Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

ライカLマウント

2022年10月16日 | 書籍・映画・音楽
今朝の国営放送、教育テレビ「日曜美術館」は写真家・藤原新也の特集だった。写真家の業績や幼少期を過ごした故郷を辿る撮影取材とインタビュー。丁度、通勤の電車内で「新版 東京漂流」を読んでいたこともあり興味深く観ることができた。番組内でちょっと驚いたのは浜辺に咲く百合の花を撮影する件(くだり)。雨が降るなかライカSL2からレンズを外して“手持ちレンズ”でマクロ撮影をしておられた。使っていたレンズはクラシックMFの中望遠。最短撮影距離がひとひろ(約1.5m)あるのでと両腕を広げて説明されていた。理屈は理解できるがなんと大らかで大胆な撮影だこと。レンズとボディーの隙間から入る外乱光や光軸のズレなどお構いなし。そんなスタイルでも撮影された画像はソフトフォーカス気味に雰囲気よく仕上がっていた。100万円のボディーを雨中にレンズを外すだけでも小心者はビビる。ところで「新版 東京漂流」だが、写真週刊誌「FOCUS」創刊当時の熱気と狂騒が当時のままに封じ込められていた。話題の中心は「金属バット殺人事件」「深川通り魔殺人事件」。文体はやや冗長にして感傷的。1980年代をリアル体験していないと文章に記された当時の空気感は理解し難いかも。今よりも活気があり緩く猥雑で社会全体が熱に浮かされていた時代。これも「昭和」の最後の一面だったのだ。



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