終の棲家でのんびり暮らす田舎暮らし

リタイア後山中に終の棲家を建て、夫婦二人で自然すぎる環境での田舎暮らしは、どこまで続けられるか。

小さな物置作りに挑戦基礎編

2018年02月06日 | 自分で物置を作る

コンクリートブロック積み基礎工事編

玄関ポーチ前の大谷石張り工事と同時に行なった物置の基礎工事です。既設のコンクリート叩きをまたぐ設置位置となった。

小さな物置といえど地面の上に構造物を建築するとなれば、構造物の重量を下支えできる強度と上物をしっかり固定して、地震の揺れ・風圧の荷重に耐える強さが求められる。

人が住む建築物の基礎は、コンクリート布基礎及びべた基礎が一般的であるが、小さな物置のような簡易工作物はコンクリートブロック積み基礎でも十分な強度が得られるでしょう。

物置といえども建築基準法でいう建築確認申請が必要な場合がある。ホームセンターで販売しているミニログハウスでも建築する地域・規模によって法の適用対象になることがある。

我が家は都市計画法上でいう無指定地域にあり、建築基準法の縛りも問題ない。
一般的な市街地での工作物の建築においては法律等に注意が必要だ。ただ、防火・準防火地域以外であって、 同一敷地内に増築する規模が10㎡以下であれば、建築確認申請は省略しても良いことになっている。

基礎工事の手順に入るが、物置を建てる位置に地縄を張って基礎の位置を決める。
基礎を造るための基準となる心だし、高さ決めの作業を 「水盛り遣り方」という。

木杭(水杭)と胴縁貫板(水貫)を使って作るのだが、打った木杭に水平な基準高を取るのに簡便な方法として、透明なビニールパイプに水を入れ、一方を杭に固定して他方を移動しながら高さを取ることを「水盛り」という。プロは測量器械の「レベル」を使う。

芯だし作業は「遣り方」を作り、地縄に沿って水貫に釘を打ち概略の水糸を張る。
一辺を起点に長さと直角を取るのだが、ピタゴラスの定理(三平方の定理)にしたがって糸調整を行いながら芯だしを終えて、実際の作業に入っていく。

規模が大きなプロの世界では、測量器械の「トランシット」と「レベル」か「レーザーレベル」を使って芯だしを行なうが、物置程度ならば器械を使わずに行なえる。

二段積みブロック基礎作業の工程
基礎図面を作成し、天端高・底面高・床堀高を決めて水糸基準高からの下がりを決める。 一部が既設コンクリート叩きに掛かっているので、変則的であるが土部分のみに「遣り方」をつくる。
水糸基準高からの下がりを見ながら計画床掘り高まで掘削して位置を決める。 水糸基準高からの下がりを見ながら砕石を入れて締め固める。砕石も厚100ミリ、ベースコン厚100ミリなどとしたいところだが必要ないと考えた。
ブロック基礎に掛かる荷重は物置の規模が小さいので、ベースコン兼捨てコンとして厚50ミリを打って横型コンクリートブロックを立ち上げることにした。
二段積みのブロック基礎だが、一段ごとに横筋(D10ミリ鉄筋)を配筋することに。
捨てコンの上にモルタルを均し、ブロックを並べていき継ぎ目にモルタルを詰めて縦筋を入れる。
縦筋と横筋を結束してモルタルを天端まで詰める。
横型ブロックが欠品していたので基本型に横筋が入れられるように一部加工して使った。
既設コンクリート叩き部分に墨出しを行い、縦筋の位置とアンカーボルトの位置を出す。 電動ハンマードリルで縦筋(D10ミリ鉄筋)とアンカーボルトの位置に穴をあける。
縦筋とアンカーボルトの穴を綺麗に掃除して、コンクリートボンドと共に差し込んだ後にモルタルを均しブロックを設置した。 二段目のブロックも横筋が入れられるように一部加工して積み、横鉄筋を配筋したところ。
 八本のアンカーボルトと天端部にモルタルを詰め均し基礎本体の完成。1,900×1,000ミリの可愛い基礎です。  基礎周囲の土留。コンクリート土留板、御影石(300×600×60ミリ30kg)

基礎工事のポイントは、 水平な面をつくることと直角な芯をだすこと。この二つを確実に実施するためには「水盛り遣り方」を掛けるのが基本。また、アンカーボルトの設置を忘れないこと。

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