乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

グムンデン(オーストリア)

2011-01-25 | オーストリア
 今回はオーストリアのグムンデン(Gmunden)の話です。場所はリンツとザルツブルグの幹線筋の中間からちょっと南に入ったあたりで、オーストリア鉄道(OeBB)はもとよりローカル電車や路面電車も走っていて乗り鉄目的だけでも楽しめます。(乗り鉄の話はこちらをご覧下さい。)それはさておくとトラウン湖畔にある景勝地で陶器の生産地として名を馳せるようなところです。

 まずローカル電車に乗って街の中心からやや離れたGmunden-Seebahnhof(グムンデン・湖駅)という文字通り湖畔にある駅に着きました。駅の周りは閑散として湖畔を10分程度歩くと街中という位置です。
 ちなみにOeBBのグムンデン中央駅(Gmunden Hbf)と街中の間は2kmほどありそちらは路面電車が結んでいます。街中との距離からなら「湖駅」の方が近いわけですが、ご覧の通りタクシーを拾ったりという雰囲気ではない地味な駅なので特に乗り鉄目的というわけでもなくて荷物があるという場合は路面電車との乗り換えの手間はあっても中央駅に着いたほうがよさそうです。

 駅のすぐ先に湖が広がっているので着いてすぐ観光が済んだような気分になりました。


 駅から湖畔をしばらく歩いていくと橋の先に中心街が見えます。

 建物の下のトンネル状の道路をくぐって入るのはなんだか楽しいものです。


 中心街に入ってとりあえず目に付いたGoldener Brunnenというホテルに投宿しました。地味にこざっぱりとしていて悪くない印象です。


 乗り鉄の合間だったので夕方と朝しか時間がなかったのですが少々散歩しました。立派な湖畔の市庁舎が街の中心でここから斜面に街が続いています。

 市庁舎から目抜き通り沿いに200mほど離れたところが上述した中央駅に行く路面電車の終点です。この2つがよそから来たとき最初にランドマークになるかと思います。


 湖畔から教会に上がっていく「教会通り」です。


 上がると教会で、教会の上にバスターミナル、というところまではいかないにしてもいくつかの系統が出るちょっと大き目のバス停(Gmunden Bbf/Habertstrasse)がありました。(ここからバスに乗った話はこちらです。)


 という具合に夕方着いて朝出るだけでも気持ちのいいところでした。もし再訪する機会が持てたらゆっくり過ごしてみたいものです。
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ターボル(チェコ)

2011-01-22 | チェコ
 今回はチェコのターボルという街の話です。ターボルはプラハの南にありプラハ中央駅から列車で1時間半ちょいですからプラハから日帰りでも行けると思います。私はオーストリアのリンツからプラハに向かう途中ここに寄りました。
 まずターボル駅ホームです。3つの支線が分かれるジャンクションで、ホームに降りると2つの路線のレールバスが見えます。一つのホームに2列車が停まり前後に発車していく様子はなかなかかわいらしいのですが、どちらも製造初年は70年代というそこまで古くない車両なので私はあまり食指が延びません。



 今回のお目当ては駅の中ではなく駅前です。駅前に屋根もない簡素なホームが1面設けられ凸型電機が客車を従えています。ここから出ているローカル枝線がそのお目当てというわけです。

 簡素なホームに立派な行先と発車時間の表示がある意外性も面白いものがあります。この路線はイベントで走る保存車を除けば客車列車での運用なので電車好きとしてはおまけくらいのつもりでしたが、この駅前のホームから乗る意外性に始まる日本の地方私鉄とも通じるような雰囲気が全線で見られ予想以上に楽しめました。


 ちなみに泊まったホテルはこの駅前ホームのすぐ脇にあるHotel Slaviaです。飛び込みでしたが値段は特に高くもなくキレイに掃除されているシンプルな宿で特に問題は感じませんでした。


 駅前にはバスターミナルもあります。


 唐突ながら駅前で見た市内の路線バスです。3扉の路線バスなら日本でもおなじみですが4扉というのは初めて見たので驚きました。4扉が必要なほど混むことがあるのでしょうか。


 さて夕方着いて上述の路線に乗り鉄して戻ったらもう真っ暗ですがせっかくなので一応旧市街を見物して来ることにしました。旧市街は駅から15~20分くらい歩かねばならず中途半端に距離があります。旧市街に着くと9時くらいで歩いている人が非常に少なくびっくりしました。


 漢字を知らない人がこさえた看板なのでしょうか。「なんとか中心」ではないかと思うのですが。


 そのうち旧市街の中心にある広場に出ました。かわいらしい雰囲気です。




 なんだかくぐりたくなる通路があるので意味もなく出たり入ったりしてみます。



 夕食まだだったので広場を見渡しHotel Nautilusというなかなか立派そうなホテルにくっついたGoldieというレストランに入りました。お客は私1人だけとやや淋しいものの窓から広場を見つつ落ち着いた雰囲気で食事でき満足です。


 という具合にひと気のない夜ではあるものの楽しい旧市街の散歩になりました。
コメント (2)
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大澳~屯門の渡船(香港・ランタオ島)

2011-01-11 | 香港
(前回のつづきです。)
 平日は1日3便しかない大澳発屯門行きの船着場はバスターミナルから続く埠頭の先端にあり、「平日は」乗り場で待っていればそのまま乗れ船内で運賃を払います。


 ただし休日午後は予めバスターミナル側の商店街で乗船券を買っておく必要があると注意書きがありました。混雑対策のようですから休日に乗ろうという場合売り切れないうちになるべく早く買っておく方がよさそうです。
(運行事業者「富裕小輪」の公式サイト)


 そんな対策が必要というだけありそう大きな船ではありませんでした。


 1階の船室はかなり強烈に冷房が効いていて寒いので吹きっさらしの2階にあがってみたところ今度は12月の香港の潮風が寒く、結局どっちも寒いなら眺めがいい方と2階に陣取ることにしました。


 ランタオ島と香港国際空港の間を抜けると何でこんなところから人が乗るんだろうと思ってしまう暗い沙螺灣船着場に寄ります。


 東涌が近づいて来ても暗くなっていてあまり見どころはありませんが往路に乗った往路に乗ったロープウェイ「昂坪360」をくぐるのはなかなか楽しいものです。


 東涌の船着場に到着すると乗船待ちの列ができていました。ここから北側の九龍半島にある屯門までは区間便もあります。今回私たちは屯門まで行かないのでここで下船しました。ちなみに東涌~屯門は25分もかかるのに大澳~東涌と大澳~屯門は同じ運賃なので降りてしまうとちょっと損した気もします。


 船着場のすぐ前にバス停があるのでバスにもちょっと乗りたくなるところですが今回はもう暗くなってしまっているので見送りました。


 10分ほど歩くとMTRの東涌駅に出られます。駅前のなかなか立派な噴水を少々見物してから列車に乗りました。
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大澳散歩(香港・ランタオ島)

2011-01-10 | 香港
 前回遊覧船で見物したランタオ島・大澳のつづきです。今回は歩いて見物します。
 まずバスターミナルから商店街に入ってみました。


 港町で鮮魚に海鮮食堂に乾物屋さんがありますからネコちゃんがウロウロしているのはしごく当然のことでしょう。


 なぜか水飴に結構人気がありました。特に専門に売っているわけでもなさそうなおっちゃんが割り箸に水飴をつけクラッカーで挟んだものを売っています。つられて買ってみましたがまさに麦芽糖って感じの懐かしい雰囲気です。


 あれこれウマそうな連中が並ぶのが見えます。


 しかしホテル泊まりでは自炊はできませんし、このあと乗る予定の大澳発屯門行きの渡船は最終便が夕方6時と早く終わってしまうためここで海鮮食堂に入る時間もありません。実はロープウェー「昂坪360」で時間を食ったしわ寄せがここにきていたりしますが、やはりなるべく余裕を持った予定を立てるべきですね。


 大澳の町は水路によってバスターミナル側と対岸の二つに分かれ吊り橋が掛かっています。水路が道代わりのこの町で「分かれている」という表現を使うと何となくしっくりこないところもありますけれど。夕陽の画像はこの吊り橋から沖を眺めたものです。

 この吊り橋から沖を眺めると夕陽がキレイでした。この吊り橋を渡って対岸を見に行きます。


 イカなんか食べたら腰抜かしそうですね。



 橋を渡っても商店街が続いています。


 東京士多、の士多は英語のstoreを音訳した広東語でそのままお店という意味です。

 前回遊覧船から見えた「東京碼頭」は東京士多さんとこの自家用繋留所だったというわけかとここで納得しました。


 関帝廟に書画を売る店、水路を見ながらお茶できるオシャレめなカフェなんかが続き観光地と生活の場がうまく混ざってなかなか悪くない雰囲気です。




 路地が細くなった先に進むと朱塗りの新基大橋が姿を現しました。

 大橋というにはささやかな橋ですが迷路みたいな狭い道を通っていくのは楽しいものです。近所のおばあさんがヤッ、イー、サム、セイ(広東語で一二三四)と唱えながら健康体操してました。同じ体操するにしても眺めが良くて風通しのいいところだと気持ちよさそうです。


 割と新しくてわっと作った風の棚屋もそれなりに風情があります。ところでこの船満ちてこないと動かせなさそうですね。この辺の人なら毎日の満ち干きの時間は当然頭に入っているのでしょうけれど。


 というところで乗る予定の渡船の時間が近づいてしまったので船着場に向かいました。もう少しのんびりできる時間が欲しかったとちょっと残念になりましたが、残念になるくらいなかなか気持ちのいいところだったのでまた行きたいものです。
(渡船の話の次回に続きます。)
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大澳のピンクイルカ(香港・ランタオ島)

2011-01-09 | 香港
(前回のつづきです。)
 昂坪の大仏さんを見物したあとは近くの港町「大澳」へバスで移動します。


 昂坪のターミナルから出ているバスはランタオ島のローカルバスを運行する新大嶼山巴士(NLB=New Lantau Bus)です。大澳行きの21系統は平日の日中毎時1本程度しかないので混雑するロープウェイ「昂坪360」に乗った後だとずいぶんと鄙びている気がします。ただ停留所に行ったら結構な混雑ぶりなので増便して欲しくなりましたが。

 ところでこの21系統は平日と休日の運賃差がすさまじく、平日昂坪から大澳までは6.60元のところ休日(日・祝)は14元と倍以上に跳ね上がるので驚きました。新大嶼山巴士は他の系統も同様に平日・休日でかなり運賃に差をつけていますが行楽客が来るかき入れ時は足元見ているのでしょうか。幸い平日だったので運賃は高くなかったのですがこの通り混雑していて立ったまま山道を15分ほど揺られます。車窓は道端で水牛がウロウロしているようなごくのんびりした田舎という感じだったのでゆったり乗るのであればなかなか悪くなさそうな路線です。


 終点の大澳に着くとすぐに遊覧船の客引きがいて20元出すとピンクイルカと独特の水上集落「棚屋」を見物できるとのことでした。横文字だったらピンクドルフィンウォッチングですからなんだかステキな感じですが、漢字で「海豚」を見物しようというとなんだかあんまりな感じがするのは豚に申し訳ないところです。


 ともあれイルカと棚屋が大澳の観光の目玉ですから乗らないわけには行きません。じゃあ乗ると言ったらちょうど出掛かっていた船が呼び戻されこれに乗れということになります。さあ出発、というところで出鼻をくじかれた先客のみなさんにはちょっと申し訳ないところです。


 というわけで夕陽に向かって沖へと出発します。ピンクイルカは野生動物ですから見られるかどうかは運次第ということになりますが、こうやって遊覧船が商売になるくらいですからそれなりに見られる可能性は高いのでしょう。船頭さんはあそこは何あそこは何と観光案内かなにかを言うのですが広東語なので全然わかりませんでした。沖に出るとイルカはいつ出てくるかと他の乗客も私たちもワクワクしますがなかなか出てきません。


 しばらくあちこち走り回ってどうも出てこないダメかなあ、というムードになった頃お待ちかねのピンクイルカが登場し歓声が上がります。2頭が結構近くまで来てジャンプしたりサービスしてくれる(?)ので皆カメラを向けるのですが、あちらと思えばこちらと素早く向きを変えるのでなかなかうまく写せません。結局撮れたのはこの通り背びれだけですが一応ピンク色なのはわかるということでご勘弁下さい。こちらの船からイルカ出没の連絡をしたようで他の遊覧船もやってきました。


 ひとしきりピンクイルカを見たら大澳の町に戻ります。船内はたっぷりイルカを見ることができてもう満足というムードですが、まだ後半の棚屋見物が残っていました。


 町の中の水路を進んでいきます。


 東京碼頭すなわち東京埠頭なんてのがありました。あそこで降りれば都バスでウチに帰れそうな字面です。


 一見古びた感じですが結構最近建てたような家もありました。


 のんびり進んでいるとそう大きい町ではないので10分とかからず町外れになり、同じ水路をそのまま引き返します。それにしても次々と遊覧船が来てカメラを向けられるとなれば住んでいる人はイヤになりそうですが、もう慣れっこなのかあきらめているのか泰然自若とした雰囲気でした。


 ピンクイルカと棚屋見物を終えてバス乗り場近くの船着場に戻るまで乗っていたのは正味35分ほどですが、1時間は乗っていたような気がする充実ぶりで満足です。これで20元はバス代などと比べて安い気がしました。この金額ならピンクイルカ見られなかったとしても諦めがつきそうです。


 遊覧船を降りたあとは歩いて大澳の町を見物しましたが、その話は次回とします。
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