乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

ヴァトラドルネイ

2010-11-24 | ルーマニア
 今回はルーマニア北部の町ヴァトラドルネイ(Vatra Dornei)の話です。山間のこの町は滞在して山に行ったりスキーしたりというところですが、例によって乗り鉄のために寄っただけなので見たのは町中だけです。(乗り鉄の話はこちらをご覧下さい。)

 ヴァトラドルネイの町には2つの駅、ヴァトラドルネイ駅とヴァトラドルネイバイ駅(Vatra Dornei Bai)があります。このうち町の中心にあるのはヴァトラドルネイバイ(Vatra Dornei vai)駅で、まずここに降りて宿をとりました。


 さほど大きな町ではありませんがさすが観光地らしく駅周辺にはホテルやペンションがいくつもあり、また安く部屋を貸すという客引きもいて選択肢はいくつもあります。ここでは早朝起きて乗り鉄してまた戻って一眠りという具合に変な時間に駅中心に動く予定だったので、駅のそばにあった新しそうなペンション(Casa di David)にしたところ部屋はごくキレイで快適に過ごせました。


 町は駅の脇を流れるDorna川を挟んで両岸に広がっています。


 駅の対岸に目立つ整備中の立派な建物は昔カジノだったそうです。


 橋を渡るとすぐに公園が広がっています。


 教会の立つ入口近くでルーマニアでは5レイ紙幣にもなっているヴァイオリニスト、ジョルジュ・エネスク像が目につきました。


 園内はよく整備され手軽に森林浴ができます。リスがウロウロしてなごみました。


 時々大きなペットボトルを持って坂道を登っていく人が目に付きます。

 気になって追って行くと湧き水があり、パラパラと汲んだり飲んだりする人がやって来ました。

 マネして飲んでみると味はそこまで美味しい水という感じでもなかったのですが汲みに来ている人によると身体にいいという話です。


 湧き水を飲んだらとりあえず満足したので公園を出て近くをウロつくと市場がありました。


 地場産だというキノコなんかを見ると山の中に来ているっぽい気がしてきます。


 市場の向かいにはこじんまりとしたバスターミナルがありました。バスが発着する時間ではなかったのでひと気はありませんでしたがスチャバ、ボトシャニ、ヤシ、ビストリツァ、クルージュナポカといった周辺各地への路線があるようです。


 バスターミナル近くの橋を渡り北岸に出ます。

 渡ってまっすぐ歩くと踏切のあるロータリーのところにUnicarmというスーパーマーケット(営業時間は平日6時~22時・日曜8時~20時とのこと)があり、そのまま道なりに進むと側線のある町外れのヴァトラドルネイ駅に着きます。(駅の様子はこちらをご覧下さい。)


 ヴァトラドルネイ駅からヴァトラドルネイバイ駅まで線路沿いを歩いて戻ったら(1km程度)町内一周という感じです。そう広くない分歩きで用が済むのでなかなか便利でした。
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池上弁当

2010-11-23 | 台湾
 今回は「池上弁当」で有名な台湾・台東県池上の話です。
 お題目に団扇太鼓が聞こえてきそうな気がしてくる池上駅のホームに降りると全美行という業者の売り子さんが大忙しで駅弁を売り歩いています。ここを通ると食事の時間でなくともついつい買って食べてしまうのですが、今回はこの駅で降りるので買いません。
(窓の開く鈍行列車に乗りながら買ったときの様子はこちらをご覧下さい。)


 駅を出て正面の道を歩くとすぐに全美行の店舗が見え、向かいには別の業者(家郷)の店舗が張り合っていてさすがは弁当の池上だと感心します。


 向かい合う弁当屋を通り過ぎ交差点を越えまっすぐ歩いていくとさらに別の弁当業者(悟饕)の店舗があります。

 ここの弁当は池上駅では売っていないものの台東駅の売店では売っているのである意味駅弁と言っても間違いではないかも知れませんが、池上駅の駅弁と言うにはちょっと厳しいところです。その代わりと言っていいのか店頭にレールを敷き廃車体(DR2000)を置いて中で食べられるようにしてあるのでなかなか迫力があります。

 DR2000は花蓮台東間がまだニブロク(762mm)だった頃から走っていた東急車両製の車両で1067mmに改軌後も使用されていました。その色や小ぶりでずんぐりした形、おでこ二つ目ヘッドライトの顔からドラえもん(の海賊版の)中国語名「小叮噹」というニックネームがあったのだそうです。

 暑い台湾の野外に置かれているだけありルームエアコンが設置されていました。廃車後冷改されたというのは出世したというべきでしょうか。


 店舗の中はレトロムードが演出され、1階は弁当売り場と席があって腰掛けて弁当を食べることができ無料のスープが置かれセルフサービスで取れるようになっています。(無料のスープサービスは池上の他の弁当業者の店舗にもあり)2階に上がると池上飯包文化故事館なる展示コーナーが設けられ池上弁当の歴史や池上米、民具なんかを見ることができるようになっていました。(入場は自由なので弁当を買わなくても入れます。)「保密防諜」「収復中華」「努力増産」と一緒に「ご進物はたばこ」と来るのは何だか不思議な感じです。

 という具合に悟饕は弁当を食べるだけでなく楽しめる施設になっていました。私は今回ここで弁当を買っていないので見物だけしてちょっと申し訳ないと思いつつ先に進みます。なお悟饕にはレンタサイクルがあったので借りて後述の池や町を走ってみるのもいいといいと思います。

 悟饕から10分ほど歩くと池上の観光スポット大坡池があります。ごく地味な池で釣りやボートのほか池の周りをサイクリングやジョギング、といった健康的な楽しみ方をするところのようです。


 というところで大体満足したので弁当を一つ買って池上を出発することにします。今回は全美行の向かいにある家郷のものにしました。家郷の隣には素食すなわち菜食の池上弁当の看板を出した店があったのでなんだか横川の玄米弁当を思い出したりもするところです。それも気になりましたが2つは食べられないので次回の楽しみにしました。


 池上駅は切符を買った後地下道を通るとホームに出る直前に改札口があるというちょっと変わった構造です。列車到着前に始まる改札を待つ乗客を見るとさすがは弁当の池上駅だけありめいめいに違った業者の弁当を下げているのが目に付きました。どこの店もそれぞれにご贔屓がいるのでしょうね。


 大忙しな全美行の売り子さんを見ながら自強号に乗り込みます。


 自強号の車内で家郷の池上弁当を開けました。蒸機の掛け紙はなかなか雰囲気があります。

 中身は全美行に比べやや地味な印象です。味はなかなか悪くないのですけれども。気がついた特徴というと甘い梅干が入っていることです。


 比較のため最後に全美行の中身も並べておきます。ここの弁当のみならず台湾の弁当は結構アバウトなようで野菜などその時々で内容が変わっていたりしますがそれもまた楽しい点です。
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