乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

小琉球

2012-12-31 | 台湾
 台風シーズン後の台湾中・南部は天気がいい時期になり東京の寒さはもちろん基隆や九份と北部の寒さから逃げるにも格好の場所になります。そこで高雄にダラダラ連泊することにしました。今回は同行者がいて乗り鉄や乗りバスだけして過ごすことにはならないのでどこの観光地に行こうか考えてみます。
 台湾は沖縄よりも「南の島」でそのまた南部となればステロタイプな発想で白い砂浜に青い海が頭に浮かぶところですが、高雄辺りにはあまりピンとくるところがありません。いかにもな海と言うと墾丁辺りだろうけどあそこまで高雄から日帰りするのはちと厳しいなどと考えていて小琉球という島を思い出しました。高雄からあまり遠くなくサンゴ礁の島で海がキレイだというので行ってみようと決めます。

 というわけでまずは小琉球への船が出る東港という町をめざします。東港や墾丁に行くバス乗り場は高雄駅を跨ぐ陸橋をくぐった東側にあり、そこに向かう道すがら「どこに行くの?東港ならタクシーどう?」などと客引きが頑張ってくるのでちょっとびっくりしました。観光地への入口だけにバスのつもりが気が変わる向きもあるのでしょうか。こちらは好き嫌いの次元でもバスを選ぶわけですからあきらめてもらい、東港経由の墾丁行きバスに乗ること約70分で東港の屏東客運バスターミナル前に到着しました。このターミナルはセブンイレブンと一体化しています。


 乗る予定の船の時間より早めに着いたので東隆宮という大きな廟を見物しました。バスターミナルから歩いて10分くらいです。キンキラキンの派手な門に対し蛍光色がまぶしい布袋戲(人形劇)の舞台も負けていません。


 では小琉球に向かいます。船の乗り場は屏東客運のバスターミナルから1kmほど離れているのでちょっと不便です。


 乗り場に着くと島で観光バスに乗らないかと客引きが声をかけてきましたがスクーターを借りるつもりだったので断り往復の乗船券を買いました。オフシーズンの平日でも結構観光客が目立つ船に乗り込むと30分ちょっとで小琉球の白沙尾港です。


 船を降りるとすぐにレンタバイクの客引きが声をかけてきたので船から降りたばかりですが渡りに船という感じの手間いらず状態でした。今度はありがたく捕まります。125ccのスクーターが一日250元というのでくっついていったら港のすぐ前にバイクのガレージがありガソリンも満タン近く入っていたので即決します。
 なお帰りに気づいたのですが電動スクーターを貸し出す窓口もあり、島内には4箇所充電場所もあるといいますからこれも使いやすそうです。こちらは平日一日300元とのことなのでレンタバイク屋の価格になるほどと思いました。


 スクーターを借りてしまえばあとは坂道の2人乗りでもスイスイ走ってくれるので楽になります。港からそう遠くない『花瓶岩』を見て海のキレイさにまず安心しました。これならどこもキレイそうです。


 反時計回りに島を一周することにして一旦山側に上がると中華民国名物のお二人がいました。台湾のあっちこっちにあるけど全部で何体作られたんでしょうね。


 道の途中いきなり美人洞という名所が登場しました。

 ここでは荒々しい岩肌と洞窟が見られます。入場券(他の名所『山豬溝』『烏鬼洞』と共通のもの)が必要なので窓口で買って入ると歩道はよく整備されているものの上り下りが結構あり結構くたびれました。


 せっかくだからやっぱり海岸へ、ということでベニスビーチ(威尼斯海灘/蛤板湾)に降りてみたところ規模はそれほど大きくないもののキレイで大変気持ちのいいところでした。

 小さな露店のほか南興宮という廟があるのは台湾らしい感じです。でもなぜベニスなんでしょうね。


 美人洞と似た名所『烏鬼洞』にも寄ってみました。ここは美人洞よりもさらに上り下りがきついのでスクーターでなまった足にはつらいものがあります。普段公共交通ばかり使っているとこういうのは新鮮な感覚ではあるのですが。


 だんだん降りて歩くのがめんどくさくなり時間もなくなってきてあとはスクーターで流してしまったのですが、道々の景色と潮風がよくなかなか爽快です。

 今回は乗らなかった島を一周する路線バスとすれ違いました。

 いきなり道路に犬が走り出てきた、と思って驚いたら子ヤギでした。放し飼いなので要注意。


 ざっと一周し最後に見晴らしのいいところで夕陽を見ることにしました。


 壁にはドンパチやるための図や表が残っていて迷彩色と元は軍事施設のようです。


 ひとしきり夕陽を見たらスクーターを返し東港行きの最終便で台湾の「本土」に戻りました。
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九份と十分

2012-12-21 | 台湾
 先日同行者がいて乗り鉄ではない観光目的で台湾に行くことになりました。目的地は大雑把ながらとりあえず九份が入っています。九份は大変な人気スポットだそうですが、階段に赤ちょうちんが下がる写真に訴えるものがあるのでしょうか。それならついでに十分にも寄るか、じゃ近いところで基隆泊、と話がまとまります。

 というわけで夕方台北の松山空港に着き汎航通運のバスで基隆に出ました。夕食のため廟口夜市に行ったところ平日で空いていて快適でもありやや寂しくもありという感じでした。


 なんとなく目についた子供向けくじ引きの箱です。阿里山森林鉄路がどこかの中古路面電車買ったような感じでしょうか。


 翌朝は九份と十分の玄関になる瑞芳に向かいます。基隆~瑞芳~九份は基隆客運のバスで一本ですが気分を変えるため台鉄で行くことにし、八堵で乗り換えようとすると、お南アフリカ製のEMU400だ、となりました。これって来るとうれしい釣り掛けだけどなかなか当たらないんですよね。今回は見るだけでおあずけです。


 と思ったら見慣れないヤツが来ました。


 こいつが日本製の普悠瑪号(プユマ号/TEMU2000)かあ、くちばしみたいな色はシャープで悪くない感じだけど日本製はもうお腹いっぱいな感じもします。台湾で「日本車」に当たるとなんで台湾くんだりまで来て日本製に乗らにゃならんのだそろそろ他の国から買わないかな、などと考えてしまうけどまた増えるのですね。(実はそれ以前にそもそも新車が入らないことが一番うれしかったりするのですが。日本製でもDR2700は大好きだから勝手なものです。)
 とはいえいずれお世話になることもあるだろうからあまり文句言うとバチが当たりそうなどとも思いつつ、でも今回はとりあえずあっち行けシッシッという気分で見送りました。


 瑞芳で一旦降りて荷物を預け、九份は赤ちょうちんが点る夕方が「見ごろ」だというのでまずは平渓線で十分に出て時間つぶしすることにします。この路線は「輪っかの交換」とか硬券がある点はありがたいものの新しめロングシート気動車のうえ平日なのにかなり混んでいたりでどうも乗り鉄ごころに響いて来ないのですが、ともあれ線路脇の天燈屋さんはどこも繁盛しているのは結構なことです。


 こういう出すだけムダな看板はむしろなんだかうれしくなります。

 十分では十分瀑布にでも行けばいいかと思っていたのですが、雨で寒く歩く気がしなくなってしまいあれこれ食ってぼんやりしただけで瑞芳に戻りました。

 瑞芳に戻り基隆客運に乗って着いた九份も観光バスが行き来し人出がすごくてびっくりしました。観光客を当て込んだ店がたくさん並び間はもっていいのですが、斜面の町で雨だけでなく風が吹き寒く何のためにせっかく冬に台湾に来たんだろう、という気分になってきます。
 台湾のイヌは暑いからネコのようにダラーっとしている(山のイヌは吠え付いて怖いけど)のかと思っていましたが、寒くても別にシャキっとするわけではないようです。

 いよいよネコのように丸くなっています。


 結局寒さで夕方まで待つ気がしなくなり、とっとと高鉄に乗って暖かい南に向かおうということになってしまいました。イヌを笑えません。そんなわけで高鉄で高雄の左営に着くと暖かで天気も良くほっとしました。やっぱり高鉄はスゴイ高鉄どうもありがとう、と普段「高速鉄道は乗ってもつまらない」などと思っているくせに思いっきり感謝してしまったのはわれながら図々しいところです。速いというのはやっぱりステキですね。ということは前述の普悠瑪号に感謝する日も近そうです。
 というわけで改めて台鉄に乗り換えようと新左営駅に入ったらPP自強を模したステッカーが貼ってありました。注意という割にどこかのんびりしている感じで和みます。
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