@ドジでチョット抜けているが仕事は至って忠実に真面目、部下からの信頼も厚い警部が事件を解決していく。署内の人事異動で自分が数週間後に左遷される事を知るとさらなる少女の殺害が発生しないようにと一部法律を曲げ突進、睡魔が誘い、食事も時間をかける余裕もなく全力投球する。 事件解決(仕事の遂行)の基本は、迷ったとき、進展がないときには見落としがないかチームで最初から見直しする事、そこから直感と予測(仮説)、行動力で解決していくのである。 様々な事件(仕事)を同意時進行させ少ない部下を的確に指導、動かす能力は素晴らしい。
『フロスト始末 上・下』R・D・ウイングフィールド
シリーズ累計85万部、全作品が年間ミステリランキング1位に輝いた、超人気警察小説最終巻。
・デイトン署はマレット所長の指示で半分の署員が別の署に出向、ジャック・フロスト警部に様々な事件が持ち込まれる。それは人の足遺棄事件、連続強姦事件、スーパー脅迫事件など。そこに新たにスキナー主任警部が赴任、それはフロスト警部を他の署に移動させる嫌味な仕事を言いつける事で辞めさせることも考えた捜査を依頼する。それにスキナー主任警部との因縁付きの新米の女捜査官が着く。フロスト警部の仮設はほぼ外れ、失態を繰り返す。それは他の捜査官・刑事の所為でもあるがフロストは冗談をいいながら我慢強く捜査を進めていく。
・スキニー主任警部はフロストの不正な経費精算書を見つけ出し問い正すことになる。事件が解決しないまま、フロスト警部はマレット警視、スキナー主任警部から人事異動について知らされる。それは経費精算書の改竄含め、事件解決するための費用がかかりすぎ、解決にも及んでいないことだった。デントン署を去る日が近づく中、起死回生の策も思いつかず、抱えこんだ事件もいっこうに解決する気配のないフロスト警部。根性なしのマレット署長と好かないスキナー主任警部は頼りにならず、わずかな部下を率いて捜査に当たる。いつも以上に出たとこ勝負な警部は、法律を無視し、犯人との大立ち回りまで演じることに。
・そこで一つでも解決したいと強行捜査、フロスト警部は家宅捜査書なしで容疑者の家宅に侵入、そこで発見したのは操作中の一人の女の子の携帯電話。
・事件の早期解決を願いフロスト警部は家宅侵入した家に対し家宅捜査書を受け、容疑者2名を逮捕、だがこれも弁護士による保釈となる。フロスト警部は保釈となった容疑者を最後まで諦めきれず部下に監視をさせていた。
・フロスト警部は部下と殺害事件の見直しをすると学校の教師が証拠品の中から浮かび上がり、また最初に発見した2人の殺害現場から農場の一時労働者の容疑をかけ監視すると、少女の写真等を保釈された二人に販売依頼していた事を掴み、監視。すると教師と労働者が保釈した二人の家を証拠隠しに放火し、逃亡しようとしたところを逮捕することができた。
・別の行方不明だった少女を無理やり連れ出し逃亡しようとした配送業者が容疑者として浮かび監視すると、早朝逃亡するかのように車を飛ばす容疑者を発見、引き止めると車内には少女が縛り上げられており配送者の男を逮捕する事もできた。