ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

あべのハルカズBAR 65ページ目  龍の落書きの場所へ

2014-06-18 23:01:27 | あべのハルカズBAR1 四話 完
【65ページ】


 長身の客は、105のグラスを飲み干すと、真顔になって

陽菜を見つめた。


「これから仕事に行く。

明日、姫路の家に帰ろうと思うが、一緒に行ってくれないか?」

「はい」と陽菜は頷き、月菜と香菜に目をやる。

「できれば、月菜と香菜にも来てもらいたい。

姫路の両親と月菜と香菜の前で、二人のことを話したい」

「二人にそう伝える」


 長身の客は、支払いを済ませると、店を出て、近くに停まっていた

タクシーに乗り込む。



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「和泉市に行ってもらいたい」


 晴数は、タクシーの運転手に詳しい住所を告げる。

タクシーの運転手は、ナビに登録して、車を走らせた。

晴数は、目的地の1km程手前でタクシーを停めさせる。

運転手に、タクシー料金とチップの一万円を手渡して、

「一時間だけここで待ってほしい。

もし戻ってこなかったら、そのまま帰っていいから」と伝える。

「承知しました。」


 晴数は、純米原酒を手に持ってタクシーを降りると、龍の落書きがされていた

場所に向かって歩き出した。




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あべのハルカズBAR 64ページ目  105はアルコールの強度

2014-06-18 17:53:15 | あべのハルカズBAR1 四話 完
【64ページ】




 陽菜は、グレンファークラス105 20年を開栓し、グラスに注ぎ、

彼に差し出す。


「私には、守りたいと思っていた女性がいるのですが、

最近、その気持ちに、支え合いたいという気持ちが

重なってきたのです。」

「私も、守ってほしいという気持ちを持っていたのですが、

支え合いたいと思うようになったのですよ」

「そうですか?

これはどういうことかな?」

「ロヴェじゃないかしら?

薬では治せない病と言われている・・・・」

「ロヴェ?」


 長身の客は、グレンファークラス105を一口含みながら

ロヴェの文字を頭に浮かべる。

『ROBE』、『ROVE』、『LOBE』。


「LーOーVーEのこと?

なるほど、これは薬では治せない。」


 陽菜は、長身の客に微笑みながら頷く。


「ところで、グレンファークラス105の105には意味があるの?」

「105は105プルーフというアルコールの強度を示しているのです。

度数に換算すると、60度になるのですよ」




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