星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

日本のツェルマット

2006-10-10 | NO SMOKING
秋の上高地に行ってきた。
標高1500mの山岳地帯に梓川が流れ、ほぼ平らに歩ける散策道が広がっている。雨上がりの木道には、様々な形の落ち葉がたくさん散ってて美しい。日暮れに近づくと、まるで木枯らしのような冷たい風が吹く。梓川は蛇行していて、足下で川の水が土を削って流れていく。100年位前に焼岳の噴火でできた穴が大正池となって、噴火の時以来立ち枯れた黒い樹木が寂しそうに立っていた。

奥穂高をのぞむ明神には野生のお猿さん達が木登りしたり、リンゴを奪っていったり、自由自在に遊んでいる。季節は秋、黄金色に染まり始めた森の道を、ミスドのおまけのリュックサックに、ツェルマットで買ったエーデルワイスのベルをつけて私は歩いた。道の周りはクマザサが生い茂っている。冗談に「ベルは熊よけよ」なんて言ってたら、本格的山登り装備の人々は、鈴のついた杖をみんな持ってるではないか。急に森の中に何かが潜んでいるような気がしてくる。そう、彼らの地に、私達人間がおじゃましているんだ。

梓川ですいすい泳ぐ鴨さん達に見とれてたら、12時ちょうどに着く予定だった河童橋に2分遅れてしまった。河童橋の定点ライブカメラに写るからねって留守宅の家族に予告してたのになぁ。

冬になるとこの地域は雪に埋まる。人が入れるのは11月15日まで。翌日からは上高地全山閉山となり、店や宿は閉まりここで働く人も山を下りるのだ。春になって雪がとけたらまたリゾート地を開く。うーん、日本にもこんなところがあったのね。訪れる自動車が増えて山道に大渋滞が起こるため、1985年から入山規制が行われ始め、現在では、マイカーでの入山は全面禁止。マイカーの人は平湯というところで、低公害バスに乗り換えて上高地にはいる。観光バスも土日は入山できない。みんな低公害バスに乗り換えて入らなければならないのだ。

上高地は物価が高いけど当然だと思う。例えば、売店のカレーライスは1200円。でも山のトイレも清掃が行き届いていて快適である。春に行った韓国のように水が流れるかなぁというスリルも味あわなくてもすむ。おみやげ店でたんぽぽコーヒーを見つけた。4杯分で798円。ジュジュ(「サラダの日々」)は随分高価なものを飲んでいたのね。帰ってきて飲んだらアーモンドのような香りのする、確かにコーヒーに近い美味しい飲み物だった。

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