星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

円形劇場

2014-12-29 | 劇空間
安藤忠雄設計の兵庫県立美術館は、3つの四角いコンクリートの箱にガラスの箱をかぶせたような、直線的な建物である。中は打ちっ放しコンクリートの壁、御影石の外壁が現代の要塞のように立っている。所々、壁をくり抜いた四角い窓が、動く風景画のように現れる。建物の直線によって、様々な形に切り取られた青空は、美しい。

         

その直線の中に、2カ所だけ、円形のものがある。棟と棟の間にあって地下駐車場につながる円形階段と、南東隅の小さな円形劇場。
2014年11月、2002年美術館のオープン以来ほとんど使われていなかった円形劇場が、素敵な空間に生まれ変わった。元具体美術協会の作家・向井修二さん監修による記号アートインスタレーション。多くの人々が記号を描いた。




しかし、最初「意味のない記号を描きましょう」と言われて困った。
それは、思いつかないものを描きなさい、と言われるに等しく、難しい。
そもそも「記号」は、表象と意味とが結合したもの。意味がなくては記号ではない。
ただ、意味が意味無く集まれば、当初の意味は、意味を持たなくなる。

(~どこにあるでしょう?)

この完成した円形劇場、階段に座ると、落ち着かない。どちらかというと、中央のフロアに立って、何かしたくなる。
ここで、演じるなら「詩のボクシング」か、港に沈む夕陽に向かって吹くサックスがいいなぁ♪


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