日本酒の専門店です

私は大学で発酵の勉強をしました。ここでは私達の身の回りを取り囲む、日本酒をはじめとする発酵食品を楽しくご紹介したいと思います。

後悔しないでほしいのです!

2015年10月06日 18時30分51秒 | どんなお店

こんにちは

夏から秋へ季節の移り変わりは実に早いものですね。大型連休も全て終わり貴方は仕事に、生活に追われてていませんか。毎日忙しいと思いますがそれでいいですか?いいわけがありません。一度しかない人生を楽しんでいますか?

さて季節は秋。
美味しい物が色々浮かんできませんか?
浮かんできましたね。楽しみましたか?
実はお酒も今しか呑めないものがあるんです。
1年のうちで今が一番美味しいお酒、それが秋のお酒ひやおろしです。

この事実は酒蔵と専門家のほんの一部の人しかし知りません。まだ味わっていませんか。
ということで私達は貴方を満足させることが出来ます。

残りひと月半です!

秋の日本酒・ひやおろしを堪能する宴

  ●お楽しみコース料理3,500円
  ●炊き込みご飯プラス500円 ※単品のお値段1,200円
  ●秋酒のひやおろし3合4,200円以上

 

           合計8,200円相当が

              おひとり様7,500円(税別)
                                        
               期間限定:9月15~11月15日
                 

         ※有効期限は残りひと月半!
                                                                                 
ご予約ください。私達は貴方に秋を満喫してほしいのです。
              お電話は03-3363-7878下宮迄

 

※秋の日本酒を美味しく呑んで頂くために、手作りの発酵食品がちりばめられていますのでご注意ください!

※ひやおろしは新酒の一部を出荷せず蔵で熟成させ、コクのあるまろやかに味になったところで出荷されます。蔵にとって味がのったこのお酒は今一番呑んでほしい季節酒です!        


台風18号浸水被害酒蔵義援金お願いします(第二弾)

2015年10月01日 18時38分10秒 | つぶやき

下記の内容は9月14日定休日を使って応援に行った内容を主人に代わり書き、お客様にニュースレターとして再度詳細にお知らせした内容です。

普段取りに昼過ぎに起きた私、下宮はテレビを見入っています。何を熱心に見ているのかなとテレビの方を見ると、私の目に飛び込んできたのは土手が決壊し茶色く濁った水が家々を飲み込んでいる風景でした。


9月10日(木曜)
台風十八号は秋雨前線と一緒になり信じられない水量を一度に降らせ、許容範囲を超えた鬼怒川は決壊しました。雨台風とは言われていましたが、想像を超え未曾有の被害へ。時間を追うごとに水の流れは勢いを増し、家々の白い壁は消え屋根だけが映し出されています。「常総市」という地名が繰り返し繰り返しアナウンスされ、下宮がすぐに反応しました。
2011年の震災で栃木県茨城県も大きな被害を受けました。私達は翌年車で約10軒の被災蔵へ皆様からお預かりしていました義援金を直接届けて参りました。実はその中に今回被害を受けた蔵が数件入っていたのです。
その中で野村醸造はもっとも大きな被害を受けた事が後になってわかりました。

下宮が
「一人娘(商品名)も野村さんの所に近いよ!」
両方とも震災の時義援金を届けに行った蔵ではありませんか。私も一緒に行きましたよ。何でこういうことになるんだろう・・・。
次の日から情報は酒屋さんから酒蔵さんから入ってきました。

 

栃木県小山市にある銘酒「鳳凰美田」も水が30センチ入ってきて引渡し2週間の新品の麹室がやられてしまいました。

                                            
たかが30センチと思いますよね。

ここで麹室という表現が出て来ます。日本酒の原料は「米」「米麹」基本このふたつです。米はわかりますね。では米麹って何?米を蒸し上げて麹菌を振りかけてつきっきりで管理し、温度や湿度が上がりすぎないように面倒をみます。温度が上がりすぎたら菌が死んでしまいますから、かき混ぜて温度を下げてあげる。湿度もそのひとつです。
ここで丸二日かけて「米麹」という日本酒にとって大事な原料が麹室で出来上がります。
この新品の麹室が今回浸水した訳です。 日本酒造りの最初の工程で使用する麹室。水が入ってしまいましたので数日時間をかけて乾燥させる必要が出て来た訳です。

 

心配なのはやはり常総市の酒蔵・野村醸造。下宮は14日(月曜)
全ての予定を変更してこの常総市へ向かいました。車は少し混んではいましたがスムーズに常総市内へ入りました。殆どの家々は床下床上浸水した跡が見られ、全家庭で掃除の真っ最中でした。蔵の方へ近づくと浸水の深さはだんだんと深刻になっていくのが家々の壁を見ているとわかりました。蔵に着くと社長と奥様が一階の入り口奥にいました。社長に手伝いに来ましたと告げるとすぐに駆け寄ってきてくれました。
私達は震災以降お付き合いしている関係でした。
微々たる応援かもしれませんが、この蔵では日本酒はもちろん、地元の物を商品化し販売しています。その中で「どんと焼き」というそれはそれは美味しいおかきがあり震災の翌年からお中元にお歳暮に使ってきました。どうせお世話になった人に何かを送ろうと思うのなら自分が食べて美味しいーと思った物を使おう思ったからです。

蔵には他の酒蔵からも応援が来て泥に汚れた機材を外に運び出している所でした。様々な機械が水に浸かり修理しないと前へ進みません。大きな大きなお釜もゴロンと横になっていました。水の力です!

 

蔵はテレビで映し出された所より上流にありました。そこには長い長い年月をかけて自然の堤防が出来ていました。ところがその一部を削りソーラーパネル設置したいと申し出がありました。近所の人達がもしもの事を心配していましたが許可は下りて、一部を削りソーラーパネルは設置されました。
この時の不安は的中する事となりました。水は削り取られた堤防部分から一気に流れ込み、削り取られた幅が狭かった事で勢いを増し、酒蔵の壁に、もろぶつかって壊しました(写真1)。その水は大人の男性の胸のあたりまで来ました(写真2)。家族が無事だったことは幸いしました。
しかし、同じ常総市にあって車で5分の「一人娘」の蔵は浸水10センチで済みました。両方の蔵の土地の高さはそんなに変わらないそうですが、堤防の削られた部分の幅が狭かった事で水は勢いをつけ、運悪く近くにあった野村醸造と少し離れた所にあって水の勢いが弱かった事で幸いしたのが「一人娘」の蔵でした。

蔵人の方もその日、蔵の裏手に止めてあった車が水没し使い物にならなくなったと話してくれたそうです。奥の方にはまだ泥水が残っていましたが、社長いわくまだ水道が使えないので乾燥した泥は風に舞い上がり周辺を汚していくそうです。その為水を残しているんだと説明してくれたそうです。

現在(9月23日)ボランティアはかなり来ているそうですが、住宅の方が優先されて、こうした酒蔵等は後回しになっているのが現実。復興するにも人手が足りないそうです。そして想像を超える所まで泥は入り込んでいて人も時間も足りないのが現実で深刻な状況となっています。
この状態は震災の時も全く同じでした。全壊した酒蔵、半壊した酒蔵がありましたが、知っている大工さんでさえ手伝いたくても住宅復興を優先させられました。蔵の復興はまさに大工さん待ちの状態となったのです。そしてあの時の同じ状況になるのかもしれません。

震災で屋根が瓦が壊れた野村醸造。私達が義援金を届けたあの日、軽い瓦に一部変えて直したんだと指さしをしながら、おばあちゃんが教えてくれました。そしてうちの婿さんは本当に頑張屋さんなんですよ。感謝しています。あの言葉を思い出されました。

 

川のそばにあった蔵とそこから車で5分離れた蔵、ほんの少し離れた位置関係で被害大きく変わり深刻なものになりました。

 

彼らは小さな存在の蔵かもしれません。でも彼らが作ったお酒で私達は人生の節目節目で知らぬうちにお世話になっていたかもしれません。就職が決まった時、仕事がひとつ成功し目標を達成した時、結婚が決まった時、大切な人との再会を喜びあった時、心の距離を縮めてくれたのがそのお酒だったかもしてません。
そのお酒があった事で気持ちがほぐれて穏やかな気持ちになり、会話が弾み、心と心の距離を縮まって今があるのかもしれません。
そう思うとあの時貴方にとってそのお酒がもしなかったら、貴方の今の人生は大きく変わっていたのかもしれませんね。
貴方に人生の素晴らしさを教えてくれたあのお酒かもしれません。
銘柄なんて記憶にこそないかもしれません。お酒は脇役で静かな存在だったりする事の方が多いでしょう。でもなくてなならない存在です。
もし何処かで貴方を支えてくれたあの時のお酒だとしたら、大切な人と酌み交わしたお酒だとしたら?さあー貴方は今回どんな風に行動しますか?
今酒蔵は、貴方の力を必要としています。自分に何が出来るかしっかり考えてほしいと願っています。

私は、見て見ぬふりは出来ません。自分に出来ることを考え、まずはこうして詳細をお伝えしました。次は貴方自身が考えて行動してください。
※28日(月曜)休みを利用して続けて野村醸造を訪問する予定です。野村社長は最後にこう話したそうです。


「下宮さん新聞を書いているのなら、この事を詳細に書いて伝えてほしいのです」と。

              台風18号浸水被害まとめ
栃木県小山市 ・鳳凰美田の酒蔵 浸水30cm麹室被害
茨城県常総市 ・一人娘の蔵 浸水被害10cm
  〃        ・野村醸造  浸水被害120cm被害は深刻
宮城県川崎町 ・伯楽星の酒蔵 精米機が多少水に浸かる

振込先
三井住友銀行
中野坂上支店
普通 4257654
シモミヤ リュウジ


 写真①勢いを増した水が壁を壊す恐ろしさ

写真②水は胸のあたりまで家も蔵も全て