詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

一月の月は、

2015-01-03 21:54:22 | 
一月の月は、

一月の月は空の中心にまで上り、
きのうの雪の溶けた水たまりに白い影を反射させている。
「月ぬれず、水やぶれず」か。
読んだばかりのことばに私は濡れて、やぶれて、自分を見失ない、
ここにはいないのかもしれない。
枯葉を落とした木とまだ葉を残した木の間の、
そんな狭い場所へ迷い込んでまっすぐに降ってくる月よ、
おまえとの距離をあらわすには美しいということばしかない。
犬と散歩に連れ出した真夜中、福大セミナーハウスの門を入ってすぐ右手の
犬がボール拾いをするだけの空き地で思うのだった。


*

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