銭湯OL日誌~銭湯ガイドマイスターへの道~

お風呂。特に銭湯が好きです。現在「銭湯検定3級」を持ち、次回の2級に向けて勉強中。【関連】銭湯OL、銭湯、銭湯検定、

【東京銭湯】旗の台 新生湯

2017-06-11 05:26:01 | 銭湯レポート
〜伝統と新しいヘルス&ビューティの融合〜
東京都品川区の荏原町駅から7分くらいに位置する、旗の台の新生湯さん。

私の住まいから決して近くはないのですが、わざわざ訪れたくなる銭湯で 何度かおじゃましています。
そう「わざわざ」来たくなる銭湯。

今回はWEB取材に同行する機会があり(私はナビゲーターでした)、
浴室内の写真が撮影できたため 特別に写真編でお送りします!


〜2つの異色な空間〜
新生湯さんは浴室にテーマがあります。
1つは「太陽の湯」で「動」を楽しむ間。1つは「大地の湯」で「静」を楽しむ間。
週替わりな銭湯はたまにありますが、こうしてテーマ名があるってワクワクしますね。
私は何故かいつも、故早川絵師さんの富士山ペンキ絵がある「太陽の湯」に当たるのですが、どっちも好きです。


〜ペンキ絵師早川様の大胆な壁面〜
ペンキ絵の左側はオーナー様からの依頼で富士山に、

右側は自由にお願いしたところ描いてくださった 不死鳥の美しい姿。

この対比がたまりません。何の浴室でも、もう一方の壁面はちょこっと見えるので様々なストーリーが広がります。

不死鳥が富士山の山頂へ羽ばたいてゆく姿。富士山の穏やかな景色に、不死鳥が今こそと向かっていく姿。。
こんなコントラストを描いた早川絵師様のセンスに、新生湯さんの浴槽郡の演出はピタリときています。
まさにこの空間のためのペンキ絵だと感じました。


〜健康増進型施設としての役割①「楽しく鍛える」〜
新生湯さんは「全国初の健康増進型銭湯」です。初って・・・すごい。
例えば「太陽の湯」にある流水歩行浴のスペース。

単純に歩行浴なのではなくて、逆流する温水に向かって歩くという珍しいスタイル!
年配の方や足が不自由な方のリハビリにも使う事ができるそうです。
ちなみに個人的には、歩行浴スペースにある様々な姿勢のポスターを参考にしながら色々試すのが好きです。
「太ももの筋力を鍛えるためには・・」みたいな紹介があるのです。
靭帯を切った頃にリハビリ期にこの歩行浴に出逢っていたら良かったなあ・・と思います。
お湯の流れが有るから、気持ちよく&楽しく身体を鍛える事ができちゃうワケですから。
でも、もちろんリハビリ等関係ない人でも この気持ちいいお湯の流れは止みつきになります。


〜健康増進型施設としての役割②「超低温な炭酸泉でじわじわ身体作り」〜
新生湯さんの炭酸泉は高濃度です。そして超低温。

だからこの浴槽はお子様がちゃんと浸かっている事が多いし、
老若男女の会話が弾んでいるのはこの浴槽が多い気がします。
ちなみに炭酸泉の粒は温度は低ければ低い程効能があるらしく、理にかなっているのですね。


〜健康増進型施設としての役割③「美容も含めた身体作り」〜
健康だけではなく、より美しくあるための工夫もたくさんあります。
とにかく・・・とにかくジェットの種類が多い!
「太陽の湯」ヒップアップエステ、ボディマッサージ

「大地の湯」座風呂、フットマッサージ、ボディリフレッシュ、電気風呂、

これって週代わりが待ち遠しくなるやつではありませんかー!
そして気のせいか・・どの機械も勢いが強いです。身体に効いている感じがします。。
あとは全てがスイッチ式なので、押してから出てくる瞬間までのほんの1・2秒・・・なんかすごく緊張します笑。


〜露天風呂の概念を覆す!〜
これも健康増進の1つですが露天風呂が魅力的なのです。
露天風呂は様々な浴場様の工夫を観て楽しんできましたが、
露天で嬉しいのは岩や木目と一緒に外気を感じられる事、そして なかなか難しいけど空を仰げる事。
で、もちろん立地を活かして 東京とは思えないくらいの空を感じられる浴場さんもありますが、
「空を仰げると良いな」という概念は新生湯さんで覆る!!

まず「太陽の湯」にある洞窟風呂。
この小さな穴の先は白くて綺麗な洞窟なんです。

しかも天井に水色青色の綺麗なビーズが埋め込まれている。。。ため息ものです。
そしてこの天井にも日差しが差し込む穴があって、自分がこの洞窟に守られている様な・・・そりゃもう不思議な雰囲気です。
初めて訪問した時は女友達と一緒だったのですが、何度も何度もこの空間でため息つきました。

そして「大地の湯」にある庭園風露天風呂。


庭園風の装飾も素敵ですし、涼める場所が露天風呂の上スペースにある事が良いですね。


もう解放感が半端ないです。
それに涼んでいる時って、端から見るとちょっと間抜けな姿・・・な気がするのですが笑、
このスペースがあれば心置きなく休めます。

店主様に聞いたところ、露天でも空を大胆に仰ぐ設計は近隣の住宅を加味すると難しかったそう。
でも、それを逆手にとった露天をつくるべく、洞窟風呂等は店主さんのアイディアらしいです。
設計様にお任せしないで、自ら発想をされている点がより感動です。


〜庭園で涼む〜
もうこれ以上ない・・という位創意工夫の空間ですが、
脱衣所にはなんとーー庭園が。沢山お湯を楽しみ倒した後は、やっぱ外気で締めたいかも。
そんな気持ちを知るかの如く、ちょうどいいサイズのお庭です。



***新生湯さん。まさに新しく生まれた湯、という感じです。
そしてこの浴場のお客様は本当に年齢幅が広いです。つまり若者も親子も多いのです。
開店前はデイサービスで、その後にも老若男女が集う。。すごく理想型すぎて恐ろしいくらいです。
そうして、また、わざわざこの浴場に足を運びたいと思ってしまうのでした。


やすこ。