乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

宇和島自動車でヒオウギ貝

2020-03-02 | 愛媛県
 高知のとさでんに乗ったら隣県は愛媛の伊予鉄にも乗らないと片参り気分というかハシゴしたくなるものです。先日高知から松山へと向かうことにし、すんなりとまっすぐに移動できないこの2都市の経路をどうしようか考えた結果ここ数年は予土線や久万高原経由だったので宿毛・宇和島経由にし宇和島自動車に乗ることにしました。

 そんなわけで土佐くろしお鉄道の宿毛駅でだいぶ遠くに行く宇和島行きの宇和島自動車のバスに乗ると10分ちょっとで高知県と愛媛県の県境付近にある県界停留所を通過します。あっさりした停留所名を見るといかにも高知から愛媛に入った感じがしてうれしくなりました。


 宿毛駅から1時間ほど乗って降りた須の川です。停留所の海側には海水と淡水両方の池が揃っていたりキャンプ場なんかもある結構規模の大きい須ノ川公園があります。


 停留所の山側にはゆらり内海という海水風呂や食堂、土産店が入った施設があり、ここで刺身の定食を頼みました。


 お刺身の目玉はヒオウギ貝です。量は少しですが甘くてウマく他の刺身もウマくで満足しました。ウマいものがとれる海がある地域は全くうらやましいものです。南国のホタテとでも言えばいいのかキレイな貝殻はお土産品にもなっていました。


 ヒオウギ貝を食べたらまた宇和島行きに乗って10分くらいの嵐で降ります。宇和島行きはここから国道56号をずっと走り一旦海から離れる一方、海沿いを遠回りする脇経由の岩松出張所行きという路線が出ているのでそれに乗るためです。その路線の停留所は国道から少し奥に入った港のすぐ脇で気持ちのいいところでした。


 嵐を出ると狭隘区間が結構続くのですがノンステップのかぶりつきができない車両なので歯がゆいものがあります。とはいえ海がよく見える車窓はとてもキレイでした。脇と津島田の浜は行き止まりの折返場の形態で行きつ戻りつを繰り返すことになりなかなか大変です。


 海沿いに走るといっても険しい坂道やトンネルを挟みながら漁港の集落を結んでいるので山道というか峠道が続きます。その分海辺に降りたときの気持ちよさはひとしおです。


 嵐から43分乗り通して着いた岩松出張所は国道56号線上にあります。有人窓口や券売機がある新しい建物でちょっと韓国のバスターミナルというか市外バスの停留所っぽく感じました。ここからまた乗る宿毛~宇和島の路線は2時間程度細かく停まりながら走るなかなかの大物路線でこんな出張所もあるとなると韓国の緩行の市外バスくらいかななどとも思ったりです。


 岩松は獅子文六の小説「てんやわんや」の舞台になったところで町を歩くとそんな看板も掛かっていましたが、字面を見たら漫才コンビのてんやわんやを先に思い出してしまいました。岩松川沿いにある大畑旅館では獅子文六が滞在した部屋に泊まれるそうです。


 岩松出張所からは3回目になる宇和島行きに乗って宇和島の街に出ました。降りたのは宇和島駅前のひとつ手前の恵美須町で、目の前には四国でよく見かけるスーパーマーケットのフジがあります。ここでいろいろと物色してから歩いて宇和島駅に出たら宿毛以来でずいぶんと久々に鉄道に再開した気がしました。


 という具合に宇和島自動車に乗ったのですが、ふと思い返せば前回乗ったのが2015年なのでもう5年ぶりということになりこれまた久々というのか月日の経つ早さに驚くばかりです。

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