見学前の掃除物語

家づくりの参考にという目的で自宅兼事務所を「見学してもらう」のは、気の知れたお友達がお茶しに来るような状況とは全く違います。
家の隅々までお見せするので、思わぬ所にお客さんの眼が行ってしまう事もよくあります。
今まで何人ものお客さんに家を見て頂きましたが、その度に不慣れな私は心の中で絶叫し、失敗を重ね、掃除というものを学ばせてもらいました。

ご見学頂く前にいつも気をつけている色んな場所。

まず、家具類。全部水拭きしています。アンが乗ってしまうテーブルは特に丁寧に。
ついでに無塗装の家具の手入れや掃除のコツ、経年変化も見てもらえます。


玄関の土足の部分も、汚れが酷ければ拭きます。
アンの爪は尖っていないか必ず確認しています。動物が苦手なお客さんの場合は寝室に隔離。


夏場、虫が結構窓に当たるので、ひどい時は窓掃除をします。これは高橋さんにやらせます。


ランプシェードやスポットライトも埃が積もりやすいので全部チェック。


パソコンの画面は埃一つないようにピカピカにします。
昔職場が一緒だった仕事ができる人は、いつもパソコンを丁寧に磨いていました。
すごく印象が良かったので真似しています。


コンセントカバー、照明のスイッチ、ドアハンドルも見て回ります。
お客さんが触れる可能性が高い部分です。


それから窓、ここ大事です。枠に埃が積もっていないか、ハンドルが曇っていないか。
窓は性能や機構を説明するのによく開け閉めします。開いた時に虫の死骸が転がっていないかもチェックします。


これ厄介。パネルヒーターのフィン（細かく曲がっている所）。ここの埃取るの凄く大変！

※パネルヒーターの形状は、単純にデザインで決めるのではなく、各部屋の必要暖房熱量で決めています。
中にはフィン無しのパネルヒーターもあります。ざっくり言うと、
フィン有り→小さい(縦の長さを短くして）大きさで熱量確保出来るけど分厚い、
フィン無し→大きいのが必要になるが薄っぺらく出来て埃溜まらない。という特徴があります。

冷蔵庫の扉も料理しながら触る事が多いのでよく拭いておきます。（冷蔵庫の中身だけはお見せしていません）
冷蔵庫は我が家のキッチンに入る時に眼が止まる場所です。打合せテーブルに座っていても視界に入ります。


綺麗とは言えないが、キッチンの棚も変なものを置いていないかチェック。


食器棚も収納量を説明するのに開ける事があるので、毎々整列させます。


それから寝室にある半透明の衣服入れ（無印のPPケース）から下着が見えていないか、
納戸は綺麗か、水洗金物が磨かれているか…

実はお客さんが来る前にゼーゼー言いながら慌てて見て回っています。
勿論掃除機掛けやトイレ掃除もやりますよ。

ご見学頂いたお客さんには、私が身をもって学んだ使い勝手や掃除の手間を参考にしてもらえるように話そうと思います。