ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 140ページ目 盲目のソムリエ  シャトー・ジスクール

2014-03-20 22:43:50 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【140ページ】


 一ヶ月後、大沢理事長のプライベートワイン会が、彼の自宅で開催された。

ワイン会用の部屋に通された和音は、大沢理事長と挨拶を交わす。



「今夜は、ワイン会にお招きいただきありがとうございます。」

「いいえ。

私のお気に入りのシャトー・パルメとマルゴー村のシャトー・ジスクール等他の

格付けワインとの飲み比べを和さんと一緒にしていただきたいと思って!」
 
「それは、楽しみですね。」

「和さん、紹介させてください。

こちらは私の友人の粉河さんです。

そして、彼は私の専属ソムリエの打田さんです。」


 粉河と打田は軽く頭を下げた。


「和さん、粉河さんは目が悪いので、声をかけてやっていただけますか?」

「和音です。 今夜はよろしくお願いします。」
       

 粉河は、和音の声のする方に顔を向けた。


「初めまして、粉河です。

和音さんのうわさは、大沢理事長からよく聞いていますよ。

一流ソムリエもテイスティングにかけては敵わいそうですね?」

「いえ、テイスティング対決を何度かしていますが、実際は引き分けが

多いのですよ」

「それでは、打田さんにワインを用意してもらいましょう」



シャトー・ジスクール 2007
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