[知っておきたい一般編]
上の図を使って,よく使う補助記号を紹介します.
基本編では「動かしたあとのマス目の名前」+「駒の名前」と紹介しましたが,その後ろに補助記号が付くことがあります.
上図で,桂馬を5三に成ってみましょう.このときは「▲5三桂成」と表記します.読み方は「ごおさんけいなる(なり)」です.
詰将棋では(指し将棋でも)成らずに使いたい時がありますよね.そういうときは「▲5三桂不成」と書きます.読み方は「ごおさんけいならず」です.
「不成」を「ふなり」と読むこともありますが「歩成」と混同しやすいので気をつけましょう.
次に,持ち駒の桂を3三に打ってみましょう.
「▲3三桂」….これでは盤上の桂馬を動かしたと思われてしまいます.(「成」か「不成」かもわかりませんね!)
正解は「▲3三桂打」です.「さんさんけいうつ(うち)」と読みます.
5三に打つ時も「▲5三桂打」となります.
では,他の場所…例えば,6五に打つ時は…「▲6五桂打」! …ではなく「▲6五桂」になります.
「打」は「盤上に動かせる駒があるときに持ち駒の駒を打つとき」に使います.6五に行ける桂馬は盤上にはないので,単に「▲6五桂」でいいのです.
次は指し将棋の図面を使います.
上図は初手から▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩と進んだ局面.
ここで2四の歩を,2三歩で取ってみましょう.
「△2四歩」
…ですが,一手前が「▲2四歩」なので,「にいよんふ,にいよんふ」と続くとややこしいですね.
こんな風に1手前に動かした駒を取るときは「△同歩」と書くのが正しい表記です.
基本編・一般編をマスターすると,昨年の第6回で出題された作品のほとんどを鑑賞することができます.
(2009年3月 第6回詰将棋解答選手権チャンピオン戦9番 若島正作)
▲2一角△2二玉▲1三銀打△同馬▲同銀不成△同玉▲7九角△2二玉▲9二飛△2一玉▲3一と△同玉▲1三角成△4一玉▲2三馬△5一玉▲3三馬△6一玉▲4三馬△7一玉▲5三馬△8一玉▲7二飛成△同玉▲7三歩成△8一玉▲7一馬△同玉▲7二と まで29手詰
(太字は,今回紹介した補助記号)