乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

奥武島

2015-01-31 | 沖縄県
(前回のつづきです。)
 奥武島の名物はてんぷらだそうで奥武バス停のすぐ前に中本鮮魚店という人気店があり行列ができていました。そのおこぼれを目当てに野良ネコも集まっています。クルマの下でくつろぐヤツもいるのでハラハラしました。ここにクルマでお出かけのときは確認をお忘れなきよう願います。


 行列に並びアーサ(ヒトエグサ)入りなどいくつか買いました。衣がぽってりと厚くボリュームのある沖縄風のてんぷらでなかなかイケます。一周2㎞に満たない小さな島なので腹ごなしに回ってみるとアーサを養殖する様子に侵食を受けた岩などなかなか変化があり潮風も心地よく楽しい時間を過ごせました。


 お昼どきになったので食堂を物色すると「テルちゃんいまいゆ市場」というてんぷらを売る店先でネコが寝ているのが目につきます。


 その店にくっついて「奥武島海産物食堂」というとてもわかりやすい名前の食堂があったので入ってみました。「アバサー(ハリセンボン)汁定食」が気になり頼んでみるとやっぱりフグ系の味でなるほどと納得です。ハリセンボンは毒がないので肝も入っていましたがイヤな臭みがなくなかなかオツでした。


 昼食を終えたらバスで島を出ます。


 乗るのはわずか数分です。50番の那覇バスターミナル行きに乗り換えるため富里で降りました。


 ここは見晴らしがよく奥武島も見え待ち時間があまり苦になりません。ぼんやりしているうちに50番が来ました。


 さすが日射しの強い沖縄だけにちゃんとカーテンがあるなあ、と感心しつつ朝出た那覇バスターミナルに到着です。


 という具合に50・53番は乗って飲んで食ってと楽しく半日を過ごせる路線でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

泡盛感謝祭

2015-01-30 | 沖縄県
 寒いので避暑ならぬ避寒に行きたいなあ、と思いつつ以前エアアジアだったバニラエアの運賃を見たら手数料込みで成田→那覇が6300円とありました。東京から東海道線を下るとすると名古屋あたりまでの「運賃(ということは鈍行)」と同じくらいですからLCCというのはスゴいなあと今さらながら感心しつつ予約をとります。


 というわけで那覇に着いた翌朝はまず那覇バスターミナルに向かいました。沖縄のバスの要になるターミナルだけあり建物とプラットホームに囲まれて多くのバスが停まっている様子はなかなかの迫力です。


 バスターミナルでは当然バスに乗るわけですが降りるのは数停しか離れていない「与儀小学校前」で、目当てはこの近くにある泡盛の酒造所「津波古酒造場(主要銘柄は『太平』)」です。大通り沿いではなく住宅などに囲まれたやや奥まったところにあります。


 この日は月に2日ずつ行われている「感謝祭」という催しの日です。入ると作業場の一角にずらりと泡盛の壜が並べられていて見るだけでワクワクします。造りや貯蔵年数が違う何種類もの泡盛を自由に試飲していいというありがたさですからクルマではなくバスが来た甲斐があるというものです。アルコール度が40度を超えるものが多いのでなるべく少なく注いで試飲していったのですが、一通り済んだあとどれを買おうかと気になったものを飲み直したりしているうちにだいぶ回ってしまいました。どれもウマく一升壜を買っていきたかったもののこれからまだ歩き回る身なので四合壜で我慢します。


 泡盛のあとは続けて「乗りバス」です。与儀小学校前停留所に戻って53番(琉球バス交通)に30分少々乗り海を橋で渡った奥武島(おうじま)で降りました。(バス停名は「奥武」で読みは「おくたけ」)ここは経路の途中で飛び出して往復する経由地なのでバスはすぐに折り返し島を出て行きます。


 海を渡る橋と言ってもそう長くはないので川のようです。


 とは言えきれいな水面の色は海らしく、なるほど島に来たんだなあと当たり前のことに感心しました。


(次回に続きます。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カナダのアメリカの路面電車レストラン

2015-01-12 | カナダ
 カナダ一の大都市トロントを代表する空港は中心部の北西にあるピアソン国際空港(Toronto Pearson International Airport)です。この空港と市街地を直接結ぶ鉄道はないので公共交通を利用するならバスということになります。(トロントの中心部ユニオン駅までの鉄道「Union Pearson Express」が建設中)
 ピアソン空港を発着するバスのなかで目立つ系統は地下鉄2号線の西端キプリング(Kipling)駅発着の192番で、「エアポート・ロケット(AIRPORT ROCKET)」という愛称がつき車内に荷物スペースが設けられた車両が使われやや特別扱いという感じです。と言っても運賃は一般の地下鉄・路面電車・市内バスと共通の均一体系内なので特に高価ということはありません。またキプリング駅のバス停は地下鉄ホームの直上にあり地下鉄と共通の改札内になっていて乗り換えは上下移動だけという便利さです。


 さて件の192番でピアソン空港に到着しました。乗る飛行機はアメリカのシカゴ行きです。


 この空港でアメリカ行きの飛行機に乗る時は手順がちょっと変わっているので戸惑いました。カナダは入国審査はあっても出国審査というものがありません。なのでここから国際線に乗る場合は出国審査なしで飛行機に乗ることになるのですが、アメリカ行きに乗る時はひとつ手順が増えます。それはまだカナダの空港なのにアメリカの入国審査官がいて入国審査を受けるということで、これを済ませ既にアメリカに入国した身にならないと飛行機に乗れません。そのためアメリカの空港に着いた時は入国審査を受けずに済みます。
 そんなわけでカナダにいながら既にアメリカにいることになり、搭乗までにまだ時間があったので食事をすることにしました。どこにしようかと歩いていたら「レッド・ロケット(Red Rocket)」なる店が目に入ります。


 店の看板にはかつてトロントの路面電車で使われていたPCCカーが描かれていました。店内はポールや架線などを模した装飾が並び寄らずにはいられない感じです。


 ちなみに現物のトロントのPCCカーはこんな車両(トロント郊外の電車博物館の動態保存車)で、アメリカのケノーシャでは同型車が営業運転されています。


 席についてメニューを見るとオンタリオ湖産鱒の燻製入りハッシュというのがあったのでビールと一緒に頼んでみます。出てきたのはカムジャジョン(韓国料理)みたいな感じのもの、では余計わかりにくいかもしれませんが潰したジャガイモと鱒を混ぜてお好み焼状に焼いたものです。ビールによく合い、これはマッコルリも合うかな…などと考えながら電車ムードの店内でつまむのは楽しいひとときでした。


 韓国を連想したのは前日コリアタウンに行ったからかもしれません。トロントには韓国系住民が多くコリアタウン付近のみならず韓国語で話す人やハングルをよく見かけました。


 独立系(?)のイーマートなんてのもあったくらいです。


 ついでながら中国系住民は韓国系住民より多くチャイナタウンもあります。チャイナタウンで土豆猪骨湯すなわちカムジャタンの店が看板を出しているとなるとカナダの中国の韓国でしょうか。


 そんなわけでトロントは東京から遠いところながら「(東京の)ご近所さん」が多く馴染みやすい街という印象です。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カナダの長距離バスの休憩場所

2015-01-10 | カナダ
 昨年カナダに行きオンタリオ州内だけで乗り鉄しました。(乗り鉄話はこちらをご覧下さい。)
 州内「だけ」と言ってもオンタリオ州は日本の国土の約2.8倍の広さがあり、一方人口は日本の1割くらいです。そんな土地柄だけに旅客鉄道も長距離バスも路線網が粗く頻度も少なく1日1往復あればまだしも週に3往復とかになると思い付きの途中下車など考えにくいものがあります。また駅は周りに何もなかったりそもそもリクエストしないと駅に停まらなかったりで列車に一度乗ると乗りっぱなしになりがちでした。
 その点長距離バスの場合は休憩のための停車があります。ゆったり乗れる列車に比べバスは窮屈なので休憩なしではキツ過ぎるという面もありますが、それだけにありがたみもひとしおです。今回はそのバスで休憩した場所を見ていきます。

 まずトロント(Toronto)からサドバリー(Sudbury)までグレイハウンドのバスに乗った時の休憩場所です。高速道路(料金所はなし)から一度降りて停まったのはファーストフード店が集まるフードコートでとりあえずありがちな感じでしょう。

 ちなみにこのバスの行先表示には遥か彼方のバンクーバー(Vancouver)と出ていたので驚いたら、実際には途中のウィニペグ(Winnipeg)止まりでバンクーバーに行く場合は別のバスに乗り継ぎとのことでした。とは言えトロントからウィニペグまでだけでも31時間かかり、ウィニペグからバンクーバーまでは35時間、トロント→バンクーバーの道のりは4000kmを超え考えただけでぞっとします。(トロント→サドバリーは5時間半)


 次はホワイトリバー(White River)からスーセントマリー(Sault Ste. Marie)まで乗ったグレイハウンドの休憩場所です。上述のバスと同じ路線の逆方向、ウィニペグ→トロントの途中にあたります。休憩場所と言っても五大湖のひとつスペリオル湖がよく見える場所に駐車場があるというだけで売店や食堂はありません。

 ちょうど湖に夕陽が沈む時間でした。買い物などはできないもののこういうところで休憩をとるというのはイキですね。


 こちらはコクレーン(Cochrane)からノースベイ(North Bay)まで乗ったオンタリオノースランド(Ontario Northland)のバスが寄ったアールトン(Earlton)という町。駐車場ではなく道端に停車しての休憩時間です。

 ファーストフードではなく大衆食堂といった感じの店なのはうれしいのですが、休憩は15分しかないので乗客は軽食類をテイクアウトし車内で食べることになります。またレジにはバスの乗客へのアルコール販売は禁止されていると断り書きがありました。オンタリオ州は公共の場での飲酒や種類の販売規制が厳しいのですが、ここは酒類の規制がゆるいケベック州に近い場所なのでこんな表示が必要なのかもしれません。


 最後は同じくオンタリオノースランドでノースベイからトロントまで移動する途中での休憩場所Gravenhurst駅です。駅舎がカフェに改装されたもので旧出札口には鉄道関係グッズの展示コーナーがあります。

 様々な焼き菓子に飲み物とどれも美味しそうです。せっかくカナダに来たんだからとメイプルシロップのカプチーノを頼んだら上品な甘さの美味しいものでした。こういうところだと休憩というよりこれ自体目的地という感じで短い休憩時間なのが残念です。


 というように休憩場所には結構変化があり、サービスエリアとかドライブインのようなところばかりではなかったので意外でした。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする