桜岡設計事務所のブログ

東旭川、桜岡にある設計事務所の日々の事、仕事の事、愉快な仲間達。

タウシュベツ川橋梁見学ツアー

2018-05-04 12:12:44 | 風景・風土・気候
一度は近くで観てみたかった「タウシュベツ川橋梁」を観に、見学ツアーに参加して来ました。
この写真は去年の夏ぐらい。糠平湖の中にあって、時期によって水没して見えない時もあります。


近くで見るには許可をもらって林道の鍵を開けて入る方法と、見学ツアーに参加する方法があります。
写真を撮るだけよりも、この橋が出来た歴史背景を知りたくて見学ツアーに行きました。


ゴールデンウィーク中は水が引くので、きっと一年の中でもツアー申し込みが殺到する時期だと思います。
間近で見ると圧倒されました。


もうすぐアーチの一部が崩れそうで、つながった状態で観られるのは今年最後かも、という報道を何度か耳にします。


でも、つながってもいなくても、使われなくなった橋がここまで保存されている事や多くの人が魅了されて足を運ぶ事がすごいと思います。


この切り株の風景も凄かった。かつてダムの建設で人造湖を作る時に切ったのが残っています。
着工直後に洞爺丸台風があって多くの樹が倒れ、林業で100年は困らないだろうと言われていた町が、わずかな時間で衰退したそうです。
タウシュベツ橋梁や廃線になった鉄道跡はその時代の名残りで、今は産業遺産として保存されているそうです。


ガイドさんからは本に載っていないような地元の話も聞きました。
この橋を多くの人に見てもらう事は重要な財源になっているそうですが、過剰に観光依存しない暮らし方を実現したいという気持ちも言葉の端々から感じました。


タウシュベツと同じ時期に作られたアーチの橋も見せてもらいました。同じコンクリート造でも、水没して凍害を受けるのと受けないのではここまで風化の具合が違います。


かつての線路跡の脇には白樺が生えます。本州から来た人は大変喜ぶそうですが、地元の人間にとっては荒れ地に生える木で花粉も凄いし、おつき合いの大変な木だそうで…こうした話はどこの地域でもありますね。この地域は特に国立公園なので、木を一本切るにも簡単に許可が降りないそうです。

さすがのガイドさん、年間1000人以上案内しているだけあって、とても面白い話が聞けました。

今後もツアーが色々組まれています。冬も行ってみたいなぁ…詳しくはこちらひがし大雪自然ガイドセンター

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