星降るベランダ

めざせ、アルプスの空気、体内ツェルマット
クロネコチャンは月に~夜空には人の運命の数だけ星がまたたいている

童美展

2006-12-13 | 持ち帰り展覧会
芦屋市立美術博物館で就学前の子供達の描いた絵や、立体作品の展覧会があった。
「童美展」~全国公募展らしい。

豊かな色彩に圧倒される。
この中に未来の大画家が絶対いるに違いない。
人は皆、絵を描く才能を持って生まれるんだ。
自分が感じた存在を、自分の好きな色で表現している。
中にははみ出る表現に紙を継ぎ足してる絵もある。
題名を読んで初めて「そうかぁ、ペンギンなんだぁ」ってわかる。
「これはな~に?」と自分の想像力を喚起しながら、見ていったら、2時間くらい
あっというまに経ってしまった。

ものの輪郭がはっきりしていて、何を描いているのか、誰にもわかる絵は5歳以上である。でもきっとこの頃から「絵が上手ねぇ」なんていうのが、別れるんだろうなぁ。そして、自分は絵を描くのは苦手だと感じる子供も出てきて、自分の才能を封印してしまうんだ。

私にも色彩に敏感だった時期があった記憶がある。
カラーTVにも、名画にも出会っていない頃である。
キャンディを食べるたび、カラフルな包装紙を見つめてはジーンとしていた。
田舎の洋品店の包装紙のピンクに黒い線で描かれた外国の街並スケッチを飽きることなく見ていた。ブルーのチェックに小さな赤い薔薇が刺繍された服は毎日着ていたかった。
木漏れ日のキラキラが不思議でしようがなかった。

館内で、子供達のほとばしる、自由な表現力に感動して、素直な気持ちになったのだろう。
今まで何度もこの美術館で見たことのある、踊り場にある、デヴィッド・ナッシュの「内側/外側」という立体像の素晴らしさに、今回あらためて気がついた。
一本の樺の木をくり抜いた木製彫刻。
私にはすっくと立ったアダムとイヴに見える。

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