乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

釜山のワンタン

2018-02-14 | 韓国
 釜山で西面付近の宿に泊まったのでもう何年ぶりか思い出せないほど久しぶりにテジクッパ通りに行って朝食にテジクッパを食べることにしました。テジクッパ通りというだけありテジクッパの店が何軒も並んでいますが特にどこというあてもないので表で煮ている釜がなんとなく頼もしそうに見えた松亭3代クッパにします。


 さすが一大繁華街の西面だけあり朝から日本語や中国語も聞こえて来る店内でテジクッパをすすると釜山にいるなあという気分が湧いてきました。


 朝食を済ませ地下鉄1号線の土城駅に出て元釜山市電が保存されている東亜大学富民キャンパスや朝鮮戦争中に臨時の大統領官邸だった建物を利用した臨時首都記念館を見物し腹ごなしとします。


 そろそろ食べられそうとなって向かった近くの元祖18番ワンタンという店は1947年創業となかなかの老舗です。


 東京の巷の中華料理店で食べるようなワンタンとそれほどは違わないものなのでそう凄い物珍しさはないものの、釜山でカクテキやタンムジと食べるワンタンというのもオツなものでした。ちょっとびっくりしたのが「全国どこにもチェーンや分店はありません。」「真正な元祖はひとつです!」という貼り紙があったことでいろいろと事情があるのでしょうね。


 ワンタンの後は東亜大富民キャンパス停留所で15番の市内バスに乗りました。この路線は九徳トンネルを抜け西部バスターミナルのある沙上や亀浦市場へと向かうものです。険しい地形をショートカットするトンネルはいかにも港町らしい気がしてここを通る路線はなんとなく気に入っています。今回この路線に乗ったのは亀浦市場に行くため、というかその後が目的です。まずは市場を見物し買い物をしてワンタンの腹ごなしをしました。


 そこそこ食べられそうな腹具合になったら市場の近くにある徳川古家というテジクッパの店に向かいます。徳川古家は自家製テンジャンを大きくPRしていて大カメが目立ち相当の自信がありそうな雰囲気です。入ったらジャングクというものを頼みました。自家製テンジャン味の豚ダシのスープに白菜がたくさん入ったもので穏やかながらあとをひくようなウマさです。まだいくぶんワンタン腹っぽくもあったのに残さず美味しく食べてしまいました。


 という具合に釜山で汁物のハシゴをしてこれで飽きるかと思ったら寒いせいか東京に帰ってもやたらと韓国料理の汁物が食べたくなってしまうので困ったものです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

補身湯の老舗

2018-02-13 | 韓国
 釜山の釜田市場を見物していたら寒い冬だというのに店頭で冷たいシッケを売っている饅頭やカルグクスの店があったのでつい買ってしまいました。お椀になみなみと注がれたもののやっぱり寒いので暖かい店内で飲ませてもらいましたが。これが景気づけみたいになって冷たいものを飲んだあとは熱い汁物を食べなきゃという気分になりました。


 韓国に熱い汁物はいくらでもあるので何かに絞りこまねばなりません。そこで以前から気になっていた補身湯・犬肉料理の有名店パクタルチプに行ってみることにしました。場所は釜山の中心部からやや時間がかかるところです。地下鉄1号線瑞久駅から出ているマウルバス金井3番の宇成アパート12棟停留所の向かいにあり建物は立派なので特に迷うことはありませんでした。


 このお店は1920年に平壌で創業した老舗で現在は3代目だそうです。老舗というのもさることながらせっかく時間かけて来たと思うと補身湯だけでなくスユク(茹で肉)も食べたくなりスユクペッパンを頼みました。スユクと薄味のスープを先に食べ、終わったら改めて補身湯とご飯という順でたっぷり食べられます。くさみがなく柔らかで美味しいスユクにスープとその他おかずで結構お腹が膨れたので改めて補身湯まで食べられるか心配でしたが、さほど辛くなくくどくなく品のいい補身湯なので最後まで美味しく食べられました。


 食後はまたマウルバス金井3番に乗ります。戻りは瑞久駅まで乗らず手前のEマート停留所で降りました。停留所の前にはその名の通り大型スーパーのEマートがあるのでここでお土産を物色しておこうというわけです。中心部から離れてはいるものの夕食と買い物が一緒にできてちょっとトクした気分になりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日光でウニ丼

2018-02-12 | 韓国
 蔚山から釜山の機張郡にある日光に行くことにしました。日光は2016年に開業した釜田からの電鉄の終着駅なので釜山側からは行きやすくなっているのですが中・長距離列車のムグンファ号が停まらないので蔚山側から行こうとすると不便です。蔚山側からムグンファ号に乗って行くと日光を通過したあとに停まる機張で降りて電鉄で戻ることになってしまいます。それならバスで行こうと蔚山の市外バスターミナルに向かいました。
 乗ったのは海雲台行きの市外バスです。蔚山~海雲台の市外バスは直行と緩行があり日光に停まる緩行に乗ったらこまめに集落の停留所に寄りながら走るのでちょっと鈍行列車のような風情も感じられました。


 蔚山市外バスターミナルから日光までは1時間弱というところです。日光駅近くの停留所から数分歩いて海水浴場に出ると寒い冬なのでまばらではあるものの観光客の姿も見られなんとなく華やいだ雰囲気が感じられます。日光というとどうしても東照宮がある山の方のあそこ、が頭に浮かび日光が海岸の町というだけで面白い気がするのは我ながら安上がりです。


 海水浴場の近くにはミチョン食堂というウニ丼の有名店があるので寄ってみました。最近になって移転したばかりとかで新しい建物です。日光でウニ丼、というイメージのズレはなんだか楽しいものがあります。


 という具合に海辺の日光に満足したら電鉄で釜山の街中に向かうため日光駅に出ました。


 橋上駅舎に上がると通勤電車の駅らしく出札口がなく自動券売機に自動改札機というごくあっさりとした雰囲気です。この電鉄には初乗りということもありせっかくなので駅務室に寄って聞いたら駅スタンプがあったので押してみたところ橋上駅舎のあっさりした絵でびっくりしました。ありがちなところで海辺の風景でも描かれているか思ったのですが。電鉄が来て便利になりましたから新しい駅は記念すべきものではあるでしょうし駅スタンプにこれ以上ふさわしいものもないでしょうけれども。


 ホームに降りると停まっている4扉ロングシートの通勤電車というのはあまり好みではないのですが発車直前まで冬季らしくドアの締切を行っていたのは面白く感じちょっとトクした気分です。


 日光から37分乗って釜田に着き駅前に出たら映画「釜山行(新感染ファイナル・エクスプレス)」の撮影地とかで釜田駅前に釜山鎮区が設置したらしきディーゼル機関車の絵入りパネルがありました。釜田は駅前がすぐ市場でわやわやしているところにバスが来て、という雰囲気が好みでホッとします。何度か利用したことがある釜田駅に日光とか機張辺りから電鉄で乗ってきたと思うと便利になったもんだなあと改めてしみじみしました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蔚山のクジラ定食

2018-02-11 | 韓国
 蔚山には「駅前市場」があり駅前市場というバス停もありますが市場の周りに駅はありません。ここはかつて蔚山駅があった場所の近くで、駅は1992年の移転で無くなっても駅前市場の名前は残っています。
 では移転した蔚山駅はどこか、というとこれは今の太和江駅です。太和江駅はもともと蔚山駅という名だったのが2010年に開業した高速鉄道の駅が蔚山駅とされたため蔚山から太和江に改称されました。ということは太和江駅が旧蔚山駅なら駅前市場の近くにあった蔚山駅は旧旧蔚山駅というわけです。それでもなお駅前市場という名前が残っているのを見るのは何だかうれしいものがありました。


 長い前置きになりましたがその駅前市場から256番の市内バスに40分ほど乗って長生浦クジラ博物館で降りました。長生浦はかつて捕鯨で栄えたところで今はクジラ博物館にクジラがテーマの公園(コレ文化マウル)にホエールウォッチング船の乗り場に、という具合のクジラの観光地になっています。


 券売所もらしい感じのデザインです。


 ホエールウォッチング船は冬期運休でしたがコレ文化マウルの無料循環バスは運行されていました。


 海辺に出ると工場やタンクなどが並ぶのが見えいかにも大都市蔚山の沿岸部という感じです。クジラ関係の展示が並ぶ先には韓国海軍の蔚山級護衛艦が置かれた蔚山艦展示館もありました。


 さて今回長生浦に足を運んだ理由は見物ではなく食べることです。クジラ博物館前のバス通りにはクジラ料理店がいくつもあり特にあてもないとどこにしようか悩んでしまいます。


 クジラ料理店ではクジラの色々な部位が色々な食べ方で頼めるのですが1人ではあれこれ頼むわけにもいきません。ただそのうちのいくつかの食べ方を少しずつ楽しめるクジラ定食がメニューに載っている店があり助かります。このクジラ定食は20000ウォンの店と30000ウォンの店があり10000ウォンも違うといったいどの程度内容が変わって来るのか気になったのですがとりあえず安い20000ウォンの店に入ってみることにしました。


 入ったのはソラゴレジプという店です。ここのクジラ定食の内容はクジラ料理がクジラユッケ・クジラスユク・クジラ汁の3つ、他にご飯といくつものおかずがつくという構成でした。味のある赤身の肉のクジラユッケ、魚のような香りが楽しいクジラのスユク、アツアツのクジラ汁とどれもおいしく量も十分満足です。


 食べた後は246番の市内バスで蔚山市外バスターミナルに出ました。途中の車窓に貨物駅の蔚山港駅が見えたのでちょっとトクした気分です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

(蔚山)亭子港でカニ

2018-02-10 | 韓国
 新宿駅で北陸新幹線とカニの広告を見てそういえば金沢は新幹線でぐっと近くなったんだなあと今さらながら思いました。金沢と言えば元井の頭線3000系の片開きなどたまには乗りたくなることもあるものの新幹線は高いし日本海側の冬は天気悪いしそれなら対岸の韓国に行ってカニ食べる方がいいかなどと皮算用しているうちにたまらなくなり、結局大邱空港に着いたのはLCCの発達のおかげです。
 空港から市内バスで東大邱駅に移動し構内に入ると平昌オリンピックの展示がありました。そういえば大邱から平昌は鉄道で行くと結構大変ですね。


 ホームからも風車と一緒に小さな平昌オリンピックのマスコットが飾られているのが見えました。あまりデカいものよりもこれくらいのさりげない方が可愛らしく感じます。


 東大邱からムグンファ号で元蔚山駅の太和江に出て駅前で市内バス701番に乗ります。


 バスに1時間ほど乗って着いた港町亭子がお目当てのカニを食べようというところです。降りた亭子バス停付近はコンビニなどは開いているものの暗くなってから着くとごく地味なところでした。


 近くの港に出るとカニ屋がずらりと並んでいて看板が明るく別世界という感じです。特にどの店というあてもないので数軒のカニ屋で値段を聞くとこの日の亭子産のズワイガニの時価は1kg50000ウォンと横並びでした。


 それならどこでもいいやという感じになったところでウマい刺身をつけるよという話につられテゲ名家というところにしました。カニ代の他にカニの調理代4000ウォン、カニチャーハン2000ウォン、カニ汁8000ウォンなどが別料金というシステムです。カニを蒸す間にオマケの刺身と韓国らしいたくさんのおかずをつまむとこれだけでも腹が膨れカニではなく刺身を食べに来たような気分になって結構満足してしまうのはうれしいというか悩ましいところでもあります。とは言え蒸し上がったカニやカニミソのチャーハンは別腹で美味しく今年も韓国でカニ食べたと満足しましたが蒸し時間があって2段階で食べ続けになるカニは焼肉など以上に複数で食べに行った方がいいものかもとも思うところです。


 満腹になり寒い韓国の冬の表に出ると蔚山の市街地に戻る気力がなくなりました。カニ屋からモーテルの字が見えたので向かうとなかなかキレイな建物で部屋の風呂は海水温泉水とあり感じがよかったのでここに泊まることにします。(ヘビョネトマルモーテル/1泊平日50000ウォン・土日60000ウォン)


 このモーテルの部屋にはベランダがあり朝起きたら青い海が見えてなんだかトクした気分です。近くの川は凍り付き歩いて渡る人がいたのでおっかなびっくりマネして渡るのも楽しいものでした。


 亭子では2と7のつく日にカニ屋が並ぶ裏手辺りで定期市が開かれます。見に行くと食料品や雑貨の露店がこじんまりと並ぶごく地味なものでそれほど気になるようなものもなかったのですがマダイの干物などぶら下がっているのはなかなか堂々としたものです。


 カニ屋の先には活魚直販場があるので寄ってみました。亭子の名物というとまずカレイだそうですがその他様々な魚介が並び、直販場の周りには持ち込みの魚を調理してもらえる店(チョジャンジプ)がいくつもあるのであれこれ見繕って食べてみるのも楽しそうです。ただこういう食べ方も量の問題があるので1人より複数のときの方がよさそうですね。

 ちなみにカニを亭子で食べることにしたのは間際に安く買えた航空券が大邱着釜山発だったためその間の蔚山辺りにするかという程度の理由なのですが、なかなか気持ちよく過ごせたので機会があったらまた寄ってみたいと思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする