乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

沖縄北部東海岸乗り継ぎ

2015-02-06 | 沖縄県
(前回のつづきです。)
 高江からは沖縄の東海岸に沿ってしばらく乗り継ぐことにします。73番の折り返しに乗ってしばらく走ると「日本一のパイン村」と大きな広告が見え砂浜が広がる平良に到着します。ここで乗り換えついでに「サンライズひがし」という施設に寄ってみました。


 「サンライズひがし」は売店と食堂がくっついた施設です。まず食堂に行くと「カニそば」というのが気になり、頼んだところ2つに割ったアサヒガ二が入った沖縄そばで見たままにカニのダシがききなかなかオツでした。橋にもパイナップルをくっつける勢いの村に来たからには名物のパイナップルが食べたくなりますが残念ながら時期ではないので売店でパインフローズンを買ってみると美味しくまずは満足です。


 集落や海辺を散歩し暗くなったら東海岸を経由して名護に向かう78番に乗ります。平良湾をぐるっと回ると乗った平良が海の向こうに見えちょっとうれしくなったりも。途中天仁屋まで飛び出し区間の往復が挟まります。


 東海岸から西海岸の名護へ向かう手前の二見入口で乗り換えのため降りると何やら立派な門が立っていました。ただし「管理地」の看板つきですが。


 ここにはかつて闘牛場や牧場があったそうですが今はなく、跡地は太陽光発電所になったという面白い変わりっぷりです。また米軍の新基地計画がある辺野古が近いのでそれに反対する「大浦湾を守れ」という看板が立っていました。この看板には「二見以北十区の会」とあり、ちょうど78番に乗って「以北十区」を通って来た後だと身近に感じます。「二見以北」から辺野古に行き来する場合の出入口にあたるまさに「二見入口」という地点ですからなるほどここに出すわけだと感心しました。そんな看板は見えるものの店や人家のない寂しいところなのでバスを待っているとなんだか不安になります。名護方面から来た77番が見えたらちょっとホッとしました。


 那覇に向かう77番はすぐに辺野古の米軍基地「キャンプシュワブ」を通ります。最寄の停留所名は「第二ゲイト」と「ゲート」ではないのはちょっと珍しく感じますが考えてみれば「ゲート→ゲエト」よりは「ゲイト」の方が英語の発音には近そうです。料金所のようなゲートの前を通ると新基地計画に対する抗議の幟旗が見えました。
 ところで沖縄の停留所名には何もつかない「城間」の隣が「第二城間」というように同じ地名内で停留所を複数に分けるとき「第二」が使われる例が多いのですが、「第二ゲイト」停留所の隣には何もつかない「ゲイト」停留所はありません。おそらく基地の門の名前「Gate2」に合わせて「第二ゲイト」としたもので他の停留所の「第二」とは意味が違うのでしょう。また2013年に「Gate1」に近くそれに名前をあわせたと思われる「第一ゲイト」停留所が廃止されているのは新基地計画と何か関係があるのかもしれません。


 さて77番は那覇に向けてどんどん東海岸を南下し距離を稼いでいきますが、沖縄バス単独運行の路線なので持っている一日乗車券が使えず運賃表を見ているとちょっとコワいものがあります。なのでなるべく乗る距離を少なくし一日乗車券が使える琉球バス交通か那覇バスに乗り換えたいところです。赤崎から南は琉球バス交通の路線が併走しているもののその終バスは出た後だったので安慶名で琉球バス交通の23番に乗り換えて那覇に出ました。


 というわけで一日乗車券を持っていてもかなり沖縄バス・東陽バスにも現金払いで乗ったため、見るのが怖い運賃の合計額は出さずじまいです。
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一日乗車券で高江へ

2015-02-05 | 沖縄県
(前回のつづきです。)
 沖縄のバス用一日乗車券はいくつかありますが、今回は琉球バス交通と那覇バスのほとんどの路線に乗れる「土日祝1日限定フリー乗車券」(2000円)を使ってみることにしました。(沖縄バスと共同運行している路線は沖縄バス便も利用可)

 ただ前回前々回で乗った動態保存車は沖縄バスと東陽バスがそれぞれ単独運行しているなのでこの一日乗車券は使えません。使い始めるのは午前中その保存車に乗ったあとの午後からで、半日で一日乗車券のモトがとれるまで乗らなければならないことになります。そこで保存車の191番を降りた城間三丁目にほど近い第二城間停留所まで歩き、早くモトをとらなくてはと那覇空港発名護バスターミナル行きの120番に乗りました。この路線は全線乗ると2時間半もかかる長距離路線なので途中から乗っても相当乗れます。
 ただ第二城間を出るとずっと主要道の国道58号線を北上するばかりで、長時間運行ながら車内にトイレはなくトイレ休憩もないという路線なので乗り疲れました。琉球村という民俗村的なテーマパークの前を通るときなどちょっと降りたいと思ったりもしましたが、今回はモトをとる、いや「儲け」を出さねばなりませんからぐっと我慢です。


 名護が近づくと海沿いを走るようになり目にはだいぶ楽しくなりましたが、高速道路との合流地点付近から渋滞し30分も遅れてしまいました。結局第二城間から2時間以上乗ったあと名護の街中にある名護十字路停留所で降ります。


 ここまで来てしまえば那覇に戻るだけでも一日乗車券のモトがとれ「儲け」が出ることになるので気が楽になります。なるべく周遊ルートで「乗りバス」し最終的に那覇に戻るにはどうすればいいか、と路線図と時刻を検討し73番で東村の高江に行ってみることにしました。73番の停留所は花で飾られ大変キレイなので感心していると間もなく73番がやって来ます。


 73番のルートは名護十字路を出てまず西海岸に出たのち島を横断して東海岸の高江に向かうというものです。西海岸を名護市から大宜味村へと走っていると古宇利島への立派な橋が見えますがそこには路線バスが走っていません。


 深く切れ込んでいる塩屋湾に沿って内陸に入るとちょっとだけ狭めの区間がありました。東海岸側へ抜ける峠を越え東村に入るとパイナップル畑が見えます。ちなみに東村はパイナップル生産量が日本一多いのだそうです。


 東海岸側に出ると東村役場がある平良を過ぎ、海岸線は険しいので高台を走って北上します。なので海はあまり見えません。


 深い森が続くこの一帯は米軍北部訓練場で対ゲリラ戦などの訓練に使われているのだそうです。なので終点の高江集落ではヘリパッド増設に対する抗議活動が行われています。


 あまり目立つものもないうちに終点の高江に到着しました。ここまで名護十字路から約1時間です。


 せっかく来たのですがとんぼ返りするので折返時間の10分しかいられません。折返場は共同売店の前で周囲は森、集落からは少し離れています。何かここ産のものが買えるかと共同売店で聞いたところ「ふしかぶ大根」なる干し大根があったのでひと袋買いました。


 道路の先は北隣の国頭村へと続いていますがバスはないので行こうという場合は西海岸側の辺士名バスターミナルから回ることになります。またこの辺りで栽培しているコーヒーを出すというカフェが開いているので寄りたいのはやまやまですが時間がないので見るだけです。


 というわけで短い折返時間があわただしく過ぎ乗って来たバスにまた乗り込みました。
(次回に続きます。)
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サトウキビ畑と730バス

2015-02-03 | 沖縄県
(前回のつづきです。)
 新原ビーチから元横浜市バスの車両で折り返します。使われなくなった中扉にはちゃんと座席とロールカーテンが設置されているので感心しました。(那覇から郊外に向かう路線は前乗り・前降り)


 峠越えをすると東陽バスの730バス保存車とすれ違います。これにも乗らねばなりません。そのため新里で降ります。


 サトウキビ畑と並木のバス通りを10分くらい歩くと保存車の所属する車庫、東陽バスの馬天営業所に到着しました。


 東陽バスのマークはタイヤに羽根というバス会社らしいもので帽章とともにイイ味出しています。


 私より先に着いていた保存車は車庫の一角で休憩中です。


 車庫の裏もサトウキビ畑でちょうど収穫作業中でした。


 東陽バスの保存車は日野です。


 寒色系の塗色・内装の沖縄バスの保存車に対し東陽バスは暖色系と好対照で面白く感じます。


 見物しているとほどなくこの保存車による191番の発車時間になりました。


 歩いて来た道を走って新里まで戻るとしばらく39番と同じ経路を通ります。行きにもあの辺野古基地反対は見たなあ、などと往路の保存車を思い出しながらかぶりついているとやがてその保存車とすれ違いました。


 39番の経路から離れると首里駅と儀保駅の間でモノレールの下を通って浦添市の海側に出ます。39番は那覇市・南風原町・与那原町・南城市と経由する市町の数が多いので感心しましたが、191番はそこに浦添市も加わりさらにうわ手でした。


 191番は浦添市側の末端に折返場がなくラケット状にループして馬天営業所に戻ります。なので運転士さんはループ区間にかかると停車中に方向幕を手回しで変えていました。このループ区間の終点は屋富祖停留所ですが、方向幕とサボに屋富祖の表示はなくその一つ手前の停留所の城間と書かれています。


 名護方面に向かうバスに乗り換えるためそのループ区間上にある城間三丁目で降りました。城間三丁目を出たバスは国道58号線にぶつかると左折し、こちらは右折して「第二城間」停留所へと分かれます。国道沿いには米軍基地とロードサイト店が並びクルマの天下という感じながら一方でバスもたくさんの系統が走っているのでちょっとホッとしました。


(次回に続きます。)
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730バスで新原ビーチ

2015-02-02 | 沖縄県
 気がつけば丸っこいモノコックのバスを見る機会も珍しくなりましたが、沖縄では沖縄バス東陽バスでそれぞれ1両ずつ動態保存されています。この2両は沖縄の道路がアメリカ式に(自動車が)右側通行だったのを日本復帰後左側通行に変更するにあたって導入されたという沖縄の歴史を記念するような存在です。(この左右変更は実施日の1978年7月30日から730・ナナサンマルと呼ばれます。)ありがたいことに2両とも走行日にごく普通の路線バスとして運用されていて予約や特別料金の必要はないというので乗ってみることにしました。

 保存車がどの便に入るか事前に照会したところ沖縄バスは那覇バスターミナル発7:03と10:23の39番、東陽バスは馬天営業所発8:15と10:50、13:20の191番(両社とも日曜日)とのことだったので、まずは39番に乗るため早起きして那覇バスターミナルへと向かいます。保存車といっても特に仰々しくはない普段着の姿(?)で現れました。


 お目当てのバスに乗り込み最前部の「マニア席」に陣取って折戸が閉まると呉羽の銘板が見え、という流れはなんともうれしいものです。


 39番は那覇から南東の海辺「新原ビーチ」を目指します。街中の開南停留所はちょっとした見所で、停留所が交差点直前にあるため右折するバスは停留所に停まったあとすぐに交差点に入ることになり、左側の車線から直進・左折車線の前をふさいで右折しなければなりません。そのためバス専用信号が設けられています。これはナナサンマルで左右が逆になったとき以来の措置とのことですからこの保存車と縁があるわけです。
 那覇の市街地から郊外に出ると南風原町・与那原町・南城市といくつも市町境を跨ぐので面白く感じました。これから越える峠や辺野古基地反対というメッセージが沿道に貼ってあるのが見えたりすると乗りバスは後半です。


 新里を出ると峠越えの坂道になり中城湾が見えます。峠を下りるとちょっとだけ狭めの区間がありました。


 那覇バスターミナルから50分少々で終点の新原ビーチです。海を背景にバスが並び何とも良い風情でした。


 バスの方向幕やサボは「新原ビーチ」、停留所には「新原」とだけ書かれています。読みは「みーばる」です。


 好みのバスに乗って着いて朝のビーチに出ると気分がよくなります。


 時間があったので近くにあったみーばるマリンセンターのグラスボートに乗ってみました。


 潜らずにお魚やサンゴが見られるのはラクチンでなかなかの面白さです。


 街中に峠越えに海と変化に富んだ路線で保存車に乗れ、終点ではビーチ、と両方一度に楽しめちょっとトクした気分になりました。
(次回に続きます。)
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奥武島

2015-01-31 | 沖縄県
(前回のつづきです。)
 奥武島の名物はてんぷらだそうで奥武バス停のすぐ前に中本鮮魚店という人気店があり行列ができていました。そのおこぼれを目当てに野良ネコも集まっています。クルマの下でくつろぐヤツもいるのでハラハラしました。ここにクルマでお出かけのときは確認をお忘れなきよう願います。


 行列に並びアーサ(ヒトエグサ)入りなどいくつか買いました。衣がぽってりと厚くボリュームのある沖縄風のてんぷらでなかなかイケます。一周2㎞に満たない小さな島なので腹ごなしに回ってみるとアーサを養殖する様子に侵食を受けた岩などなかなか変化があり潮風も心地よく楽しい時間を過ごせました。


 お昼どきになったので食堂を物色すると「テルちゃんいまいゆ市場」というてんぷらを売る店先でネコが寝ているのが目につきます。


 その店にくっついて「奥武島海産物食堂」というとてもわかりやすい名前の食堂があったので入ってみました。「アバサー(ハリセンボン)汁定食」が気になり頼んでみるとやっぱりフグ系の味でなるほどと納得です。ハリセンボンは毒がないので肝も入っていましたがイヤな臭みがなくなかなかオツでした。


 昼食を終えたらバスで島を出ます。


 乗るのはわずか数分です。50番の那覇バスターミナル行きに乗り換えるため富里で降りました。


 ここは見晴らしがよく奥武島も見え待ち時間があまり苦になりません。ぼんやりしているうちに50番が来ました。


 さすが日射しの強い沖縄だけにちゃんとカーテンがあるなあ、と感心しつつ朝出た那覇バスターミナルに到着です。


 という具合に50・53番は乗って飲んで食ってと楽しく半日を過ごせる路線でした。
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