乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

市原鶴舞バスターミナル

2013-07-30 | 千葉県
 さる4月「圏央道」の延長開業にあわせ房総半島の市原市に「市原鶴舞バスターミナル」なるものができ、近辺を走る高速バスの経路がそこ経由に変更されました。地図を見ると駅や集落の近くではない立地でちょっと興味がわきます。とりあえず見物に行ってみることにしました。

 今回はアクアライン経由のバスがすっかり定着した横浜駅東口バスターミナルで市原鶴舞バスターミナル経由の茂原駅行きに乗ります。圏央道はおろかアクアライン以前の感覚がいまだに抜けないのでずいぶんと妙な経路に感じてしまいました。例えば石勝線開業直後に札幌から道東に向かう人はこんな気分だったのかな、などと脈絡なく考えてみたりもします。


 中国語・韓国語の案内を見てるといよいよどこに連れて行かれるんだろうという気分になってきました。


 発車するとこのバスは途中羽田空港に寄るのでいったん多摩川をくぐって羽田空港、また多摩川をくぐって、と大変忙しいことになります。2度の多摩川越えを終えて川崎の浮島でアクアラインのトンネルを見るとただ乗ってるだけなのにやれやれという気分になりました。神奈川県→東京都→神奈川県ときてさらに千葉県に向かうわけです。


 アクアラインのあとに続く圏央道は対面通行区間もあるのでローカル線に入った感じがします。市原鶴舞ICで降りすぐ近くにある市原鶴舞バスターミナルに到着しました。

 ターミナルは「駅前のバス広場」という感じのバス乗降スペースと待合所の建物、駐車場からなります。

 待合所は切符の販売がないのであまり「ターミナルっぽさ」はないのですが、まだ新しいだけに大変キレイで観光パンフレットが置かれトイレがありと落ち着ける雰囲気です。またターミナル外になりますが「ミニストップ」が隣接しているのでそこでちょっとした買い物ができます。という具合にひと通りの設備は揃っているので着いて即困るという感じはありませんでした。
(ターミナル公式サイト)


 さてここで改めてこのターミナルの位置についてですが、大多喜街道(国道297号線)沿いで、鉄道で言うと小湊鉄道の上総鶴舞駅といすみ鉄道の城見ヶ丘駅(大多喜町)をショートカットする途中にあたります。
 経由する高速バスは上記の茂原・羽田・横浜線のほか、茂原・東京線、木更津・君津・成田(空港)線、安房小湊・御宿・勝浦・東京線の計4路線です。このうち特筆すべきことに安房小湊・御宿・勝浦・東京線は市原鶴舞バスターミナルから東京側だけでなく安房小湊・御宿・勝浦側への利用もできるという点があります。これにより安房小湊・御宿・勝浦側と横浜の行き来にこのバスターミナルで乗り換えることが可能になるわけです。(他の路線は市原鶴舞バスターミナル乗降の場合アクアラインの対岸側もしくは成田空港側との利用のみ可)
 一般路線バスは上総牛久駅と大多喜車庫または里見駅を結ぶ小湊鉄道バスがここを経由します。(ここ折返しの牛久便もあり)正直便数が少なくランダムなダイヤであまり使いやすいとは言いにくいもののクルマ社会では仕方ないのでしょう。

 ところで一般路線バスの停留所は高速バス停や待合所から離れたところにあり、雨だと乗るまでに濡れてしまう上屋がない動線なのでちょっと不親切な気がしました。どの路線も便数はそう多くなくあまり停留所を広く散らす必要もない気がしましたが余裕を優先したのでしょうか。


 ターミナルを見物して納得したら一般路線バスと小湊鉄道(の鉄道)に乗りたくなり上総牛久駅に出ました。小さな駅舎のまん前にバスが停まる、というのはやっぱりいいものです。実用上も乗り換えが楽ですしこれもまたよき姿の「ターミナル」だと思います。


 ちなみに上総牛久から上総中野までは長らく列車の交換はなくタブレット代用のスタフを持って、だったのですが、今年になって里見駅に交換設備ができ牛久~里見間はなんと票券閉塞になりました。まさか2013年にこういう方式が「実用で」採用されるとは驚きで、こういうのが「仕掛けたレトロ演出」ではないのだから小湊鉄道恐るべしです。
(※その後里見駅に見物に行きこちらをご覧下さい。)
 五井も相変わらず浮世離れした美しさを見せ文句のつけようがありません。


 その五井駅の掲示類はゴルフ場に放射線量測定会に、バブル期にその後になんだかなあな時代の流れをよく表すものを見るといよいよマイペースの小湊鉄道がステキに感じられます。


 そういえば小湊鉄道の気動車キハ200形は最終増備が1977年、爆発した福島第一原発の1号機は1971年運転開始だそうですから懐かしいイメージのキハ200(の一部)より未来っぽいイメージを前面に出してPRされる原発の方が古いわけで意外だと勝手に感心しました。してみるとイメージというのはいい加減なものですね。

 五井から都内への帰りは新宿行き高速バスにしました。現金だと1500円のところスイカやパスモ利用だと1200円となぜか大幅に割引されます。このバスはアクアライン経由ではなく東関道・湾岸経由です。出発が横浜からアクアライン経由だったのでこれで東京湾奥部を一周したことになります。


 というわけで乗りに行って来て圏央道にターミナルにと房総半島の中距離バスの勢いに改めて感心しました。反面「房総夏ダイヤ」が時刻表に載った時代も遠くなり鉄道の沈滞ムードを感じますし一般路線バスも厳しいでしょうから5年、10年後がどうなっているか想像がつきません。まずは市原鶴舞バスターミナル周辺が例えばバスが盛んな韓国辺りのバスターミナル周辺のように発展していたらいいのになどと想像してみたりです。
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ドルドレヒトの風車

2013-07-13 | オランダ
 ロッテルダムから船に乗ってドルドレヒトに行きました。(船に乗った話はこちらです。)船に乗ることが目的だったのでドルドレヒトでは特にどこかに行くというあてもなかったのですが、着岸前にちらっと風車が見えたのでとりあえずそこを目指すことにします。船着場前のバス停を見ていたら風車に向かうバス(10系統)が来たのでとりあえず乗ったところあっという間に風車前に到着しました。1kmに満たない距離ですからわざわざ乗るほどではなかったかもしれませんけれども。

 この風車は粉を挽くためのもので中を見物することができます。


 上がると風車越しの眺めが楽しめました。

 小麦粉やパン、焼き菓子の類の売店が入っているのでお土産も買えます。

 もともと風車にはさして興味がなかったくせに街の一角に立っている様子や中を見たらなかなか可愛らしく感じトクした気分になりましたから我ながら現金というか単純なものです。
(風車「Kyck over den Dyck」公式サイト)

 ドルドレヒトの街の位置関係に簡単に触れておくと、船着場や風車があるのは北側、間に旧市街を挟んで南側にドルドレヒト駅があり、先の10系統のバスはこの間を結んでいるのでこれを使うと楽に移動できます。もっとも船着場から旧市街を経て駅まで歩いても1.5kmくらいですから歩いても苦にはならなそうですけれども。
 最後に旧市街の画像を少し付け加えておきます。キレイで気持ちよく散歩できました。


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