ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 134ページ目 盲目のソムリエ 和音との対決の相手は 

2014-03-13 23:15:07 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【134ページ】


「大沢理事長、シャトー・パルメのヴィンテージはお判りですか?」

「これには、五大シャトーのひとつシャトー・マルゴーにも負けない

オーラを感じた。グッドヴィンテージの1983年では?」

「さすが理事長ですね!

理事長のテイスティング力は、私の一番弟子の打田に匹敵しますよ!」

「いや、シャトー・パルメに限ってだけです。」
         

 大沢は謙遜したが、粉河からテイスティング力を褒められて、顔を

ほころばした。


「ところで、粉河さん!」 


 大沢の声のトーンが低く抑えられ、呼びかけられたので、粉河は反応した。


「何でしょうか?」

「来月の私のプライベートワイン会に、和さんを招待しようと思って

いるのです。」


「和さんと言えば、理事長がよくお話をされている方ですね?

テイスティング力に関しては一流ソムリエも敵わないとうわさの・・・」

「そうです。

プライベートワイン会では、彼にテイスティング対決を申し込もうと思って

います。」

「ほう? 和さんの相手は? 打田君ですか?」

「打田さんに相談したら、師匠の粉河さんしかいないと」