サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

組長は一人で事務所に行くのだ

2015-05-28 00:00:25 | 日記
ギータは、『幸せも悲しみも、損も得も、勝利も敗北も、完全なる平常心を持って扱いなさい』と言っています。
楽しみは、苦痛と苦痛の間の期間です。あなたの世俗的な欲望を減らしなさい。神を求める気持ちを育てなさい。
神への愛を高め、それによって、さらに幸せになりなさい。
もし欲望が大きくなると、あなたの苦しみもその分だけ大きくなり、幸せもそれに反比例して減っていきます。23/11/00


ポニョ:昨日は夢の話から、この世は全て神様が冗談で、お遊びで創られた世界やって言う話で終わったけれど、実際、この世で生活していると、子供の教育や親の世話、仕事でのトラブルや就職、進学などが目の前に次々と現れて、この世界のゴタゴタに自分が簡単に巻き込まれてしまうよな。

ヨシオ:俺が、昨日、この世は神様のお遊びの場だと言ったのは、神様のレベルから見た世界なんや。俺たちも、毎日の霊性修行で、その高いレベルの見方をして生きていかなければならないんや。

ポニョ:言うは易し行いは難しやな。ガンを宣告された人が、その日に忘年会に行って、みんなとその事を冗談のように言える人っていないぜよ。

ヨシオ:それは、ポニョやったらの話やろ。俺やったら平気で出来る。昔、日本でビジネスをやっていた時に、強盗に入られたんや。従業員が縛られて、売上金をごっそり持って行かれたんや。夕刊やったけれど、新聞の一面に載り、ニュースやテレビの人間が嫌ほどやって来て対応しなくてはいけなかったんや。警察とも一日中付き合っていたので、担当刑事と親しくなって覆面パトカーを運転させてもらったこともある。俺が警察に協力している時、少しムカついたことは、警察は最初から、被差別の人や在日朝鮮人を犯人だと睨んで調査を始めたんや。俺は、その頃まだ、ババのことを知らなかったけれど、こんな事が起こるのは起こるべくして起こるって信じていて、大金を失ったけれど、全然平気やった。事件当日、家で休んでいたら夜中に電話が鳴って、従業員が手を縛られたままなんとかして電話して来たんや。俺は、直ぐに警察に連絡し、犯人逮捕に協力して二ヶ月後に逮捕することが出来たんや。でも、そんな忙しい日々でも毎日の生活には全然影響がなくて、事件当日も、何時ものようにバスケットの練習に顔を見せた時に、チームメイトはみんな驚いていたな。

ポニョ:そう。そんな事があったんか。知らんかったぜよ。

ヨシオ:この事件の後には余談があって、犯人の両親が息子が盗んだ金を返しに、その犯人が通っていた夜間高校の生徒会の会長と一緒に家にやって来たんや。そして、俺に謝った後、こう言ったんや。「私の息子が出来心を起こして、こんな大きな事件を起こし、いろんな人たちにご迷惑をかけてしまいました。今は刑務所で服役して、二度とこういう事件を起こさないと反省しております。しかし、私ども、親として納得出来ないことは、あの子が初犯で全てを後悔しているのにも関わらず、裁判所は懲役三年の実刑判決を下したことでございます。弁護士もこの刑は重すぎると言っております。でも、もしあなた様が私ども親の気持ちを汲んでいただいて御同意していただけるんであれば、書類に一筆サインをしていただき、減刑に御協力して頂きたく、こうして恥を忍んでやってまいりました。大変お迷惑をお掛けしたのにも関わらず、こんな大それたお願いに上がり、大変恐縮しております。どうか、よろしくお願い致します。」と言ったんや。俺は、その両親と一緒にやって来た生徒会長からも詳しい話を聞いたんやけれど、その犯人は社会的に差別されている人たちの家族なので、それだけの量刑を食らったと言ってたな。俺はそういう事は大嫌いなので、減刑運動の旗振りをすることにしたんや。そのお陰で、三年が一年になったんや。その生徒会長は俺と一緒に減刑運動する過程で、俺の事をとても気に入ってくれて、卒業したら是非、俺の小さい会社に就職したいと言って来て、俺の右腕として一緒に働いてくれる事になったんや。ちょうどその頃、俺は霊的な事に興味を持ち始めていたので、もう金儲けには全然興味が無く、毎日、そういう霊的な関係の本を読んだり、お寺や霊的な場所に行ったりしていたので、その元生徒会長が実質、俺の会社を全て取り仕切るようになったんや。

ポニョ:それは、良い話やな。強盗に入られてた被害者が、強盗の減刑運動をするなんて。でも、この世界でどんな災難や困難にぶち当たっても、いつもハッピーで平静さを保って生きて行くって、おいらにはちょっと難しいぜよ。

ヨシオ:またこんな事もあった。俺が学生の頃、祖母が尼崎の逓信病院に末期ガンで入院していて、もう祖母に残された日が少なかったし、昔から親父がいなかった分、祖母にはとても世話になったので、俺は毎日のように見舞いに行っていたんや。亡くなる三日前に祖母が俺の手を握ってこう言ったんや。ヨシオ、人生って短いな。あっという間に終わりやな。人間って元気な時って本当に短いで。ヨシオも、毎日毎日を大事にして、時間を無駄にせず過ごして行きやと言ったんや。祖母は、中国から十六歳の時にお嫁にやって来て、九人の子供を次から次へと産み、戦後は焼き飯屋さんの調理人をしながら子供を育て上げたんや。そして、五十台半ばになった頃に、癌になり、毎年身体を切ったり貼ったりして手術を繰り返し、六十過ぎになると癌が全身に転移してしまったんや。本当に苦労ばっかりの人生やったな。ある日、お迎えの日がやって来て、俺は祖母と最後の対面をしようと、病院に車を飛ばし、祖母のまだ生きているような綺麗な顔を見て対面を終えてから、正面玄関先の芝生の上に座って、星空を見上げていたんや。すると、祖母にはその頃、七人の子供、つまり、俺の叔父貴や叔母がいたけれど、みんな血相を変えて車を飛ばして病院にやって来たんや。俺は、あたふたして、病院の廊下を走り出そうとしている叔父貴たちに、どんなに早く行っても、もう祖母は冷たくなっているから…と言ったんや。でも、彼らはそんな俺の言葉を無視して、夜中の静かな病院の廊下をお母ちゃ~んと叫んで取り乱しながら、走って行ったんや。俺は、このままでは祖母の霊にも良くないし、ちょっと彼らの気持ちを鎮めてあげようと思って策を練って、非常階段を使って先回りして、祖母の病室で祖母の遺体の側に神妙な顔をわざとして座り、叔父貴たちが来るのを待っていたんや。すると、ドアを蹴破るようにして、叔父貴たちが勢いよく部屋に飛び込んで来たんやけれど、みんな、玄関先にいた俺が祖母の病室にいたのでとても驚いて、自分の母親の遺体より、俺の事を大きな目を開いて恐ろしそうに見ていたな。俺は、祖母の魂はもう肉体を離れて、今、自由になって喜んでいる。魂が離れた肉体を見ていくら悲しんでも、それは、ただの抜け殻に過ぎない。それに、息子や娘が悲しむと祖母に良くない。だから、心を落ち着かせて、静かに祖母の霊を見送ってあげて欲しいと言ったんや。この話にも余談があって、その尼崎の逓信病院の最上階に山口組の田岡組長が入院していたんや。俺の同級生にヤーさんになった奴も何人かいるし、俺はヤーさんなんて全然平気なんやけれど、ある日、俺が車を駐車しようとしたんやけれど、いっぱいだったので、仕方なくヤーさん専用の駐車場にある黒塗りのベンツの隣に止めようとしたら、そのベンツの幅が大きくて俺の止めようとしていたカーベイに、はみ出して停めていたので、俺の車のバンパーがベンツの横腹を擦ったんや。すぐに、見張りのヤーさんが五人ぐらいやってきて、俺に怒鳴りつけるので、俺は、こんなところで言い合いしても始まらないから、あんたの事務所でケリをつけようぜと言って、次の日、一人で山口組の事務所に出掛けたんや。

ポニョ:なに~。普通やったら誰もそんなとこに行きたくないのに、なんで、自分から進んで行こうとしたんや。それに、黒塗りのベンツの横なんかに誰も停めるからそんな目に遭うんや。君子危に近寄らずって言うやろ。

ヨシオ:でも、なんで奴らだけ五台分も駐車場を確保出来るんや。しかも一番良い場所に。俺はそんなのが大嫌いなんや。だから、以前からもし駐車場がいっぱいやったら、そこに車を停めたろうと狙っていたんや。ピカピカの黒塗の高級車がズラーっと並んでいる横に、俺の中古車を停めたらおもろいやろなって思っていたんや。それと、事務所に行こうと思ったのは、駐車場でもめたらお袋に気付かれるやろ。俺はお袋を心配させたくなかったかんや。その時、お袋はもう病院の中に入っていて、俺が駐車場でそんな事件に巻き込まれていたって知らなかったんやけれど、俺が病室に来るのが遅かったら、どうしてか不思議がるやろ。お袋をだます事は出来ないんや。めちゃ鋭い人やからな。それに、お袋は心配性と来てるから、奴らから電話をかけさせないように、こちらから早め早めに電話して、奴らの事務所に出向くようにしたんや。でも、相手が無茶を言ってきたので、会話を全部小型のテープレコーダーで録音し、電話も全て録音した上で粘り強く交渉したんや。そして、俺が貧乏学生で母子家庭やし、金を取れないと分かったので、根負けして修理代をまけてくれたんや。意外と良い人たちやったな。でも、交渉するのに十回以上も一人で事務所に出向いたな。事務所にいた連中と知り合いになっていて、そこにいた誰とでも、普通に話していたんや。あれ~。兄ちゃんまた来たんか。こんなケツの青い兄ちゃんから金を取ったるな。とか言ってたな。俺がまだ、十代の終わりの頃やったけどな。

ポニョ:それって、めちゃクールやないの。普通やったら一人でヤーさんの事務所に行くなんて怖くて出来ないぜよ。

ヨシオ:お前、若造やのに根性あるなって言われたな。でもヤーさんだって人間やし、神さんが、そのヤーさんの中にもおられるんや。俺は、その頃ババのことは知らなかったけれど、どんなところへ行っても一人じゃない、誰かが守ってくれているっていう感じは、いつも持っていたんや。それに、以前から、俺は身体じゃない。という事を信じていたから、別にヤーさんの事務所に出入りして殺されても、それはそれで良いなんて、腹をくくって行ってたんや。

ポニョ:ふーん。そんなことが出来るのは、前世から持っているもんがあるからやろな。そんなヤーさんの事務所に平気で入って行けるって、実は、前世はヤーさんで、あちこちのヤクザの紛争に出入りして殺されたとか…。だから今生もあだ名が組長なんやろな。

ヨシオ:あのね、それって、あんまりええ前世や無いやないか。俺は、とにかく、親父が亡くなった後、アパートの管理人をして俺たち兄妹の世話をしてくれているお袋にその件を気付かれないように、そして心配させないことだけを考えて、腹をくくって一人で事務所通いをしたんや。

ポニョ:そうか。お袋さんは繊細な人やからな。それで、さっき言ったように、どこに行っても誰かに見守ってもらっているっていう感じについて、もう少し具体的に言えるか?

ヨシオ:その頃、俺は車を毎日運転していたんやけれど、ある日、片側一車線の道を走っていた時に、百メートルほど先の交差点が赤やったから、ブレーキを踏んで止まろうとしたんやけれど、何とその交差点の五十メートル前で、どういうわけか「止まれ!」という大きな声がして、急ブレーキを踏んだんや。すると、脇道からすごい勢いで車が飛び出してきて、もしそこで止まっていなかったら、ぶつかっていたやろな。

ポニョ:その声はどこからしたんやろな。

ヨシオ:また、近くの国道を歩いて渡ろうと信号のある交差点で、信号待ちしていたんや。信号が青になったので、渡ろうとすると、足が地面にくっ付いて動かせなかったんや。俺は、手を使って足を引っ張っていたんやけれど、接着剤でくっついたように地面から動かせなかったんや。交差点では、全ての車が歩行者のために止まっているし、このまま、まごまごしていたら、信号が赤に変わると思って焦っていたら、突然俺の前に止まっていた車が、その後ろから来た車に追突されて、大きな衝突の音と共に、俺の前をすごい勢いで横切ったんや。それと同時に足が地面から離れたんや。まるで誰かがしばらくの間、地面から手を出して俺の足を引っ張っていたような感覚やったな。

ポニョ:それは、不思議な体験やな。まるで、マハーバラタの話の中で、かルナの馬車の車輪が地面にくっ付いて動けなくなったところを殺された話みたいやぜよ。以前にもあんたは、車一台止まっていない大きな駐車場で、バックしようとしたら、「止まれ!」って大きな声が耳元でしたので止まると、後ろにいつの間にか車が止まっていて、ぶつかる寸前やったという話をしてくれたよな。

ヨシオ:ああ、そういう事もあったな。高速道路を走っていた時も、渋滞に巻き込まれたので、ブレーキを踏もうとしたら、突然「車線を変えろ!」と誰かが言ったので、変えると、後ろから来た車が渋滞に気が付かずに、慌てて急ブレーキを踏み、俺が元いた車線の、俺が止まろうとしていたところにタイヤが軋む程の大きな音をさせて止まったんや。

ポニョ:もし、車線を変えていなかったら、追突やな。しかも時速百キロで。それはヤバかったな。確か、中国に一人で行った時も、大きな地震に遭ったって言ってたよな。

ヨシオ:その話は明日にしようか。昔の話を思い出したら、その時のフィーリングが蘇って来て疲れて来た。

ポニョ:若い十代の組長が、本物の組長の事務所に行ったら疲れるよな。

ヨシオ:何を勘違いしてるんや、ポニョは。この世界を仕切っている本物の組長は神さんやないか。

“あなたが絶えず神のことを考えているのであれば、決して苦しみにさいなまれることはありません。
神はあなたをすべての苦しみから守るでしょう。
神は常に、あなたの中に、またあなたの周囲にいて、あなたを安全に守るでしょう”
~一体性の原理を理解し、それにしっかりとつかまっていなさい。
そうすれば、あなたがどこにいようとも、たとえそれが森の中でも空の上でも、町の中でも村の中でも、あるいは山の頂上でも深い海の中でも、神が必ずあなたの面倒を見るでしょう。
いかなる人もあなたの神を否定する権利はありません。
カリユガの影響のために、人々は、金銭を追いかけて邪悪な道をたどっています。
彼らは、金のために人を殺すようなことまでしています。
彼らにとっては、金銭がすべてです。
私たちは、争ってお金を得ようとすべきではありません。
人は、愛という財産を獲得するために努力しなければなりません。”
25/12/2000