から張り上がってきて「棟包み板」、「棟包み板金」の下で張り重なっている状態にあるので防水効果は大丈夫。

さらに、取り付ける桟木「棟包み板」は、杉材や赤松材でもよいがツーバイ材(19㎜×89㎜)を使用し、ステンレス釘で頭打ちした。

最後に、「棟包み板金」の一方を折り加工し被せるのだが、継ぎ足さなければ寸法がたらない。重ね合わせ幅は50mm以上取るようになっているので、100㎜取って切断(金切りハサミで)し、重なり合う中ほどでコーキングを打って被せる。

「棟包み板金」の釘打ちは頭打ちではなく、包みの下がり横から桟木「棟包み板」に向かってステンレス釘で横打ちした。

シングル用「棟包み板金」はH18㎜のW104㎜水切り24㎜のサイズが一般的なようだ。 切り妻屋根の両端にケラバ、棟木上の「シングル」の上に桟木「棟包み板」を取り付け、シングル用「棟包み板金」を被せた姿。

生まれてはじめての屋根葺き作業だ。情報を仕入れて解ったつもりで取り掛かったが、色々と本来の作業手順から逸脱したものもあった。
まあ~所詮小さな物置ですから。。。。。雨漏りはしませんよ。

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小さな物置作りに挑戦上棟編

2018年08月21日 | 自分で物置を作る

小さくても建て前は建て前、これでも立派な上棟です

わたしの電動工具は大半がネットオークションで落札して収集した電動工具類だ。頻繁に使うものと滅多に使わないものがある。

最近は充電式ハイパワーバッテリーの電動工具が主流で売られているが、充電を繰り返し使ったり、数年使わなかったりすると電動工具のカセットバッテリーが経年劣化して新たに購入しなければならないことがある。

軸組み工法で使用する木材は、杉KD材(人工乾燥材)90m/m角を使用した。はじめるにあたってわたしに難しく思えたのが木材の刻みだ。

この難問を解決してくれたのが『自分で我が家を作る本(氏家誠悟著 山海堂発行)』で詳しく書いてあるので一読の価値あり。

作業当時はブログに掲載することなど考えていなかったこともあり、刻み作業写真を撮っていなかった。 木材刻みの「ノウハウ」は前述の氏家誠悟氏のホームページ記事の解説を閲覧してくださいね。

さて、物を作るには図面を最低限書かなければならない。鉛筆でメモ程度もよし、わたしのようにCADで書いてもよし、とにかく絵にすることだ。 画像は拡大できるよ!

Jw_cadを使って書いた設計図
正面図(入り口側)、土台、柱、軒桁、棟木だけではなく間柱や屋根下地を支える垂木材に替えるSPF材(ツーバイ材W38×H89)も図示した。 背面図(裏側)、入り口側と裏面側では軒の出幅が違うので、屋根下地を支える垂木(ツーバイ材)の長さも違う。
側面図、屋根勾配は4寸(10分の4)、屋根下地を支える垂木に替えるSPF材(ツーバイ材)の長さは入り口側と裏面側、上下端で長さが違う。 詳細図、屋根下地を支える垂木(ツーバイ材)を受ける軒桁、棟木の欠け込み寸法図。垂木と梁の隙間を埋める面戸板(ツーバイ材)の加工寸法図。

木材の刻みと土台のアンカーボルト固定
ちょっと苦労したがなんとか刻みができた。刻みのテクニックは氏家誠悟氏のホームページを見てください。 基礎の上に基礎パッキンを並べ、土台は防腐塗料を塗り、アンカーボルトの穴、ホルソーを使ってボルト座金の穴を掘って据え付けた。

軸組工程(一人で建て方をした)
ホゾがあるので、ホゾ穴に柱のホゾを差し込めば立てることができて一人作業にとって助かる。 脚立に乗って一人での建て方は大変危険だがなんとか終わった。
 棟木、軒桁を乗せて垂直度を確認し、場合によっては仮留め筋交いを付けると安定する。
間柱(ツーバイ材)を土台と軒桁に掘った溝に取り付ける。
 棟木、軒桁に掘った欠け込みに垂木(ツーバイ材)を90㎜のコースレッドで留める。

屋根下地(合板張りと防水シート)工程
屋根を支える垂木(ツーバイ材W38×H89)を90㎜のコースレッドで頭から留めるには届かないので、6㎜の木工ドリルで45㎜の深さまで留め穴を開けコースレッドで留めた。左右両端を先に留め、両端に水糸を張り仕上げ面を直線にした。 軒桁に固定した垂木(ツーバイ材W38×H89)に鼻隠し板(杉材W27×H103)をコースレッドで留めた。野地板は一般的に耐水合板の使用が多いが、コストを考えて内装材として使われるOSB合板(水に弱い)をあえて使った。防水シートで守れるか。
間柱(ツーバイ材)と軒桁の欠け込み部、軒桁に固定した垂木(ツーバイ材)の鼻隠し板、野地板(OSB合板)の出幅10㎜、軒桁、棟木と垂木(ツーバイ材)の垂木欠き部、野地板(OSB合板)にできた隙間を埋める外側から見た面戸板(ツーバイ材)等の収まり。 柱と軒桁、土台をかすがいで補強、一般住宅では強度が弱く使われなくなったが、小さな物置では十分ではないか。内側から見た面戸板(ツーバイ材)。
 軒桁、棟木と垂木(ツーバイ材)の金物補強、90㎜のコースレッドで留めてあるがさらに強固に。
野地板のOSB合板(10㎜厚)の上に半切り胴縁板(W12×H45)をシングル釘の打つ位置に留める。その上にもう一枚のOSB合板(10㎜厚)を重ね打ちする。これは屋根に空気層を設けるのとシングル釘が屋根裏に露出しないようにするため。 OSB合板(10㎜厚)の上に防水シート(アスファルトルーフィング)をタッカーを使って張る。このとき規定の重ね幅を取ることを忘れなかった。シングル用ケラバ、軒先用水切り役物を金切りハサミで切断し、ステンレス釘で取り付けた。

今回作る物置には、可燃性の油種を保管することもあり冷暗所の環境を作りたかった。そのために屋根下地の構造に空気層を設ける二層構造とした。本来、野地板として使うべきでないOSB合板(10㎜厚)だが、防水シートで水切りできると考えた。

物置といえども筋交いを設けて耐震性を図るべきであろうが、外壁下地にOSB合板(10㎜厚)を張って四面耐力壁構造のかたちをとった。

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2018年08月06日 | 自分で物置を作る

物置作りに最低限必要な木工道具を用意

通常の電動カンナ(手持ち式)を手押し式卓上カンナ盤に置き換えられる便利な簡易固定台がある。

小さな物置作りに挑戦基礎編で、コンクリートブロック積み基礎の作業過程を紹介してまいりましたが、いよいよ軸組み躯体を加工し上棟していく過程を掲載していきます。

物置とは物を保管貯蔵する工作物で、材質で分類すればスチール製と木製が考えられる。単に木製と一口で言ってもツーバイフォー構造とミニログハウス構造と在来軸組構造などがあるね。

わたしがチャレンジした構造は、柱・梁・土台の部材を継手・仕口などほぞ・ほぞ穴を使って躯体を支える構造の最も簡単な構造だ。

どの構造でも木製である限り、木材を切ったり、削ったり、穴を開けたり、溝を掘ったりするための木工道具(電動工具も)が最低限必要になる。

だからといって大工さんのような大工道具一式を揃える必要はない。造作する部材は少しなので、手間は掛かるが手持ちの道具を応用して乗り切ることもできる。

ホームセンターで販売している木材の表面は綺麗に仕上がっているので、電動カンナはなくても済むが、電動丸ノコ、インパクトドライバーは揃えたいパワーツールだ。

わたしは物置を作るのが初めてなので、ノウハウ本(木材加工の基礎的な知識や手順などの情報誌)を探していた。プロではないが規模が大きな二階建て建物を自分で作ってしまう実践記録本を本屋で見つけた。

右の本が『自分で我が家を作る本(氏家誠悟著 山海堂発行)』である。

この本は非常にわかりやすく、わたしが目指すものは「小さな物置」であるが、ど素人でもできそうな気にさせてくれ、木材加工などのノウハウを多く得られたことがよかった。この他に色々と作られているようで、著者:氏家誠悟 氏のホームページのWebアドレスをリンクしました。ためになること間違いなし!

人によって必要度は違うが、集めた主な道具類
木材のカットに替え刃式鋸、木材を削る平カンナと隅カンナ、色々な番手のサンドペーパーを固定して削るサンドペーパーホルダー。 鋸だけでも木材カットできるが、電動マルノコがあるとスピーディーで楽だ。木材カット時にでる木屑をダストボックスで受ける防塵マルノコ。
電動マルノコ単独で木材を切ることはできるが、狙った位置で正確に切るには目的に応じた専用の治具を使うと便利だ。 木材を直線的に切断するだけでなく、円や自在な形状に切りだすことができる。刃を交換すれば金属製品も切断でき用途は広い。
手持ち式電動カンナは、柱などの角材表面を削るには効率的だが、板材や小片の木材を削るには不向きだ。卓上型電動カンナがこれを解決してくれる。作業時には細心の注意が求められるが一台で二役の働きは経済的で重宝する。 電動カンナとは違い木材のほんの表面を綺麗にするときにベルトサンダーが便利だ。手持ち式で上から押し付けてサンディングする時と卓上型固定台にベルトサンダーを取り付けて木材を持ってサンディングする二つの使い方ができる。
木材を局部的に削ったり、溝を掘ったりできるが、高速で刃が回転しているので取り扱いに細心の注意がいる。物置のドアー枠の内側に溝を掘って杉板を羽目殺すときに使った。 密封タイプの墨つぼと墨、タッカーは屋根用防水シート(ルーフィング)や壁用透湿防水シートの固定、のみの刃巾は色々あるが最低限の三本、アサリなし鋸(ダボ切鋸)、六角軸ドリルスタンド。
インパクトドライバーは充電式が主流だが、使用頻度を考えて充電電池の劣化を嫌いコードが邪魔になるがコード式にした。この道具がなかったら作れません! 元々あったドリル。アンカーボルトの埋め込み穴を掘る時にホールソーを使うが、六角軸ではなくチャック式の取り付けになっていた。インパクト用六角軸からチャック式に変換するアダプターもある。
軸組みの場合ホゾ穴を加工する時に、大工は電動カクノミで加工するが高価で買えない。六角軸ドリルスタンドと色々な太さのドリルを使って掘り、墨線に沿って手のみで側面を仕上げる。 木材を固定しないと切ったり、掘ったり、穴を開けたりとできないので、クランプを用意。
さしがね、コーキングガン、ゴムハンマー、金きりハサミ、板金ハサミ、コンベックス。 モルタルや塗り壁材ジョリパッドを攪拌するためのかくはん機。
木材以外を切ったり、削ったり、磨いたりと用途が広いディスクグラインダ。 折りたたみ式木工作業台

鋸と金槌があれば木工製作はできるだろうが、綺麗な仕上がりと細かい造作を求めるためには、ある程度のパワーツール(電動工具類)が無いと難しいと実感する。

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コンクリートブロック積み基礎工事編

玄関ポーチ前の大谷石張り工事と同時に行なった物置の基礎工事です。既設のコンクリート叩きをまたぐ設置位置となった。

小さな物置といえど地面の上に構造物を建築するとなれば、構造物の重量を下支えできる強度と上物をしっかり固定して、地震の揺れ・風圧の荷重に耐える強さが求められる。

人が住む建築物の基礎は、コンクリート布基礎及びべた基礎が一般的であるが、小さな物置のような簡易工作物はコンクリートブロック積み基礎でも十分な強度が得られるでしょう。

物置といえども建築基準法でいう建築確認申請が必要な場合がある。ホームセンターで販売しているミニログハウスでも建築する地域・規模によって法の適用対象になることがある。

我が家は都市計画法上でいう無指定地域にあり、建築基準法の縛りも問題ない。
一般的な市街地での工作物の建築においては法律等に注意が必要だ。ただ、防火・準防火地域以外であって、 同一敷地内に増築する規模が10㎡以下であれば、建築確認申請は省略しても良いことになっている。

基礎工事の手順に入るが、物置を建てる位置に地縄を張って基礎の位置を決める。
基礎を造るための基準となる心だし、高さ決めの作業を 「水盛り遣り方」という。

木杭(水杭)と胴縁貫板(水貫)を使って作るのだが、打った木杭に水平な基準高を取るのに簡便な方法として、透明なビニールパイプに水を入れ、一方を杭に固定して他方を移動しながら高さを取ることを「水盛り」という。プロは測量器械の「レベル」を使う。

芯だし作業は「遣り方」を作り、地縄に沿って水貫に釘を打ち概略の水糸を張る。
一辺を起点に長さと直角を取るのだが、ピタゴラスの定理(三平方の定理)にしたがって糸調整を行いながら芯だしを終えて、実際の作業に入っていく。

規模が大きなプロの世界では、測量器械の「トランシット」と「レベル」か「レーザーレベル」を使って芯だしを行なうが、物置程度ならば器械を使わずに行なえる。

二段積みブロック基礎作業の工程
基礎図面を作成し、天端高・底面高・床堀高を決めて水糸基準高からの下がりを決める。 一部が既設コンクリート叩きに掛かっているので、変則的であるが土部分のみに「遣り方」をつくる。
水糸基準高からの下がりを見ながら計画床掘り高まで掘削して位置を決める。 水糸基準高からの下がりを見ながら砕石を入れて締め固める。砕石も厚100ミリ、ベースコン厚100ミリなどとしたいところだが必要ないと考えた。
ブロック基礎に掛かる荷重は物置の規模が小さいので、ベースコン兼捨てコンとして厚50ミリを打って横型コンクリートブロックを立ち上げることにした。
二段積みのブロック基礎だが、一段ごとに横筋(D10ミリ鉄筋)を配筋することに。
捨てコンの上にモルタルを均し、ブロックを並べていき継ぎ目にモルタルを詰めて縦筋を入れる。
縦筋と横筋を結束してモルタルを天端まで詰める。
横型ブロックが欠品していたので基本型に横筋が入れられるように一部加工して使った。
既設コンクリート叩き部分に墨出しを行い、縦筋の位置とアンカーボルトの位置を出す。 電動ハンマードリルで縦筋(D10ミリ鉄筋)とアンカーボルトの位置に穴をあける。
縦筋とアンカーボルトの穴を綺麗に掃除して、コンクリートボンドと共に差し込んだ後にモルタルを均しブロックを設置した。 二段目のブロックも横筋が入れられるように一部加工して積み、横鉄筋を配筋したところ。
 八本のアンカーボルトと天端部にモルタルを詰め均し基礎本体の完成。1,900×1,000ミリの可愛い基礎です。  基礎周囲の土留。コンクリート土留板、御影石(300×600×60ミリ30kg)

基礎工事のポイントは、 水平な面をつくることと直角な芯をだすこと。この二つを確実に実施するためには「水盛り遣り方」を掛けるのが基本。また、アンカーボルトの設置を忘れないこと。

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