乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

大湖のイチゴ

2009-10-31 | 台湾
 今回は苗栗県の大湖という町の話です。

 のっけからですが、この付近はイチゴの産地なので町中を歩くとイチゴだらけで圧倒されます。


 そんなイチゴの大本山が大湖地区農会(農協)です。

 イチゴ商品が集結する巨大な観光施設になっていて、でかいイチゴのオブジェが鎮座まします。

 ここは苗栗から出る大湖行きの新竹客運バスに乗って行くと大湖の市街地に入る直前で左手に見える位置です。(最寄バス停名は「大湖酒荘」)私は一旦大湖バスターミナルに行く必要がありターミナルから歩いて戻りましたが歩いて10分くらいでした。

 なお農会から道を挟んだ向かいにもイチゴ関連の土産屋があるほか、とりあえずイチゴと関係ない「百年老店」の古いお菓子屋さんがあったり観光客に便利な一角です。



 話を戻し農会に入るとまずはイチゴアイスやイチゴ香腸(腸詰)などを売る屋台が目に入ります。イチゴの腸詰と言うと怪しげな感じもしますが食べてみるとなかなか美味しく気に入りました。

 またその奥にはでかいイチゴ土産売り場があり、恐ろしく種類の多いイチゴ菓子やらジャムやらグッズやらが山のように売られていて圧倒されます。


 なんというか微妙に危なっかしいキャラクターが見えました。


 「イチゴ富士山」はなかなかの迫力です。


 中庭を挟んだ奥にはイチゴ酒が目玉の大湖酒荘があるので飲ん兵衛な向きも楽しめます。


 その奥もさらにイチゴ責めです。

 イチゴは好きですがもう許してという気分になってきました。


 一番奥まで行くとようやくイチゴから離れ子供連れが助かる遊び場になっています。鉄道を発見しました。


 というイチゴ尽くしというかイチゴ責めという感じの大湖でしたが、残念ながら訪問時はイチゴの季節ではなかったので生のイチゴは見ていません、というオチです。見られたのは柿やニガウリでした。



 とは言えイチゴの季節でなくともイチゴ責めにはされるわけでイチゴ好きにはなかなか楽しめるところだと思います。イチゴ嫌いな人は決して行かないように、ということにもなりますけれども。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清安豆腐街

2009-10-30 | 台湾
(前回の続きです。)
 獅潭から汶水へと新竹客運のバスで南下しました。汶水はかつて山間地にあるこの地域の物資の集積地だったそうですが、輸送網が発達した今は静かな集落になっています。ここの目抜き通り「汶水老街」は並行する省道が整備されたため車通りは少ないものの、観光客をあてこんだ商店街としてキレイに整備され立ち寄りやすい雰囲気です。またバスはいわゆる旧道となったこの老街を対面通行で通るためバス好きの視点からも楽しめるところです。


 さて汶水老街でバスを降りると目の前にでっかい干しレバー(豚)がたくさんぶら下がっています。

 肉屋のお兄さんに聞いたらここの名物で値段は1個600元、炒めたりすると美味しいとのことでした。

 またこの辺りはイチゴ栽培が盛んなのでイチゴ入りの腸詰も名物なのだそうです。


 食べもの以外の特産品に藁で編んだ容器「茶寿」があります。昔はこれでお茶を保温したのだそうです。


 老街の南に歩いて橋を渡ると吊り橋がありました。

 木々と川面の景色になんだかほっとします。


 さて地図を開くと汶水から東に川をさかのぼり4キロほど入ったところに清安豆腐街なるものが目につきました。ちょうどお昼時で食べに行こうと思ったのですが残念なことにバスの路線は存在するもののお昼どきは走っていません。仕方ないので歩いて行くことにしました。道々はイチゴ畑、また観光農園の看板が目立ちます。

 温泉なんかもありゆっくりできそうなところです。


 ところでこの辺りはなぜかあちこちにやたらドラ〇もんらしきもの(?)が立っています。

 またイチゴのオブジェもやたらありました。どうもこの二つは大量にばら撒かれた過去があるようです。


 川沿いをさかのぼると言っても幸い坂らしい坂もなく助かります。バスで通ったら面白そうな難所もありました。


 歩くこと1時間弱で清安豆腐街、別名洗水坑豆腐街に到着です。

 この辺りはタイヤル族住民が多いそうでその像が立っています。

 小さな集落で一応豆腐屋数件と観光客向けの土産屋などは並んでいるのですが平日だからかほとんど閉まっていました。

 蛍が出るなんていう看板もあり上流に排水が少なそうということは水がキレイでしょうから豆腐が名物になるのもわかる気がします。


 この豆腐街を代表する豆腐料理店だという清安豆腐店は幸い営業していたのでここに入りました。

 豆腐料理がいくつもメニューに並んでいます。

 崩して椎茸や人参を入れたがんもどきのような取り合わせの揚げ豆腐とそのまま表面をサクサクに揚げた豆腐を食べてみたところなかなか美味しいものでしたが、大小の区別があるうち小を頼んでも結構な量だったので一人だといろいろ試せないのが残念です。


 というわけでお腹は満足したものの食後に小一時間また同じ道歩いて戻るのはさすがに退屈でした。やはりバスがある時間に来たいところです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山上の仙山と麓の獅潭

2009-10-29 | 台湾
(前回の続きです。)
 今回は苗栗県の仙山と獅潭の話です。仙山には前回の南庄からバスで向かいました。南庄から南に山登りし峠を越えた先が仙山ですが、峠を越えたと言ってもまだ山の上で、派手な霊洞宮を見上げ下界の眺望がききなかなか気持ちのいいところでした。(バスの話はこちらをご覧下さい。)



 仙山バス停は大きな木の下で、木陰で人もバスも一休みというちょっとかわいらしい雰囲気です。


 山の上で日当たりは抜群ですから布団もよく干せることでしょう。


 参拝客を相手にしている美食広場や特産物の店がたくさんあります。

 とりあえず食事にはありつけそうですし、山地の産物もあれこれあってお土産にも困りません。


 という具合の仙山を見物したあとは麓の獅潭という町まで無料バスがあるのでこれに乗って下りました。
(無料バスの話はこちらをご覧下さい。)

 バスを降りると50年老店をうたう客家料理店が目立ち気になるところですが今回は時間の都合でパスします。


 町にはこじんまりとした地味な村史博物館があり、閉まっていては入れませんでしたがなんとなくいい風情です。


 やや寂れた感じの獅潭の町で仙山仙草というお店は景気がよさそうでした。

 その名の通り黒い仙草ゼリーの店で、キレイな建物の中で落ち着いて食べることができます。


 仙草ゼリーを食べたら新竹客運のバスに乗って汶水に向かいました。
(こちらに続きます。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

台湾・南庄の乃木坂

2009-10-28 | 台湾
 今回は苗栗県で「乗りバス」の途中に寄った南庄というところの話です。台鉄西部幹線の竹南駅から苗栗客運バスに乗って着くと山がキレイでなんだかホッとします。(バスに乗った話はこちらをご覧下さい。)


 バス駐車場のお向かいはなんとなく色っぽい雰囲気の看板を掛けた檳榔屋さんです。残念ながら(?)店員さんは特に看板のような雰囲気ではありませんけれども。実際にセクシーなお姉さんがピンクの照明に照らされて売り子さんやってるお店も多い台湾の檳榔屋さんですが、それにしてもなぜ檳榔にはそういうイメージがくっついているのでしょうか。


 バス乗り場の先にはよくある普通の市場があり、その先には柿を売る屋台が並んでいました。


 市場の向かい辺りには昔の人が洗い場などに使ったという水路があり、さらに観光客相手の店が並ぶ桂花巷なる細い路地が続いています。


 路地に入ると桂花巷というだけあり桂花関連商品を売る店がいくつか目に付き、お客が群がっていた店を覗くと桂花カキ氷がよく売れていたので私もつられて買ってみました。白玉の載った氷に甘いキンモクセイ蜜が掛けられていて、氷を掘っていくと果物が出てきます。

 イートインのスペースがあるので掛けて食べていると、浮かれた観光地の雰囲気には場違いの乃木大将が目につきギョッとします。なんでまた?と思ったらこれは後で理由がわかりました。


 路地を先に進むと1935年に建てられたという昔の郵便局の建物があり観光案内やお土産品の販売が行われる観光センターとして機能しています。また現在は郵便局ではないもののハガキや手紙を受け付けていて、ここで郵便物を出すと「代 老郵局」という特別の消印を押してもらえます。


 郵便局を出て向かいを下る石段は乃木崎という名前です。

 割と新しそうな説明書きを見るとなんでも明治30年に台湾総督だった乃木大将がここに視察に来たとき道が不便な様子を見て50元自腹を切って整備したと書いてあります。

 石段の脇に立っていた明治33年6月建立とある石柱には乃木坂と彫ってありましたが、最初乃木坂という名前がつけられたところが後に乃木崎と呼ばれるようになったのでしょうか。その辺りはよくわかりませんがいずれにしても東京の乃木坂より先輩だと乃木坂の本家はこちらということになるのかちょっと面白い気がしました。


 旧郵便局・乃木崎のすぐ隣には長昌宮と参拝客用の石段があります。
 
 長昌宮を日本のお寺やお宮に見立てると乃木坂は女坂のような関係のような感じでしょうか。


 乃木崎・永昌宮の下にある通りには古びた建物の商店や土産物屋が並んでいます。

 日式和服というのが目に付きましたが、これはむしろ台式和服とでも言った方がいいような気もしました。

もっともそれを言いだすと日本でも和服売ってるのが「呉服」屋だったりしますが。


 というように南庄は観光地として整備されており結構観光客を集めているようです。ちなみにこのときは香港からの団体さんが来ていて広東語が飛び交っていました。小さい町なのであまり期待し過ぎるとがっかりするかもしれませんが山間地ののんびりした雰囲気はなかなか悪くないと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹南郊外の建国夜市

2009-10-27 | 台湾
 今回は苗栗県竹南の話です。竹南駅は西部幹線の山線・海線分岐点で、台北からの国光客運バスも頻発しています。


 新しい橋上駅舎の竹南駅に着いたのは夜だったのでまず宿探しです。駅前の通りをまっすぐいくとすぐの交差点には右手前に新光明大旅社、左前方に水紗蓮商務旅館とはす向かいに二つありました。とりあえず両方に入って聞いてみると前者はよくあるようなやや古い旅社で素泊まり800元、後者はキレイなビジホで朝食つき1180元とのことです。部屋を見ると値段に見合った分だけキレイさに差がありましたが、前者でも掃除はそれなりにされている感じだったのでケチることにします。



 付近の道には屋台がいくつも出ているので夜着いても食べるには困りません。


 荷物置いて夕飯を食べに出ようと思ったらフロントで自転車を貸してくれるというので、ならばと竹南駅から北東に2~3km離れた建国夜市まで行ってみることにしました。まず線路を地下道くぐって駅の裏口に出るとパチンコ屋があるくらいでさびれた様子です。


 よくあるようなどうということもない郊外の道をこいで行きます。ファッションセンターしまむらなんか見ると日本の地方に来たような気分になりました。台湾にも進出してたんですね。


 宿から20分くらいで建国夜市に到着しました。竹南の隣町の頭份に入った建国路という通り沿いにあり火曜日に開かれます。この手の曜日ごとに立つ夜市は不便なところにあることが多いのでバイクか自転車の確保が必要になり一見の旅行者にはやや面倒です。タクシーをフンパツしてもいいのですが、数十元だかの買い食いするために一人でタクシー使って行くのもなんだか気分が出ない感じがします。バスが便利だったらいいのですけれど。


 では夜市に入ってみます。まずはお約束のマンガ系看板が目につきました。


 とりあえず好物のパパイヤミルクは買ってしまいます。「現削現打(ここで剥いて作ってます)」をうたうだけあって上々です。


 夜市のステーキ屋さんはここの夜市のみならずどういうわけか日本の関西系球団チックな店が多い印象があります。以前台南や高雄の夜市で近鉄マークを見たことがあるので牛つながりかと思っていたらここでは阪神とか大阪とかでした。なぜなのでしょうか。



 骨やくちばしが邪魔なのが難点ですが甘辛くて美味しい東山鴨頭はしゃぶり尽くしましょう。


 漢方薬の当帰で煮込まれたなまずスープも1杯買いました。川魚ながら生臭みや泥臭さはなく当帰などの漢方食材や香草がききなかなか上品な味です。



 警察犬、ではなさそうでした。


 金魚すくいに空気すべり台とくればお子様も幸せそうです。



 キリがないのでこの辺で終わりにします。この手の広場の夜市はどこも大同小異という感じではありますが行けばやっぱりワクワクするものです。昔の商店街・駄菓子屋・お祭り・縁日・スーパー・デパートの屋上が合わさったような小さな幸せの束とでも言えばいいのか、しみじみいいものだと改めて思いました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする