ポニョ:おいらがあんたのところに行って一番驚いたのが、家がログハウスやった事やぜよ。昔から、おいらもログハウスに憧れていて、いつか自分で建てたいなと思っていたんやけれど、日本ではとても高いんや。もちろん間伐材を使った安いのもあるけれど、二階建ての大きな家は見たことはないな。
ヨシオ:俺も、コンクリートジャングルで育ったから、その反動かどうか知らんけれど、出来るだけ自然に近いところで、自然に囲まれて生活するのが夢やったんや。それで日本にいる時から、もし自分が家を建てるんやったらログハウスを建てるって決めていたんや。日本にいる時から、ウッディライフという雑誌や、いろんなログハウスが紹介されている本を読んでいて、オーストラリアに行けば、どのログハウスを建てるか決めていたんや。
ポニョ:でも、オーストラリア製のログハウス何て聞いた事がないぜよ。有名なのはフィンランドのログハウスやカナダのでっかい丸太を使ったログハウスがあるけどな。乾燥大陸であるオーストラリア製のログハウスなんて聞いた事が無いぜよ。
ヨシオ:フィンランドやカナダのログハウスは値段がとても高いやろ。俺が見つけたのは、ニュージーランドのクライストチャーチに本社があって、もう五十年近くも歴史があるログハウスなんや。この前の大地震でも、レンガ造りの家は倒壊したのに、その会社のログハウスは全て無傷やったんや。それで、大地震以降、注文が相次いでとても忙しいようや。
ポニョ:ニュージーランド製のログハウスか。確か、ログハウスに見せかけたような家を売っている会社が有名やけれどな。
ヨシオ:それは、オークランドにある会社のログハウスや。でも、ログを組み合わせた本格的なログハウスではなく、地震が来れば弱いと思う。俺は、そのクライストチャーチのログハウスの会社に行って、オーストラリアでの販売権をもらってきたんや。日本ではその頃、三井農林が独占販売権を持っていたんや。
ポニョ:三井農林のニュージーランド製ログハウスって知っているぜよ。角ログを使ったやつやろ。でも、二階建てで五千万円近くしてたぜよ。どこが安いんや。
ヨシオ:それってぼったくりやな。そんな高い家を誰が買うんや。ニュージーランドで売っている元々の値段は、その2、3割ぐらいやろ。俺が建てた一番安いログハウスは、二十五年前の価格で三百万円程やったな。三つ寝室があって、台所セットも付いていて、ペンキまで込みの値段やで。全てが木造りやから、とてもお買い得やったな。三井農林が売っていたのは、日本向けの仕上げにするために金がかかっているんやろうけどな。でも、元々の値段で買えばお買い得やろ。だって、対地震、強風、寒冷地仕上げやで。断熱効果が良くって、冬には小さいけれど、調理が出来る薪ストーブ一つで家中が暖かいんや。
ポニョ:それは安いよな。おいらがあんたの家によせてもらった時も、冬や夏を経験したけれど、どちらも快適やったぜよ。それに壁や床が全て木やから、なんか暖かい雰囲気で落ち着くよな。でも、本を読んだだけで、ログハウスが建てれるんか?
ヨシオ:最初のログハウスは、ニュージーランドの会社が専門の大工を二ヶ月間ほど派遣してくれたんや。その専門の大工が、俺に、いろんなログハウスを建てるための技術を教えてくれたんや。
ポニョ:でも、あんたは、都会っ子で鉛筆や箸より重たいものを持ったことがない、なんて言って変な自慢をしてたやろ。そのあんたが、突然大工さんなんて無理やぜよ。だって、いろんな工具の使い方とかを、たった二ヶ月間で覚えられないぜよ。
ヨシオ:ところが、その二ヶ月間の間に、その大工と二軒のログハウスを建てたんや。とても忙しかったけれど、充実した日々やったな。二十五年前の話やから、俺もまだ三十五歳過ぎで、まだ若かったしな。いろいろ経験させてもらったな。高校生の時に測量士補助のバイトをやっていたので、コンクリートやポストを打ち込む基礎作りの時に、測量機器を扱った経験が役立ったな。
ポニョ:でも、三年間ほどでログハウスを建てるのをやめたんやろ。事故で。
ヨシオ:俺が四十歳を過ぎた頃やったかな。その時、屋根に登って仕事をしていたんや。その頃俺は、二人のアボリジニの見習いを雇っていて一緒に仕事をしていたんや。屋根の仕事が終わり下に降りるので、梯子をかけるように見習いに言ったんや。一人の見習いが梯子を持って来たので、足をかけて降りようとすると、突然、その梯子が二つに折れて俺は七メートルもある高い所からから、吹き抜けの空間を真っ逆さまに一階の床まで落ちたんや。
ポニョ:それは、危険が危ないぜよ。よく生きてたな。
ヨシオ:危険が危ないって同義語やないか。その梯子は二つに折れる梯子やけれど、安全装置があって、それをオンにすれば折れないんや。でも、俺の弟子はそれをオンにしてなかったんや。
ポニョ:それは本当に危険が危ないぜよ。
ヨシオ:もうええっちゅうに。俺も、ちゃんと確認してから足をかけたら良かったんやけれど、俺ってざっくばらんな性格やろ。だから確認せずに梯子に足をかけてしまったんや。床には木切れやら、工具やらログ材が散らばっていたんやけれど、ちょうどそれらの隙間に落ちたので、大きな怪我はしなかったんや。落ちた時に、床材に先ず顔をぶつけて、次に胸を打ったんや。百メートルほど離れたところに母屋があって、その居間にいた嫁さんやお袋が、工事現場から大きな音がしたので、何か事故が起こったと思って急いで駆けつけて来たな。
ポニョ:人が二階の屋根から床の上に落ちると、それだけ大きな音を立てるんやな。
ヨシオ:俺は、頭から落ちて行く時に、床を見ていたんや。それで、物が散在しているけれど、その隙間に落ちれば怪我はしないんやけどな、とか思い持って、だんだん近づいて来る床を見ながら落ちて行ったんや。まるでスローモーションの映画を見ているみたいやったな。最初に頭を床に打ち付け、そのあと胸を打って、最後に足が床に叩き付けられたんや。その感覚をまだ覚えているんや。床に落ちてから、俺はしばらく息が出来なかったんやけれど、まだ意識があったし、周りを見る余裕もあったんや。周りの人たちが俺の周りに駆け寄って来ているのも見えた。面白かったのは、全てがスローモーションを見ているみたいやったんや。それってなんでやろな。
ポニョ:意識が急に速く回転したからと違うか?ほら、IQテストをやっている時、簡単な足し算とかを延々とやらないといけない試験があるやろ。その時に、そのテストに集中していると、突然、とても鉛筆が早く動いてすごいスピードで答えが書けるという経験をしなかったか?だから、何かに意識を集中すると、そういうふうに、周りが遅く見えたりするんやろう?知らんけれど。
ヨシオ:そうなんかな。それで、しばらくすると息が出来るようになり、思いっきり息を吸い込んだんや。すると新鮮な空気が肺の中に流れ込んで行くのが分かって嬉しかったな。顔を触っても血も出ていないし、口も動かせたし、顔や胸の骨に異常は無かったんや。俺は、しばらくそのまま床に横たわったまま、静かに回復するのを待とうと思ったんやけれど、外から嫁さんやお袋の大きな声が聞こえて来たので、心配かけてはいけないと思って、急いで立ち上がったんや。そして、駆けつけて来た嫁さんやお袋が、大丈夫か事故やったんか?一体なんの音やったんや?とか立て続けに質問して来たので、俺は見習いたちに口封じをするように、ウインクして合図を送り、嫁さんやお袋に、部材か何かが屋根から落ちて来たんや。いちいち工事現場から音がしたくらいで、慌てて家から飛び出して来て。仕事の邪魔や。家に帰って下さいと言って、追い返したんや。
ポニョ:それは、ないやろ。せっかく心配して来てくれたのに。それに万が一体に何かあったら、危険が危ないやないか。
ヨシオ:そのダジャレはもうやめとけ、受けないって。
ポニョ:そんな下手なダジャレを言ってるのは誰じゃ。
ヨシオ:もうええっちゅうに。実は、俺の嫁さんもお袋も心配性なんや。俺は昔から病院が大嫌いやろ。でも、こういうことがあると、すぐに病院に行って検査をしろとか、どうとか言うのが目に見えているやろ。とにかく俺は、二人に心配をかけたくなかったんや。だから、嫁さんやお袋が家に戻るのを確認してから、手足や背骨、顔や首が正常に動くのを確認してから、また仕事を始めたんや。家人に怪しまれんとこと思って、夜には、その頃やっていた、バレーボールの試合にも出場したな。
ポニョ:それはちょっとむちゃくちゃやぜよ。でも、後遺症が出たんやろ。
ヨシオ:出てないと思ったけどな。なんか出てるか?
ポニョ:出ているやないか。あんたの精神に異常を来たしているで。この世のものは全て「私」だなんて訳の分からない哲学を広めているやないか。
ヨシオ:ポニョも一緒やないか。頭を打たなくてもポニョはそういうことをやっているってことは、生まれつきクルクルパーって事や。
ポニョ:クルクルパーはないやろ。クルクルババーやったら許してあげるけどな。
ヨシオ:それってババに失礼やないか。
ポニョ:なんでやねん。手をクルクル回すババやから、クルクルババーや。
ヨシオ:もう付き合い切れんなポニョは。いずれにしても、どんな事が起こっても全ては必然やから、ババは俺のカルマをこんなふうにして取って下さったと思って感謝してるんや。このような事故はカルマ性のものやからな。避けることは難しいんや。でも、ババの恩寵で全然痛みを感じなかったんや。
ポニョ:その頃、ババはアシュラムの部屋で、うわーっとか言って身体中打ち身だらけになって痛さの余り、叫びまくっておられたようやぜよ。
ヨシオ:勝手な作り話しをせんとってくれますか?…でも、本当かもしれんな。
ポニョ:絶対そうや。ババは頭を打っても、アフロがクッションになっているから、痛みを感じないって記事にしたぜよ。
ヨシオ:感じない振りをしておられるんだってばよ。
神は世界に存在する一切のものを創造し、人間にそれらの面倒を見る責任を任せました。
神は、世界にあるものを人間が望み通りに使うことを許しましたが、一つの条件を付けました。それは人間は自分の行為の報いを、善果であれ悪果であれ受け取らなければならない事です。11/4/94
到着先はもうすでに決められていて変わらないのです。
あなたはそこに行き着くまでのルートのみを選択できるのです。
~そして一度行為を為せば、結果はあなたの手から取り上げられます。
カルマの法則が、あなたの行為に伴う受け取り分や結果を決めるのです。SSAVp39
あなたは悪い行いを今日したのに、まだそのカルマが返ってきていないと思っています。
誤解してはなりません。
あなたは、今日種を蒔いたのですからそれの果物はのちほど出来るのです。
この基本的な真理を忘れてはなりません。
そして蒔いた種は後ほど何百もの果物になって返ってくることも忘れてはなりません。SSN春1986p34
カルマを支払い、奉仕や霊性修行を行う上で、あなたは様々な困難に出合います。
しかし、それはあなたが生きているこの世界では自然なことです。
この世界には善と悪、喜びと悲しみ、光と影といったように二面性を持っています。
それらのことにあまり重きを置かないようにしなさい。
あなたに降りかかるものを、あなたの義務として神への祈りと共に受け入れることです。
そしてその結果については神の御手にゆだねなさい。SS11/1996
ヨシオ:俺も、コンクリートジャングルで育ったから、その反動かどうか知らんけれど、出来るだけ自然に近いところで、自然に囲まれて生活するのが夢やったんや。それで日本にいる時から、もし自分が家を建てるんやったらログハウスを建てるって決めていたんや。日本にいる時から、ウッディライフという雑誌や、いろんなログハウスが紹介されている本を読んでいて、オーストラリアに行けば、どのログハウスを建てるか決めていたんや。
ポニョ:でも、オーストラリア製のログハウス何て聞いた事がないぜよ。有名なのはフィンランドのログハウスやカナダのでっかい丸太を使ったログハウスがあるけどな。乾燥大陸であるオーストラリア製のログハウスなんて聞いた事が無いぜよ。
ヨシオ:フィンランドやカナダのログハウスは値段がとても高いやろ。俺が見つけたのは、ニュージーランドのクライストチャーチに本社があって、もう五十年近くも歴史があるログハウスなんや。この前の大地震でも、レンガ造りの家は倒壊したのに、その会社のログハウスは全て無傷やったんや。それで、大地震以降、注文が相次いでとても忙しいようや。
ポニョ:ニュージーランド製のログハウスか。確か、ログハウスに見せかけたような家を売っている会社が有名やけれどな。
ヨシオ:それは、オークランドにある会社のログハウスや。でも、ログを組み合わせた本格的なログハウスではなく、地震が来れば弱いと思う。俺は、そのクライストチャーチのログハウスの会社に行って、オーストラリアでの販売権をもらってきたんや。日本ではその頃、三井農林が独占販売権を持っていたんや。
ポニョ:三井農林のニュージーランド製ログハウスって知っているぜよ。角ログを使ったやつやろ。でも、二階建てで五千万円近くしてたぜよ。どこが安いんや。
ヨシオ:それってぼったくりやな。そんな高い家を誰が買うんや。ニュージーランドで売っている元々の値段は、その2、3割ぐらいやろ。俺が建てた一番安いログハウスは、二十五年前の価格で三百万円程やったな。三つ寝室があって、台所セットも付いていて、ペンキまで込みの値段やで。全てが木造りやから、とてもお買い得やったな。三井農林が売っていたのは、日本向けの仕上げにするために金がかかっているんやろうけどな。でも、元々の値段で買えばお買い得やろ。だって、対地震、強風、寒冷地仕上げやで。断熱効果が良くって、冬には小さいけれど、調理が出来る薪ストーブ一つで家中が暖かいんや。
ポニョ:それは安いよな。おいらがあんたの家によせてもらった時も、冬や夏を経験したけれど、どちらも快適やったぜよ。それに壁や床が全て木やから、なんか暖かい雰囲気で落ち着くよな。でも、本を読んだだけで、ログハウスが建てれるんか?
ヨシオ:最初のログハウスは、ニュージーランドの会社が専門の大工を二ヶ月間ほど派遣してくれたんや。その専門の大工が、俺に、いろんなログハウスを建てるための技術を教えてくれたんや。
ポニョ:でも、あんたは、都会っ子で鉛筆や箸より重たいものを持ったことがない、なんて言って変な自慢をしてたやろ。そのあんたが、突然大工さんなんて無理やぜよ。だって、いろんな工具の使い方とかを、たった二ヶ月間で覚えられないぜよ。
ヨシオ:ところが、その二ヶ月間の間に、その大工と二軒のログハウスを建てたんや。とても忙しかったけれど、充実した日々やったな。二十五年前の話やから、俺もまだ三十五歳過ぎで、まだ若かったしな。いろいろ経験させてもらったな。高校生の時に測量士補助のバイトをやっていたので、コンクリートやポストを打ち込む基礎作りの時に、測量機器を扱った経験が役立ったな。
ポニョ:でも、三年間ほどでログハウスを建てるのをやめたんやろ。事故で。
ヨシオ:俺が四十歳を過ぎた頃やったかな。その時、屋根に登って仕事をしていたんや。その頃俺は、二人のアボリジニの見習いを雇っていて一緒に仕事をしていたんや。屋根の仕事が終わり下に降りるので、梯子をかけるように見習いに言ったんや。一人の見習いが梯子を持って来たので、足をかけて降りようとすると、突然、その梯子が二つに折れて俺は七メートルもある高い所からから、吹き抜けの空間を真っ逆さまに一階の床まで落ちたんや。
ポニョ:それは、危険が危ないぜよ。よく生きてたな。
ヨシオ:危険が危ないって同義語やないか。その梯子は二つに折れる梯子やけれど、安全装置があって、それをオンにすれば折れないんや。でも、俺の弟子はそれをオンにしてなかったんや。
ポニョ:それは本当に危険が危ないぜよ。
ヨシオ:もうええっちゅうに。俺も、ちゃんと確認してから足をかけたら良かったんやけれど、俺ってざっくばらんな性格やろ。だから確認せずに梯子に足をかけてしまったんや。床には木切れやら、工具やらログ材が散らばっていたんやけれど、ちょうどそれらの隙間に落ちたので、大きな怪我はしなかったんや。落ちた時に、床材に先ず顔をぶつけて、次に胸を打ったんや。百メートルほど離れたところに母屋があって、その居間にいた嫁さんやお袋が、工事現場から大きな音がしたので、何か事故が起こったと思って急いで駆けつけて来たな。
ポニョ:人が二階の屋根から床の上に落ちると、それだけ大きな音を立てるんやな。
ヨシオ:俺は、頭から落ちて行く時に、床を見ていたんや。それで、物が散在しているけれど、その隙間に落ちれば怪我はしないんやけどな、とか思い持って、だんだん近づいて来る床を見ながら落ちて行ったんや。まるでスローモーションの映画を見ているみたいやったな。最初に頭を床に打ち付け、そのあと胸を打って、最後に足が床に叩き付けられたんや。その感覚をまだ覚えているんや。床に落ちてから、俺はしばらく息が出来なかったんやけれど、まだ意識があったし、周りを見る余裕もあったんや。周りの人たちが俺の周りに駆け寄って来ているのも見えた。面白かったのは、全てがスローモーションを見ているみたいやったんや。それってなんでやろな。
ポニョ:意識が急に速く回転したからと違うか?ほら、IQテストをやっている時、簡単な足し算とかを延々とやらないといけない試験があるやろ。その時に、そのテストに集中していると、突然、とても鉛筆が早く動いてすごいスピードで答えが書けるという経験をしなかったか?だから、何かに意識を集中すると、そういうふうに、周りが遅く見えたりするんやろう?知らんけれど。
ヨシオ:そうなんかな。それで、しばらくすると息が出来るようになり、思いっきり息を吸い込んだんや。すると新鮮な空気が肺の中に流れ込んで行くのが分かって嬉しかったな。顔を触っても血も出ていないし、口も動かせたし、顔や胸の骨に異常は無かったんや。俺は、しばらくそのまま床に横たわったまま、静かに回復するのを待とうと思ったんやけれど、外から嫁さんやお袋の大きな声が聞こえて来たので、心配かけてはいけないと思って、急いで立ち上がったんや。そして、駆けつけて来た嫁さんやお袋が、大丈夫か事故やったんか?一体なんの音やったんや?とか立て続けに質問して来たので、俺は見習いたちに口封じをするように、ウインクして合図を送り、嫁さんやお袋に、部材か何かが屋根から落ちて来たんや。いちいち工事現場から音がしたくらいで、慌てて家から飛び出して来て。仕事の邪魔や。家に帰って下さいと言って、追い返したんや。
ポニョ:それは、ないやろ。せっかく心配して来てくれたのに。それに万が一体に何かあったら、危険が危ないやないか。
ヨシオ:そのダジャレはもうやめとけ、受けないって。
ポニョ:そんな下手なダジャレを言ってるのは誰じゃ。
ヨシオ:もうええっちゅうに。実は、俺の嫁さんもお袋も心配性なんや。俺は昔から病院が大嫌いやろ。でも、こういうことがあると、すぐに病院に行って検査をしろとか、どうとか言うのが目に見えているやろ。とにかく俺は、二人に心配をかけたくなかったんや。だから、嫁さんやお袋が家に戻るのを確認してから、手足や背骨、顔や首が正常に動くのを確認してから、また仕事を始めたんや。家人に怪しまれんとこと思って、夜には、その頃やっていた、バレーボールの試合にも出場したな。
ポニョ:それはちょっとむちゃくちゃやぜよ。でも、後遺症が出たんやろ。
ヨシオ:出てないと思ったけどな。なんか出てるか?
ポニョ:出ているやないか。あんたの精神に異常を来たしているで。この世のものは全て「私」だなんて訳の分からない哲学を広めているやないか。
ヨシオ:ポニョも一緒やないか。頭を打たなくてもポニョはそういうことをやっているってことは、生まれつきクルクルパーって事や。
ポニョ:クルクルパーはないやろ。クルクルババーやったら許してあげるけどな。
ヨシオ:それってババに失礼やないか。
ポニョ:なんでやねん。手をクルクル回すババやから、クルクルババーや。
ヨシオ:もう付き合い切れんなポニョは。いずれにしても、どんな事が起こっても全ては必然やから、ババは俺のカルマをこんなふうにして取って下さったと思って感謝してるんや。このような事故はカルマ性のものやからな。避けることは難しいんや。でも、ババの恩寵で全然痛みを感じなかったんや。
ポニョ:その頃、ババはアシュラムの部屋で、うわーっとか言って身体中打ち身だらけになって痛さの余り、叫びまくっておられたようやぜよ。
ヨシオ:勝手な作り話しをせんとってくれますか?…でも、本当かもしれんな。
ポニョ:絶対そうや。ババは頭を打っても、アフロがクッションになっているから、痛みを感じないって記事にしたぜよ。
ヨシオ:感じない振りをしておられるんだってばよ。
神は世界に存在する一切のものを創造し、人間にそれらの面倒を見る責任を任せました。
神は、世界にあるものを人間が望み通りに使うことを許しましたが、一つの条件を付けました。それは人間は自分の行為の報いを、善果であれ悪果であれ受け取らなければならない事です。11/4/94
到着先はもうすでに決められていて変わらないのです。
あなたはそこに行き着くまでのルートのみを選択できるのです。
~そして一度行為を為せば、結果はあなたの手から取り上げられます。
カルマの法則が、あなたの行為に伴う受け取り分や結果を決めるのです。SSAVp39
あなたは悪い行いを今日したのに、まだそのカルマが返ってきていないと思っています。
誤解してはなりません。
あなたは、今日種を蒔いたのですからそれの果物はのちほど出来るのです。
この基本的な真理を忘れてはなりません。
そして蒔いた種は後ほど何百もの果物になって返ってくることも忘れてはなりません。SSN春1986p34
カルマを支払い、奉仕や霊性修行を行う上で、あなたは様々な困難に出合います。
しかし、それはあなたが生きているこの世界では自然なことです。
この世界には善と悪、喜びと悲しみ、光と影といったように二面性を持っています。
それらのことにあまり重きを置かないようにしなさい。
あなたに降りかかるものを、あなたの義務として神への祈りと共に受け入れることです。
そしてその結果については神の御手にゆだねなさい。SS11/1996