乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

故宮南院と蒜頭糖廠

2017-11-22 | 台湾
 先日台湾で故宮博物院南部院区(故宮南院)と蒜頭蔗埕文化園区(蒜頭糖廠)にまとめて行ってみることにしました。両者の最寄駅は台湾高速鉄路(高鉄)の嘉義駅ですが歩くには無理があるのでバスを使うことになります。いくつかの系統がありますが今回は駅~故宮南院~蒜頭蔗埕文化園区を結ぶ嘉義県公社の105番(日中は30分毎)を利用しました。乗り場は目立つBRTの停留所からやや離れた仮設の停留所でしたが工事が終わるとまた変わりそうです。


 駅を出るとすぐにサトウキビ畑など見ながら飛ばしものの数分で故宮南院停留所に着きました。ここは故宮南院の南側入口で博物館は大きい橋の先に見えだいぶ離れています。敷地内の移動に連絡バスや送迎車、レンタサイクルがあるくらいの広さですから11月でも暑い台湾で歩くのは結構おっくうでした。


 ともあれ博物館に着いて見物を終えたら蒜頭糖廠に向かうことにします。故宮南院と蒜頭糖廠は敷地としては道を挟んですぐ向かいなのですがまず博物館から蒜頭糖廠側の北側入口までが結構あり、故宮南院を出てからも蒜頭糖廠の門までそれなりに歩かねばならずくたびれました。


 着いた蒜頭糖廠は台湾によくあるもう稼働していない製糖工場を観光施設にしたもので色々と遊べるようになっていますがお腹が空いていたのでまずは植民地時代からの建物を利用した食堂に入りました。製糖工場っぽい字面の甘蔗扣肉飯の定食を頼むと脂がよく抜かれていてあっさりな角煮に野菜がたっぷりでなかなか悪くない感じです。


 食後は売店に行ってアイスキャンディーをデザートに食べたらお腹が落ち着いたので製糖鉄道見物を始めます。車庫に行くと以前朴子で見たときは静態保存だった蒸機650号が動態保存になっている様子が見られました。かわいらしい巡道車も並んでいます。


 見物のあとはトロッコ列車に乗ってみました。


 走り出すと糖廠を出て公道の踏切を渡りまず高鉄の嘉義駅方向へとサトウキビ畑も見える道路脇をしばらく行ったところで方向転換し戻ります。列車の両端に機関車がつき機回しはありません。


 糖廠に戻って来ると乗ったホームは通らずに敷地の先へと進んでまた方向転換し、最後は工場の跡をトンネルのようにしたところをくぐって乗ったホームとは違うホームに到着する、というZ字状に2度方向転換する凝った運行で予想より楽しめました。訪問時は平日で10時と15時の1日2便でしたが週末など多客期は増便があるそうです。


 という具合に過ごして高鉄の嘉義駅に戻ろうと門の近くのバス停に向かったらトロッコ列車を模したかわいらしいゴミ箱が見えなんだかなごみました。105番のバスに乗ると途中の停留所は故宮南院だけですぐに高鉄の嘉義駅です。
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台湾の親不知

2017-07-19 | 台湾
 花蓮から花蓮客運のバスで東海岸線沿いの省道11号を1時間ちょっと南下し新豊隧道を出てすぐの新峯停留所で降りました。このすぐ近くに新機親不知子海上古道という観光名所があります。



 北陸本線、じゃなかった今はなんだっけと覚えられないような名前になってしまった方面の親不知のように断崖の難所があり、ここを抜ける新豊隧道が開通する以前の旧道のトンネル(新機隧道)とトンネルを使わずに抜ける断崖にはりついた古道の両方がその名所です。新峯停留所からまず旧道をしばらく歩いて行くと新機隧道にぶつかりました。


 新機隧道の入口で古道の入場券を買って隧道脇の改札口を通ると断崖を桟道で通る古道が続いています。桟道の一部は下の海が覗けるようガラスの床にされていてこれが海上らしさの演出のようです。


 ものすごいスリルがあるというほどではなく通行料が必要な割にはやや短い気もしたのですがとりあえず景色は良く気持ちのいい海の空気が吸えました。


 古道が思ったより短いのと新機隧道内の土産屋や飲食店が工事中でまだ開業していなかったため地味に感じましたが工事が終わって開業すればもっと賑やかになり楽しさも増すことと思われます。
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花蓮の駅弁・ワンタン・小籠包

2017-07-15 | 台湾
 先月フランクフルトで中華航空ラッピングの路面電車を見たら台湾に行きたくなってしまいましたが、急に台湾に寄ってから帰るというわけにもいかないので今月改めて桃園空港へと出かけました。空港から台北までの移動は今年開業した桃園空港MRTの初乗りになります。固定クロスシートが並んでいるのを見てまずは上等上等と思ったのですが走り出すと意外にカーブでの減速が多くこの点はちょっと物足りない気もするところです。


 台北からは東部幹線で花蓮へと向かいました。そこまで時間がかかるわけではないものの蘇澳からの険しい海岸線を通って着く花蓮はずいぶん遠くという気がします。


 花蓮駅では独特のおかずが入った台鉄弁当を売っているので買うつもりがなくてもつい覗いてしまいましたが主菜の魚が以前食べたときのシイラではなくノルウェーサバになっていたのでちょっとびっくりしました。


 以前食べたシイラだったときの駅弁と比較してみます。鬼頭刀魚という強そうな字面が印象的だったのでサバに変わっていたことに驚いたわけです。


 駅を出たら花蓮の街の中心部に出ることにします。この間は歩くにはキツい割に行き来するバスの便数は多くないのでちょっと不便ですがともあれ花蓮客運のターミナル前でバスをつかまえ10分ほど乗って中正路で降りました。今回使った海岸線を南下する路線をはじめ花蓮駅前から各方面に向かう花蓮客運の中長距離路線は一旦街の中心を経てから各地に向かうというパターンが多いので市内の近距離移動に使うことができます。また太魯閣客運も近年花蓮市内に路線を持つようになっていてこれを使う手もありますがこちらも便数はあまり多くありません。他に台東からはるばるやって来る鼎東客運の路線もありますがこれは1日1往復だけです。


 中正路停留所のすぐ近くには花蓮では超がつくくらい有名なワンタンの老舗「液香扁食店」があります。ワンタン一本勝負の店なので入ったらワンタンを食べるしかありません。

 壁を見ると蒋経国に馬英九と中華民国総統が来たときの写真が飾られていました。総統が来たときの写真やサインは台湾のこの手の軽食店でよく見かけますが蒋経国くらい昔のものだと老舗という感じがします。


 食べ終わって中正路停留所に戻りさらにそのすぐ近くにある文化園区という停留所を見に行ったら太魯閣客運のバスが来たので勢いで乗ってしまいました。乗って音がヘンだなと思ったら電気バスでちょっとびっくりです。勢いで、というのは次の目的地が隣の停留所付近なのでもともと歩くつもりだったからですが暑い台湾の夏だけに1区間だけでもラクができ助かりました。


 ちょっと乗っただけで着く中華街停留所近くの公正街という通りに肉まんや蒸し餃子の有名店が2軒隣り合って競っているところがありこれが目当てです。今回は周家という店の方に入りニラ入り蒸餃子を頼みました。普通の蒸餃子も小籠包も安くて美味しいのでメニューを見るとどれも食べたくなりお腹に限りがあるのが残念でなりません。


 周家も大好きなのですがすぐ隣の公正包子店も美味しいので花蓮に行くごとに違う方に入るようにしています。画像は前回行ったときに食べた小籠包です。なお周家でも公正包子店でも小籠包は小ぶりの肉まんで、小さくペラッとした皮で包まれ中に汁が入った日本で一般的にいうところの小籠包ではありません。


 という具合に花蓮に行くとき毎回楽しみにしている包み系(?)の店をハシゴして満足したのですがもう少し駅からのバスが便利だといいのにとも改めて思いました。
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高雄軽軌

2017-01-31 | 台湾
 今月は台湾の高雄でライトレールの高雄軽軌に乗りに行きました。ついこないだ運行が開始されたような気でいたらいつの間にか結構経っていて勝手にびっくりしたのですがこれは新しいモノには腰が重いタチで高雄に寄ることはあっても先延ばしにして忘れていたためです。

 というわけで高雄の街を南北に貫くMRT紅線に乗って軽軌が交差する凱旋駅で降りました。MRTは凱旋駅でも電停は前鎮之星と名前が異なります。


 高雄軽軌は架線がないので非電化の路線のように見え軽軌の字が道路の標識にあっても電車が来るような気がせずちょっと不安になりました。


 ホームに上がり自動券売機が使用されていないのを見ると今度はまだ運行が始まっていないような気がして不安になりますが電車が来れば無料で乗れるので今度はトクした気になります。


 この電車は停留所で停車するたびに充電するのでこれがひとつの見ものという感じです。そのための架線が停留所にあるので完全に架線がないというわけではありません。


 単に停車中パンタが上がってしばらくすると下がるだけのことなのですがとりあえず面白く見物できました。


 軽軌の両端の籬仔内と高雄展覧館停留所はMRTの駅がない中途半端なところなので並走する168番バスのお世話になります。高雄展覧館側は「亜洲新湾区」という名で臨港地区の再開発が行なわれていてその看板にも軽軌が描かれていました。


 という具合でまだあまり便利とは言えないような路線ですが今後延長されて使いやすくなるのが楽しみです。
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白鶏行修宮でバス乗り継ぎ

2016-04-11 | 台湾
 どういうわけか一般的な路線バスにくらべコミュニティバスはいまひとつそそられないものがあります。乗る分にはそう変わらないはずで我ながら不思議なのですが。もっとも路線バスの衰退とともに存在するだけで大変ありがたく感じるようになりあまり贅沢なことを考えなくなってきてはいます。
 このコミュニティバスの存在が最もありがたいときというと一般的な路線バスで行き止まりになるところが抜けられるようになる場合、特に峠越えできる乗り継ぎになるときなど最高です。例えば台湾の苗栗県仙山に乗り入れる獅潭郷のコミュニティバスなど大変助かりました。

 同様に一般の路線バスで上がってコミュニティバスに乗り継いで下れるところが新北市三峡区にあったので先月乗って来ました。白鶏行修宮という廟があるところです。まず三峡の街中から台北客運のバスで20分くらい登ると終点の白鶏に着きました。(乗った話はこちらをご覧下さい。)


 すぐ近くが白鶏行修宮です。廟自体も立派ですが門前に飲み食いの店や土産屋、茶葉の店(三峡は茶の産地として有名です。)がいくつも並びなかなか人気がありそうな雰囲気でした。ただ訪問した日が平日で雨が結構降っていたせいか参拝客は少なく開けている店も少なめでしたが。


 ここの名物は肉や魚を使わず大豆や小麦で作った練り物のタネやタケノコに大根、エリンギ、トウモロコシなどを黒い漢方薬剤の香りのする汁で煮込んだおでん的なもの(滷味)で数軒が競っていました。ちょうど昼時だったのでそのうちの一軒で食べていくことにします。好きなものを自分でとって店の人に渡すと食べやすい大きさに切って皿に盛りタレや香菜(コリアンダー)を掛けてくれる、という手順ののち食べると肌寒い雨の日だったので体が温まりホッとしました。


 油っ気の少ないものを食べたあとは別の店の山芋揚げの香りにつられてしまいこれもつまんだところで新北市コミュニティバスの停留所へと向かいました。白鶏から15分ほど下った榕樹下というところで降ります。


 さてこの榕樹下の近く、竹崙渓をはさんだ対岸は九鬮という集落です。


 九鬮には香腸(中華風の腸詰)が名物の豚肉の店が数軒あります。焼いた香腸も売っているのでニンニクをかじりながら数本買い食いしたところまずはなかなかの美味しさでした。脇を台北客運のバスが通るのもうれしい点です。


 とまあこんな感じに乗り継げるとコミュニティバスもいいものだなあと改めて思います。
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