俳句では「燕」は春の季語。「燕の子」「夏燕」は夏の季語。春の4月に飛来する燕は二回雛を育てるという。今ごろは最初に巣立つ子燕が巣立ちを迎えているようだ。初夏の大気の中を危なっかしくも軽快に富んでいる燕を見かける。
我が家の傍の地下鉄の出入り口にいつも燕が巣をつくる。見あげながら歩くと階段を踏み外しそうになる。ときどき、子燕が巣の下にある狭いコンクリートの突起のようなところに止まって鋭く鳴いていることがある。果たして巣に戻ることができるのか、ふと心配になることもある。
同時に地下鉄の階段横の白い壁沿いに、するどく飛び回る親燕の飛翔は鮮やかである。人をかすめて勢いよく一直線に巣にみごとに停まるようすは見ていて飽きることがない。
通勤・通学脚はほとんど巣を見あげることはない。たいてい見上げる人はわたしのような高齢者ばかりである。
★燕の子仰いで子等に痩せられぬ 加藤楸邨
★白亜紀の海ひろびろと夏燕 岩佐聖子
★むらさきのこゑを山辺に夏燕 飯田蛇笏
★白壁の一閃二閃夏つばめ 村上良三
我が家の傍の地下鉄の出入り口にいつも燕が巣をつくる。見あげながら歩くと階段を踏み外しそうになる。ときどき、子燕が巣の下にある狭いコンクリートの突起のようなところに止まって鋭く鳴いていることがある。果たして巣に戻ることができるのか、ふと心配になることもある。
同時に地下鉄の階段横の白い壁沿いに、するどく飛び回る親燕の飛翔は鮮やかである。人をかすめて勢いよく一直線に巣にみごとに停まるようすは見ていて飽きることがない。
通勤・通学脚はほとんど巣を見あげることはない。たいてい見上げる人はわたしのような高齢者ばかりである。
★燕の子仰いで子等に痩せられぬ 加藤楸邨
★白亜紀の海ひろびろと夏燕 岩佐聖子
★むらさきのこゑを山辺に夏燕 飯田蛇笏
★白壁の一閃二閃夏つばめ 村上良三