乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

イスタンブールでアタテュルク見物

2010-10-21 | トルコ
 ルーマニア・ハンガリー・チェコ・オーストリアと中欧で乗り鉄するためブカレストに行くトルコ航空の切符を買ったところ、イスタンブールでの乗り継ぎ時間が長いため無料でトランジットホテルが利用できるという制度がありました。余計な時間はかかってしまうもののオマケでイスタンブールに寄れるとは思ってもみなかったので楽しみになってきます。ただトランジットホテルがどこになるかはイスタンブールに着いてみないとわからないというので事前に予定が立てられません。なのでなるべく街に出やすい場所だったらいいなあと思いながら成田空港を出ました。


 イスタンブール空港に着き窓口でトランジットホテルを申し込むと十数人ほどまとまったところで送迎バスに乗せられます。幸いイスタンブール西郊のバクルキョイ(Bakirkoy)という近郊電車の駅に近い場所のホテルだったので悪くない足場でよかったとまずはホッとしました。
 翌日はホテルを午後2時に出る送迎バスに乗るよう指示があったので午前中が空きます。イスタンブールは古い車両を使っている短距離の路面電車2路線を除くと古い電車や気動車がない都市ですからあまり車両目当てで乗り歩くというわけにいかず、乗り歩くとき何かお目当てみたいなものがあるとうれしいところです。そこでトルコのあちこちに飾られている初代大統領アタテュルクの写真や肖像を見物しつつ乗る回ってみるというのをテーマらしきものを立ててみることにしました。別に特にアタテュルクのファンというわけではないのですけれども。
 方針(?)が固まりまずバスターミナルの売店で市内交通のチャージ式乗車券「アクビル(Akbil)」を買いました。


★バクルキョイ駅
 といってもまず乗るのはバスではなく近郊電車なのでアクビルでバクルキョイ駅に入ります。ホームで駅長事務室が目についたので挨拶してお邪魔したらアタテュルクの肖像が掲げられているのを発見しました。

 ドアをあけっぱなしの近郊電車に乗って風に当たりながらイスタンブール西郊のキュチュクチェクメジェ(Kucukcekmece)に出ます。

 駅前に出るとどうということもないような郊外という雰囲気です。ここから少し歩いてメトロブスという高規格の路線バスに乗り換えます。乗り鉄と乗りバスを兼ねている人に利用価値の高い地点というわけですが、駅とバス停は1km強離れているので乗り換えるなら15~20分程度以上は余裕をみたほうがよさそうです。道はそうややこしくなくその辺の人に聞きながら行ったらすんなり着けました。経路は船が係留されている入江を橋で渡る気持ちのいい道なのでそれなりに楽しい散歩になります。


★ソユトゥルチェシュメ駅
 メトロブスに乗ると全線自動車道上で一部を除き専用レーン化されいるためボスポラス海峡を越えた終点アジア側のソユトゥルチェシュメ(Sogutlucesme)までスイスイとストレスなく走りました。ソユトゥルチェシュメはメトロブスと近郊電車の高架駅が隣接しているため乗り換えは容易です。

 なおメトロブス乗り場から高架をくぐった反対側の駅前に出ると蒸気機関車が保存されています。

 ここで出札口の中と高架下の国旗の下にアタテュルクを発見しました。ちなみにこの駅では近郊用電車用のジェトン(トークン)のみならず長距離切符も販売していましたからそれなりの駅なのでしょう。


★ハイダルパシャ駅
 ソユトゥルチェシュメからアジア側の近郊電車にひと駅乗ってイスタンブールを代表するターミナル駅ハイダルパシャ(Haydarpasa)に出ました。この駅は本人が利用したことがあるだけにアタテュルクだらけです。




 ハイダルパシャ駅から船着場があるカドゥキョイの街まで歩いて環状線になっている路面電車に乗り、船でヨーロッパ側のエミノニュ(Eminonu)に渡ります。

★タクシム広場
 エミノニュから超低床の路面電車でガラタ橋を渡り終点のカバタシュ(Kabatas)で地下ケーブルカーに乗り継いで新市街の中心タクシム(Taksim)広場に出ました。ここでアタテュルクが目立つ銅像を見物します。

 ここからイスティクラール通りを下る古い車両の路面電車に乗り、ベイオール(Beyoglu)で古い地下ケーブルカーのテュネル(Tunel)、カラキョイ(Karakoy)で路面電車と乗り継いでまたガラタ橋を渡りヨーロッパ側のターミナル駅シルケジ(Sirkeci)へ、と細々と乗り継ぎました。それだけ乗り物があるのは起伏がある土地柄らしく面白いのですが毎日乗り継ぐ地元の人は大変でしょうね。私のような観光客はみんな楽しそうに乗り換えしていましたけれども。

★シルケジ駅
 ホテルで乗る空港行き送迎バスの時間が午後2時というのにバクルキョイ駅まで近郊電車で30分弱かかるシルケジ駅に着いたのが1時を回っていたという余裕のなさです。金色に光るアタテュルクの顔を見てから急いで近郊電車乗ったらもうおしまいかとなんだか残念な気がしました。


★空港
 改めて考えてみればイスタンブールの国際空港自体がそもそもアタテュルク空港という名前なのでした。画像のように目立つところにどーんと飾られているのはもちろん、空港内の売店ではアタテュルク絵はがきやアタテュルク写真集が売られています。絵はがきはともかく重そうな写真集は誰が買うのかと不思議になりましたが。


 という具合にトランジットホテルのおかげでイスタンブールをウロウロしたら乗り物の種類が多く密度が濃いので短時間の割に結構乗った気になれました。
コメント
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