乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

ことでん23号お名残乗車

2020-02-27 | 香川県
 ことでんに4両残る釣り掛けの「レトロ電車」は内3両が「近代化産業遺産」として経産省に認定されているくらいなのでずっと乗って楽しめるものだと思い込んでいたのですが、残念なことに2021年までに順次廃車されてしまうことが発表されてしまいました。ことでんが発表した計画によるとまず元近鉄の23号が2020年のゴールデンウィーク後に廃車されるとのことです。これまでは廃車されるなんてことは想像もしていなかったのでなんとなく気が向いたときに乗りに行ったものですがもうのんびりもしていられません。

 とにかく廃車前にもう1度乗りたいと11月から5月まで毎月ある23号の運行日を並べてみて、行けそうなのは2月3月5月、そのうち3月は春休みの学生・生徒が多そう、5月はゴールデンウィークの上にラストチャンスとなると混んで落ち着いて乗れないかも、と想像し2月に決行と相成ります。
 そんなわけで2月の運行日に高松築港に向かい一日乗車券を買いました。以前レトロ電車の運行は高松築港と琴電琴平の往復だったのですがその後車庫のある仏生山から琴電琴平までの往復に短縮されているためまず仏生山に出ねばなりません。元京王5000系に揺られていると複線化工事中の立派な高架に上がってまだ開業前の伏石駅を通過するのでちょっとびっくりしました。


 仏生山駅に着くともうかなりの人が集まっていてにぎやかです。まずホームからこれから乗る23号・300号・120号を見たらこれまでだったら屈託なく早く乗りたいなあ嬉しいなあと単にワクワクしてくるところなのに寂しくなってしまいました。


 周りを見渡すと京急の塗色になっている元京急1000形や元京急600形が見えことでんでの京急勢の強さを改めて思い出します。


 いったん駅を出て車庫を外側から見に行くと電動貨車のデカ1も見えました。


 23号の隣には扉が多い元京急700形が並んでいます。


 さて車庫を見物して寂しさをいくらか忘れたところでレトロ電車の発車時間になります。幸いそこまでぎゅうぎゅうにはならず腰掛けることができ、よく飛ばす釣り掛け音を聞きながら揺られるのは大変楽しいのですが23号に乗るのも最後でもうすぐレトロ電車は全廃かと思ったらまた寂しさが戻ってきてしまいやや集中できませんでした。琴平が近づき外を見ていたらちょうど土讃線の列車が上を走っていたのでこの辺りでカメラを構えていた人は両方がいっぺんに入っている写真がとれたはずです。


 さよならヘッドマークを見たりあたたかみのある車内を眺めているとこれで最後という実感がわくようなわかないようななんともさっぱりしない気分になります。


 琴電琴平の折り返しはちょうどお昼どきなのでうどんを食べることにしました。さぬきうどんは好物ながらレトロ電車全廃が頭に引っかかっていると味がいつもの半分くらいという感じでした。量は2玉分なので1玉分の味にはなるのかもしれませんが。


 京急の広告車両が留置されていたので見に行くとなんだか京急800形を思い出し、そういえば800形もこないだ無くなったんだったといよいよ寂しさが増してしまいました。


 という具合になんだかわざわざ寂しくなりに行ったようなところもありましたが、21世紀になってだいぶ長いこと楽しいレトロ電車に乗ることができたありがたさに改めて感謝の念も湧き、まあ当分好みの片開きの車両には乗れるかとそこはちょっと思いなおしもしたりです。
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あんもち雑煮と白下糖

2015-03-04 | 香川県
 高松の中心街に長く延びるアーケードには東京行きLCC2社、春秋航空とジェットスターの大きな広告が掛かっていました。国際線ならともかく国内線だと成田空港は東京ではなく千葉の空港というのがスジであってなんだか千葉県に悪いような気もしますが、それはともかく安く移動できるようになったのですからどんどん利用しないと損です。


 さてこのアーケードが続く片原町駅近くにある「ぶどうの木」という甘味処に寄ってみました。この地方のお雑煮「あんもち雑煮」をここでは一年中出しているというからですが食べたことがないので味の見当がつきません。頼んで出てきたものを見ると名前の通り甘いあんこをくるんだモチが白味噌の汁に漬かっているというものです。ということは食べていると口の中がしょっぱくなったり甘くなったり常に口直ししていることになるので食べ飽きずに済むというウマいものでした。


 お雑煮のあとにアーケードの交差点に描かれたでかい「丸」を見たらなんか丼を思い出しセルフうどんへと向かいます。まあこれは高松に足を運んだときの義務というか儀式みたいなものです。


 もち腹にうどん腹になったらしばらくアーケードを行ったり来たりし名物(?)の「猫注意」の金物屋さんになごみます。


 その途中で気になったのが「新糖(白下糖)入荷いたしました」の貼り紙です。貼ってあったのは「くつわ堂」という瓦せんべいが名物のお菓子屋さんで、県内産白下糖(和三盆の原料になる黒砂糖に近いもの)の新物入荷を知らせるものでした。白下糖は直接販売されたり瓦せんべいやカステラなど店頭販売のお菓子に使われているほか、2階の喫茶コーナーで白下糖を使ったケーキなどが食べられるとのことです。小倉あんをかけたホットケーキを頼んでみたところ白下糖のおかげなのかどっしりした見た目ながら甘さはくどくなく軽めの口当たりでオツなものでした。


 さらに「区内町御用達」という気になる看板を出す飲み屋が見えちとココロひかれるものの、雑煮にうどんにホットケーキと続くともう満腹です。まあデンプンも糖もアルコールの原料だからお酒はパスしてちょうどいいのかも、ということにしてあきらめました。
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ことでんとTKR

2015-03-03 | 香川県
 成田空港からLCCの春秋航空に初乗りしました。機内の飲み物は有料ですがお茶100円コーヒー200円という具合でふところにやさしく、春秋航空が就航している香川・広島・佐賀のご当地飲料が揃っているので目移りしてしまいます。頼んだお茶は佐賀県の嬉野茶でおかわり自由とあり、それならたくさんおかわりしなきゃと思ってしまうのですがそうがぶがぶ飲めるものではなく1回だけお代わりをして高松空港に着きました。


 投宿したらことでんを見に行くことにします。1300形(元京急旧1000形)もすっかりことでんの電車という感じです。考えてみれば京急で全廃になったのが2010年のこの日ですから随分経ってしまいました。あっという間だとちょっと寂しくなります。


 高松築港駅から電車を見物しながら次の片原町駅まで歩いてみました。


 片原町駅のそばにある「コトデン自販機コーナー」にはかつて存在した「コトデンスーパー」のマークが残っています。今は平仮名の「ことでん」というロゴが使われていて「TKR」や片仮名の「コトデン」を目にすることは珍しくなっているのでうれしくなりました。また上の画像の電車1100形(元京王5000系)は古巣の京王帝都電鉄時代「KTR」をくっつけていたのを思い出し同じ字の順番違いというわけでちょっと面白く感じたりもします。そういえば今は北近畿タンゴ鉄道がKTRだったりしますからややこしいものがありますね。


 暗くなってきたので遠出は避け片原町から初乗りで行ける三条まで往復してみたところ復路は1070形(元京急旧600形)で1200形(元京急700形)との混結でした。顔は湘南2枚窓から貫通扉付に、車内はボックスシートからロングシートにと改造されてはいるものの扉の数はそのままなので京急時代には考えられなかった2扉と4扉の混結ということになります。


 釣り掛けの旧型車が動態保存され乗れる機会が少なからず設けられている一方、京急で乗れなくなった2扉・3扉・4扉の車両が揃うのは改めて考えると何とも贅沢な状況で「釣り掛け好き」「片開き扉好き」としてはひたすら感謝するしかありません。初乗り区間の往復だけでは何だか申し訳なくなりグッズをいくつか買ってお布施としました。
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鬼ヶ島のモアイ

2012-05-05 | 香川県
(前回の続きです。)
 鬼ヶ島観光自動車に乗って着いた洞窟バス停から洞窟までは少しだけ坂道を上がります。


 途中の公衆便所に金棒が置かれているのはシャレがきいてますね。


 洞窟に到着し入場料を払って入ります。


 見物方法は係員の方にくっついて解説を聞きながらのツアー仕立てになっていました。あちこちに鬼の像や説明板が設置されています。


 洞窟は入口と出口が別の一方通行になっていました。


 出口を振り返ると真上に柱状節理がありこれも見どころです。


 洞窟の「ツアー」が終わるとちょうど桟橋に下るバスの発車時刻という手際の良さで他のお客さんはみんなすぐにバスに向かってしまいましたが、こちらは復路のバス代をケチった、というわけではなくせっかくなので洞窟の上にある鷲ヶ峰展望台を見物してから下ることにしました。


 展望台からは瀬戸内海がよく見渡せ爽快です。



 こんどは海を近くで見ようと桟橋に近い海水浴場まで下りたら海水が透明できれいなのでびっくりしました。高松の街から近い島だというのに大したものですね。


 最後に海水浴場と桟橋の間にあるモアイを見物しました。ここのモアイはもちろんレプリカではあるものの、本物のモアイを重機で起こす作業を研究するために作られたもので本物と同じ凝灰岩製なのだそうです。


 という具合に手軽さにつられて足を向けた女木島はとても気持ちよく、高松市内にこういうきれいなところがあったのかと感心しました。
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女木島の鬼ヶ島観光自動車

2012-05-04 | 香川県
 JR高松駅・ことでん高松築港駅にほど近い高松港の北に女木島という島が浮かんでいます。(女木島も高松市内)高松港から渡船で20分ほどと手軽で島内には路線バスも走っているというのでことでん乗り鉄とあわせちょっと見物に行きました。

 まず高松港で乗るのは女木島を通り男木島まで行く雌雄島海運です。乗船券売り場は待合所内にはなく建物の外側にくっついているのでちょっとわかりにくいかもしれません。


 切符を買って船を見ると「女木(鬼ヶ島)」と書いてあります。


 桃太郎の話に出てくる鬼ヶ島は女木島であろう、という想定を観光資源としているからですが、船自体は例えば桃太郎の乗った船を模してある、というようなことはなく普通のよくある渡船という感じです。


 女木島に着いて船を降りとすぐに「おにの館」という建物がありました。島に関係する展示館や食堂、待合所、バスの切符売り場が入っています。


 女木島の路線バスはその名も「鬼ヶ島観光自動車」です。おにの館と観光名所になっている洞窟を結ぶ1路線のみを運行しています。高松港からの渡船に合わせたダイヤになっているため「バスに乗るの?すぐ出るよ。」と声が聞こえ急いで切符売り場に向かい、帰路は徒歩にするため片道2人分と言ったら出てきたのは画像のように「往」・「復」それぞれ1枚ずつでした。往復/片道共用のようです。

 券面に従うと「鬼ヶ島桟橋」と「洞窟」が正式な停留所名なのでしょうか。この路線の役割はほぼ洞窟の送迎バスに特化されていて、途中の停留所はなく桟橋と洞窟の2点間輸送に徹しているようです。ただ乗車券に途中下車無効の旨記載があるので逆に考えるとひょっとしてどこかで下車することも可能なのかもしれませんけれども。


 走り出すと集落に畑に山道とずっと狭い道が続くので観光路線とは言えなかなか楽しめました。(画像は徒歩の帰路に見たものです。)




 のんびりと10分弱狭い山道を登ったら狭い駐車場にある終点の洞窟停留所に到着です。




 ここから洞窟の見物に向かいました。
(次回に続きます。)
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