そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

ハードキャンディ

2007年08月17日 | サスペンス/ミステリー

2005年 アメリカ 103分
■原題「HARD CANDY」
■2007.8.14 wowow
■監督 デヴィッド・スレイド
■出演
   パトリック・ウィルソン(ジェフ)
   エレン・ペイジ(ヘイリー)
   サンドラ・オー
   ジェニファー・ホームズ
   ギルバート・ジョン

  《story》

「赤ずきんが仕掛けるオオカミへのゲーム」

14歳のヘイリーと写真家のジェフは、出会い系のチャットで知り合った。3週間後、意気投合した二人は実際に会うことになった。最初に出逢ったのはカフェ。その後、ジェフの家で、無邪気なヘイリーの写真を撮る。今にも襲われそうな赤ずきんちゃんに見えたが、実はそうではなかった。ヘイリーが作ったドリンクを飲んだジェフは意識を失った。目が覚めたとき、椅子に縛られていた。赤ずきんちゃんの功名で恐ろしいゲームが始まる。彼が持っている児童ポルノの写真探し、去勢手術、14歳とは思えない会話と行動はさらにジェフを震え上がらせる。ヘイリーの目的は何なのか。

 少女の逆襲だ
何だこの女の子は・・・と最初思った。そしてジェフは本当は無実じゃないかとも思った。ラストはきっと、ジェフが無実だということがわかって、この少女は処罰されるんだとずっと思っていた。しかし、ちがった。ヘイリーの言うことの方が正しかった。ジェフはほんとにかつて悪いことをしていた。そして被害の少女も死んでいた。ジェフという男のしたたかさを感じた。あれだけ家の中に証拠を残さないようにきれいにしていたら、めったなことでは口を割らないだろう。心の奥底にある悪が表面を繕ってしたたかにお面をかぶっている。しかし、それ以上にヘイリーの恐ろしさに圧倒されてしまう。確かにジェフはわるいことをしているが、あそこまでしなくてもいいのではないかと思えてしまう。もし、すぐに真実を言っていたら・・・キッチンで椅子をが倒れて死んでいたら・・・ヘイリーは最後のジェフの首吊りまで計画していたのだろうか。そして、あの後、二人はどうなるのだろう。ジェフの自殺の真相は・・・ヘイリーは捕まるのだろうか。ジェフがやった悪事は映像としては出てこないが、ヘイリーがジェフに対して行ったこと以上のことなんだと、後からじわじわと浮き出てくるようだ。

 公式サイト「ハードキャンディ」

怪談

2007年08月16日 | ホラー


2007年 日本 119分
2007.8.13 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 中田秀夫
■出演
   尾上菊之助[5代目] (新吉)
   黒木瞳(豊志賀=師匠)
   井上真央(お久=弟子)
   麻生久美子(お累=お久の姉)
   木村多江(お園=豊志賀の妹)
   瀬戸朝香(お賤=下総屋の主人の囲われ女)
   津川雅彦(下総屋の主人)

 《story》

「ずっと、ずっと、ずっと、あなただけ。」

下総の国羽生のある雪の夜のこと。深見新左衛門という武士が、借金取りに来た皆川宗悦を斬り殺し、死体を累ガ淵に沈めてしまう。その後新左衛門の妻は錯乱して死に、生まれたばかりの赤ん坊は、使用人の勘蔵が預かった。一方、皆川の娘姉妹はいつまでも父を待ち続けるのだった。
それから25年江戸の深川。皆川の娘と深見の息子が、お互いをすらぬまま出逢うのだった。姉の豊志賀と新吉はいつしか惹かれあい、二人は一線を越えてしまうのだった。豊志賀の想いは異常なまでとなり、弟子たちに当たることもしばしばあり辞めてしまうものが増えてしまった。ある日、嫉妬がもとでけんかとなりバチで豊志賀の額に傷をつけてしまう。傷はどんどん広がり、必死で看病する新吉だったが、祭りの夜、弟子のお久が継母にいじめられているのを聞きかわいそうになり、ともに下総にいくことを決意する。その頃、豊志賀は「このあと女房をもてば必ずとり殺す」と書き残し死んでしまう。しばらくして偶然に再会した新吉とお久は、今度こそと下総ぬ向かう。しかし、途中雨となり、累ガ淵までたどりついた二人だったが・・・新吉は、豊志賀の霊が取り憑いたお久を釜で殺してしまう。気が付いた新吉はお久が行くはずだった家に・・・姉のお累が心をこめて新吉を看病していた。新吉とお累・・・・豊志賀の呪いは二人の笑わぬ子どもに・・・そして、あの累ガ淵へと・・・

 日本の昔からある幽霊
ああまさしく幽霊だなと感じる映画だった。モンスターでもなく、ただ怖がらせるだけのホラーでもない。因果応報ともいうべき「思い」の連鎖だった。ただ、お久やお累は映画を見る限りは何の関わりもなく、巻き込まれた可哀想な人物だった。新吉も心の優しい人間で、初めから悪いことをしようと考えていない。思いの連鎖の悲しさなのだと思った。初めに斬り殺された勘蔵もあくどいやりかただったのかもしれない。斬り殺した深川だけが恨みをかっているのではないのだろうと思った。この両者が持つ因縁、それが子どもたちにもふりかかったのだ。親かそれ以前の先祖の悪い行いが、今ここで影響しているのか。何の罪もない子どもたちがこんな目にあうなんて、何て理不尽なことだろう。今私がしている良くない行いも、私の子どもか孫に影響するのだろうか。私自身の身の上には、先祖の行いが影響しているのだろうか。とにもかくにも、今を真面目に一生懸命に生きなさいということなのだろう。
こんな日本のホラー映画もなかなかいいものだ。

 公式サイト「怪談」


レミーのおいしいレストラン(吹き替え)

2007年08月16日 | アニメ

2007年 アメリカ 120分
■原題「RATATOUILLE」
2007.8.13 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 ブラッド・バード
■声の出演
   レミー(岸尾だいすけ) 
   料理オンチのリングイニ(佐藤隆太) 
   料理長スキニー(浦山迅) 
   コレット(甲斐田裕子)  グストー(有川博) 
   料理評論家イーゴ(家弓家正) 
   兄貴エミール(茶風林)  
   レミーの父ジャンゴ(麦人) 
   
  《story》

「料理が苦手な見習いシェフ リングイニと
  パリ一番のシェフになりたいネズミのレミー
    出会いは“おいしい”奇跡の始まり・・・」

「この夏-パリの街角で“おいしい奇跡”を召し上がれ」


ネズミのレミーは、他のネズミより優れた嗅覚味覚を持ち、天才シェフであるグストーに憧れていた。でも、ネズミにとってキッチンはいてはならない場所。ある日、レミーたちネズミたちは住人に見つかり、銃撃にあい、家を追い出される。そのとき、レミーは家族と離ればなれになってしまう。ひとりぽっちになったレミーの前に現れたのはグストーの幻。彼は、グストーのレストランに連れていった。そこでは、ちょうど新米のリングイニが雑用を命じられていた。しかし、うっかりスープをこぼし、適当に食材や調味料を入れ、台無しにしてしまう。それを見ていたレミーは、居ても立ってもいられず、そのスープに手を加えてしまう。かつてないおいしいスープにお客は絶賛。もう一度作れと言われ自信をなくしていたリングイニの前にレミーが現れた。逃がしてやる代わりに、料理作りに力を貸すことを約束する。レミーは、リングイニの頭の上で、彼の髪を引っ張り彼を操り料理を作った。その料理の評判を聞いてやってきたのは、料理評論家のイーゴだった。店の未来を決める日となった。

 とっても楽しい映画です
レストランの厨房とネズミは、全く相容れないもの。それがひとつになって素晴らしい料理を作るのだから爽快だ。「えー、ネズミが作るの?」って言いたくなるけど。ネズミを汚い動物だとイメージを作ったのは人間。下水道に住む動物にしたのも人間。ネズミだって元々は野生で大地で生きていたはず。「ネズミ=汚い」というイメージをぶち壊してくれるアニメだ。ハツカネズミを飼ったことがる人ならわかると思う。あのまん丸なかわいい目、小さな両手でパンを持って、回しながら食べる。ネズミの食べ物が残飯なのではなく、きっとどんな生き物ににも食べ物として通用するものが残飯なのだと思う。人間だけが、食べ物をもっとおいしく食べるのはどうしたらいいかを工夫したのだと思う。煮たり焼いたり混ぜたり煮込んだり・・・・贅沢と言えないこともない。その残りが残飯なのだから。本来なら食べらればいいんだと思う。生き物たちはそうしている。でも、もし少しでもおいしく食べようとする生き物が現れたらすごいだろうな。見た目や香りが気になってくるだろうな。この映画では、そんなネズミと人間の共存ができた。すばらしいことだと思う。人間だけの特権ではなく、受け入れようとした人間がいたことがすばらしい。でも、ある意味、人間に近づくことは残念なことかもしれない。やりすぎてはだめだぞ、という教訓もあった。「おいしい」と思えるのは、両手で握ったおもすびかもしれないという、料理を追い求めることへの警告もあったと思う。料理は誰もができる、ちょっとおいしく食べられたらいいのだと、私は思う。


 公式サイト「レミーのおいしいレストラン」

夢駆ける馬ドリーマー

2007年08月14日 | 人間/社会派ドラマ


2005年 アメリカ 106分
■原題「Dreamer: Inspired By a True Story」
■2007.8.12 wowow
■監督 ジョン・ゲイティンス
■出演
   カート・ラッセル(ベン・クレーン=父)
   ダコタ・ファニング(ケール・クレーン=娘)
   クリス・クリストファーソン(ポップ・クレーン=祖父)
   エリザベス・シュー(リリー・クレーン=母)
   デヴィッド・モース(パーマー)
   フレディ・ロドリゲス(マノリン=騎手)
   ルイス・ガスマン(バロン=調教師)
   オデッド・フェール(サディール王子)

 《story》

「走れ! ソーニャドール  少女ケールの夢を乗せて」
「夢に向かって入れば、奇跡は起きる」

ケンタッキー州、ベンは細々と馬のトレーナーとして生計を立てていた。娘のケールは馬が好きで父の調教の様子を見たがった。また、ケールは、牧場の経営で父と意見が言わなかった祖父から、馬の話を聞くことが好きだった。ある日、父の調教を見に行ったケールは、馬のソーニャドールが転倒し足を骨折してところをみてしまう。骨折した馬は安楽死させられるのが常だったが、父のベンはオーナーにたてついたことで首になり、このソーニャドールを買い取った。牧場で治療し、子馬を産ませようとしたが不妊の馬だった。足は順調に回復したが一度骨折した馬が返り咲くことはない。ソーニャを売ることを知ったケールは家を馬に乗って家を飛び出す。ケールの気持ちに答え、ソーニャの治療と再び走るための訓練を始める。そして、賞金総額400万ドルの由緒ある最大のクラシック・レース、ブリーダーズ・カップ・クラシックにソーニャを出走させることを決意。バラバラになりかけていた家族の絆が、大きな夢に向かってひとつになった。

 信じることで起きた奇跡-それとも偶然
偶然が重なって結果が良かったから映画になった。たとえ引き取っても、まったく使い道がなく、ただ子どもの相手をするだけで終わるかもしれない。それでも、家族の絆は今までより深まると思う。人ってただ向き合うだけではだめ。何かを介すことで心がつながるものだ。じーっと目をむるだけでは、いらぬことも詮索され疑心暗鬼になって、心は離れていく。そういう意味で、人と人とを取り持つ動物をたくさんみてきた。それでも、だれもがその動物に目を向けなかれば意味はないけど。そして共通の目的が生まれ、困難が生じ、何とか乗り越えようと力を合わせる。それが絆を産むのだ。スパースターは一人出てきて、自分で何もかもしてしまったら、この物語の感動はない。
ダコタ・ファニングという少女はすごい女優だね。11歳だといういうのに10本以上の作品に登場する。「アイアムサム」「マイボディーガード」「ハイアンドシーク」「宇宙戦争」「シャーロットのおくりもの」など、すばらしい作品ですばらしい演技をしている。しかもさまざまなジャンルだ。これからが楽しみだけど・・・子役って大きくなると目立たなくなってしまいやすいからなあ。でも、期待しています。

 公式サイト「夢駆ける馬ドリーマー」


ふたつの恋と砂時計

2007年08月13日 | ラブロマンス/青春

2005年 韓国 100分
■原題「Daddy-Long-Legs」
■2007.8.11 wowow
■監督 コン・ジョンシク
■出演
   ハ・ジウォン(ヨンミ)
   ヨン・ジョンフン(ジュンホ)
   ヒョンビン(ヒョンジュン)
   パク・ウネ(ヨンウ)
   シニ(チョン)

 《story》

幼い頃に両親を失ったヨンミ。姿を表さぬ、“あしながおじさん”が、彼女の大学進学や就職など援助をしてくれた。彼女は、ラジオ局に勤めることになったのも、住む家を世話をしてくれたのもあしながおじさんだった。その家は、住人が入院しているのでそのまま住むことになった家だった。ヨンミが、自分のパソコンが故障し、その家にあったパソコンを使わせてもらったとき、「1年後の自分へ」という不思議なメールが届く。その住人の切ない恋が語られ、自分の記憶を失い死んでいく病気のことが書かれてあった。ヨンミは、このことをラジオ放送で流すことで、その住人を励まそうとした。同じ頃、資料室のジュンホと偶然の出会いを繰り返し、彼を意識しはじめるヨンミ。そして、メールにあった砂時計と逆さの絵が一致することを発見する。ふとしたきっかけで、あしながおじさんの人物が判明する。それはジュンホの兄であり、ジュンホの片思いの彼女はヨンミだったことがわかる。

 難解な物語
韓国映画に多い、すっきりしない物語。何となくわかる。でもそうだと言い切れない内容。「そうだったのか」という目の前は開けるような瞬間がない。多分こうじゃないのかなと推測し、そうじゃないかもしれないという不安を抱えてしまう。
筋としてはおもしろい展開だと思うのだけど、もう少しわかりやすい作り方をすれば、涙もいっぱい出るいい映画になると思うのだけど。特にわからなかったのが、ヨンミが大学で片思いするシーン。あれは想像していただけみたい。いつ入れ替わったのかわからず悩んでいた。それを説明してくれているサイトを見つけて、少し視界が開けた。でも、そこまでしなければ内容がつかめないなんて、映画としてはだめだなあ。アイデアはおもしろいのだけど。

胡同(フートン)のひまわり

2007年08月13日 | 人間/社会派ドラマ

2005年 中国 134分
■原題「Sunflower」
■2007.8.8  wowow
■監督 チャン・ヤン
■出演
   スン・ハイイン(ガンニャン=シャンヤンの父親)
   ジョアン・チェン(シウチン=シャンヤンの母親)
   リュウ・ツー・フォン(ラオ・リウ)
   チャン・ファン(シャンヤン=9歳)
   ガオ・グー(シャンヤン=19歳)
   ワン・ハイディ(シャンヤン=32歳)
 
 《story》

「30年たって、ぼくは初めて知った。父の隠された想いを--」

向陽(シャンヤン)は、1967年北京で生まれた。シャンヤンが9歳になったとき、強制労働を終えた父が戻ってきた。遊んでばかりいるシャンヤンに絵を描かせ始めた。父も絵描きだったが、指がうまく使えなくなり、夢を息子に託すのだった。しかし、シャンヤンは自由を奪われたことで、父に対する反抗心が増した。19歳となったシャンヤンは、絵の才能を伸ばしつつあった。しかし、父に対する反抗心は強く、隠れてバイトし貯めたお金で広州に行くことを計画していた。友人と恋人と行くつもりだったが、出発寸前の列車から、父に引きずり降ろされた。ますます父への反抗心は増すのだった。32歳となったシャンヤン。結婚して画家としての道を進んでいた。展覧会で家族をテーマとした絵を見た父は深く感銘し、シャンヤンと握手するのだった。しかし、その後父はテープに今までの息子への思いを残し、家族の前から姿を消してしまった。

 結果として良かったけど
やっぱり最後まで自分の思い通りにした父であった。自分の気持ちが満足できればいいという父であった。結果として絵の才能が引き出され、成功したから良かったけど、もし絵の才能が開化されなかったら、父への恨み憎しみだけが残ったことだろう。私は、父の不器用な愛どころか、息子を思い通りにしたいだけのわがままな親にしか見えなかった。ラストもかっこよく姿を消したけど、結局自分のためではないか。今まで息子のために生きてきたって、それは大嘘。自分の思いを遂げるために生きてきたのだと思う。最後までみんなを振り回してしまった父親であった。
また、息子のシャンヤンが自らの意思で、絵描きになろうと父と一緒になってがんばったのなら、ちがった見方ができたかもしれない。ちがった感動が生まれたかもしれない。今、絵の成功への感動と、縛り付けられてきた父からの解放という感動はあるけど、父と息子の努力という面においては感動はない。

  公式サイト「胡同のひまわり」

ハイテンション

2007年08月12日 | ホラー


2003年 フランス 92分
■原題「Haute Tenshion」
■2007.8.6 wowow
■監督 アレクサンドル・アジャ
■出演
   セシル・ドゥ・フランス(マリー)
   マイウェン(アレックス)
   フィリップ・ナオン(殺人鬼)
   フランク・カルフン(ジミー)
   アンドレイ・フィンティ(アレックスの父)
   オーナ・ペリーア(アレックスの母)

 《story》

「あなたは何分正視できるか?」

マリーとアレックスは、アレックスの実家で受験勉強するために、車で向かっていた。深夜遅く到着。アレックスの父母と幼い弟が迎えてくれた。その夜、みんなが寝静まった頃、不審な男が家にやってきた。家の中に入った直後、アレックスの父の首を切断、母ものどを切り裂き殺害。弟は銃で殺し、アレックスは縛られて、古びたトラックに連れ込まれる。マリーはアレックスを救おうと車に忍び込む。男はガソリンスタンドで窮した後店員を殺害。マリーはそこで警察に連絡する。トラックはそのまま逃げ去る。マリーはそこにあった車で後と追う。警察がガソリンスタンドに到着。店内のカメラを調査したところ、そこに写っていたのは、男ではなく、店員を殺害するマリーの姿だった。

 最後に気づいたんだっけ
スプラッター映画とあった。最初の一家の惨殺シーンはすごかった。首が取れるシ-ンやのどを切られるシーン。ただのスプラッター映画と違うところは、何かしら付箋がはってあること。よくわからないけど、あっと驚く結末のに行き着くように。マリー一人に興奮状態(ハイテンション)ということなんだろうか。ガソリンスタンドのテレビモニターに写った犯人がマリーだったところで初めてわかる。アレックスがどうしてあんなに怯えていたのかが。でも、そう考えると変な場面がいっぱい出てくる。トラックを運転しているのは誰だ。アレックスの母親が殺される場面で、押入からその様子を見ているシーンはどうなっているのか。彼女の頭の中が明確にわかる場面がほしい。自分が殺人鬼だってことに、彼女は気づいたんだっけ。私の頭の中もあやふやなままで終わってしまった。


シュレック3(吹き替え)

2007年08月12日 | アニメ

2007年 アメリカ 93分
■原題「SHREK THE THIRD」
2007.8.5 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 クリス・ミラー
■声の出演
   シュレック - マイク・マイヤーズ(浜田雅功)
   フィオナ姫 - キャメロン・ディアス(藤原紀香)
   ドンキー - エディ・マーフィー(山寺宏一)
   長ぐつをはいた猫 - アントニオ・バンデラス
    (竹中直人)
   リリアン王妃 - ジュリー・アンドリュース
    (沢田敏子)
   ハロルド国王 - ジョン・クリーズ(青野武)
   チャーミング王子 - ルパート・エヴェレット
    (石塚運昇)
   アーサー - ジャスティン・ティンバーレイク(橘慶太)
   白雪姫 - エイミー・ポーラー大沢あかね)
   シンデレラ - エイミー・セダリス(星野亜希)
   眠り姫 - シェリ・オテリ(大久保佳代子)
   髪長姫 - マーヤ・ルドルフ(光浦靖子)

 《story》

「おとぎの国に、“お世継ぎ”騒動」

幸せな生活を送っていたシュレックとフィオナ姫。ハロルド国王が病気のため、シュレックが国王の仕事を代わりにやっていた。しかし、シュレックはそれがいやでいやでたまらない。そんなときハロルド国王の様態が悪化。シュレックに国王の座を譲るという。もしくは遠縁のアーサーを見つけて了承すれば彼に国王の座を継がせるという。さっそくシュレックはアーサー探しを始める。同じ頃チャーミング王子がおとぎ話の悪役たちを集め、国王の座をねらっていた。

 国王の座、質素な生活
国王の座も捨てがたいけど、それがシュレックのいいところ。優雅な生活より、今までの自分流の生活がなにより。それに自然がいっぱい。仲間もいっぱい。欲を出せば、きっと自分が自分じゃなくなる。
アーサー王子を探す旅は冒険・・・そうでもないような・・・遠くに左遷させられた一族で、自信をなくしている青年っていう感じ。彼にしてみれば宝くじに当たったみたいだろうな。それにしても王の一族がこんな遠くに押しやられているなんて。この青年の心がひん曲がっていないことが救いだ。
シュレックは、よく考えれば自分のためにアーサー探しを始めたのだ。もし、このアーサーがわがままで人のことなんて考えない悪の心いっぱいだったら、シュレックはどうしたろう。チャーミング王子が国王になりたがっていたのだから、シュレックと考えが一致。自分さえ国王にならなかったらいいのだろうか。なんて穿った考えを巡らせないで、高望みしないシュレックのやさしさが、みんなを幸せに導いてくれたことに拍手。

 公式サイト「シュレック3」

舞妓 Haaaan!!!

2007年08月08日 | コメディ


2007年 日本 120分
2007.8.2 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 水田伸生
■出演
   阿部サダヲ(鬼塚公彦)
   堤真一(内藤貴一郎)
   柴咲コウ(大沢富士子)
   小出早織(駒子)   京野ことみ(小梅)
   酒井若菜(豆福)   キムラ緑子(良江)
   大倉孝二(大下)   生瀬勝久(仙崎部長)
   山田孝之(修学旅行生)
   須賀健太(カメラ小僧)
   Mr.オクレ(老社員)   日村勇紀(カメラ小僧)
   北村一輝(医師)  植木等(斉藤老人)
   木場勝己(玄田=茶屋の下足番)   真矢みき(こまつ)
   吉行和子(さつき=女将)   伊東四朗(鈴木大海=社長)

 《story》

「一見さん、イラッシャイ」

鬼塚公彦は、高校の修学旅行で迷い込んだ花街で、舞妓に親切にされたことをきっかけに舞妓お宅になった。東京の食品会社に勤務する傍ら、舞妓のホームページを開いていた。しかし、実際にお座敷の経験のない公彦は、ホームページ上でバカにされ悔しい思いをしていた。そんなとき、京都への転勤が決まった。恋人の富士子と別れ、喜んで京都に出向いた。しかし、そこはやる気のない職場で、社長に結果を出せば、茶屋に連れていってやると言われ、新しい製品に打ち込む。その商品が大ヒットし、晴れてお茶屋デビューを果たす。初めてのお座敷で、公彦のホームページを荒らした男と会う。公彦はライバル意識を燃やす。この荒らしの男は、内藤貴一郎で駒子に兄であり、プロ野球選手だった。あふれるお金を舞妓を呼んで使っていた。公彦はプロ野球選手に転向する。貴一郎が役者になれば公彦も。貴一郎が市長選挙に出れば公彦も。果たして二人の戦いは・・・隠された秘密がそこに。貴一郎と駒子。公彦を追いかけてきて舞妓になった富士子。その結末は。

 軽快なリズムが心地よい

最初は、「これは何だ。下妻・・」と思った。でも、軽快なリズムだけで、乗りだけで展開しなかった。だからおもしろかった。“舞妓”という職業についても少しはわかった。“一見”という言葉も初めて聞いた。私なんか、今までもこれからも“舞妓”さんには縁がないことでしょう。だからこそ、映画で少しでも見聞を広めることができた。公彦役の阿部サラダ、私にとっては受け入れやすいノリだった。回りの役者達も公彦を中心にしてうまくマッチしていた。題だけ見て、あまりおもしろそうには見えなかったんだけど、見かけで判断したらだめだね。この前に見たのが「孫悟空」だったから、尚更この映画が光って感じられたのかもしれない。
野球から俳優へ、料理人へ、市長へ・・・・アニメコミックのような展開だったけど、この後どうなるのだろうという思いにきちんと答えてくれた。ただ「おもしろく」ではなく、流れの中にそれが意味を持っていた。だからすんなり入ってくるのだと思った。
ただ、現実は厳しいから、あんなにすぐに転職できるわけない。貴一郎を乗り越えたいという公彦の気持ちの一つの表現だろう。柴咲コウの舞妓はあまりよくなかったけど、駒子さんには興味を持った。素顔はどんなのだろうと見たくなった。舞妓ってお面をかぶった人と同じだね。

 公式サイト「舞妓 Haaaan!!!」


西遊記

2007年08月07日 | ファンタジー/アドベンチャー


2007年 日本 120分
2007.8.2 TOHOシネマズ緑井 フリーパス
■監督 澤田鎌作
■出演
   香取慎吾(孫悟空)  深津絵里(三蔵法師)
   内村光良(沙悟浄)  伊藤淳史(猪八戒)
   水川あさみ(凛々)  大倉孝二(老子)
   多部未華子(玲美=姫)
   谷原章介(文徳=一番家来)  
   小林稔侍(劉星=りゅうせい=祖父)
   鹿賀丈史(金閣大王)  
   岸谷五朗(銀閣大王)   
   三谷幸喜(国王=父)
   

  《story》

「みんな なまか」

天竺を目指して進む三蔵法師一行。どこまで行っても砂漠の中、水が尽きて来た頃、大きな墓を見つけ、そこで家来を連れ馬に乗った美しい少女に出会う。水をもらおうとしたが、そのまま行ってしまう。その後一行は街を見つけ、食料や水を求めて立ち寄る。そして先の少女が姫であったことを知る。玲美姫は、悟空に金閣銀閣をやっつけてほしいと頼み、一行は臥龍山を登っていく。これはわなであるという知らせを聞いて、三蔵法師らは街に戻るが、悟空は玲美姫と交わした約束を守り、「なまか」であることを信じ、登っていく。山頂には金閣も銀閣もいなかった。姫の祖父が山小屋で暮らしていた。玲姫は、金閣銀閣に脅され、祖父が持つ「無玉」を取りにきたのだった。無玉は銀閣に奪われ、街は暗黒の世界になった。捕まった三蔵法師を助けた悟空は、金額銀閣に戦いを挑むのだった。

 うーん これは・・・
途中で後悔してしまった。子ども向けに作ってある。まあ当然だよね。つい、以前の夏目雅子三蔵法師の孫悟空のイメージを描いてしまっていた。いや、もしかしたら似通っているけど、私が見た孫悟空が昔のことだからそのイメージを忘れているだけかもしれない。あまりの軽すぎた。以前の孫悟空はもっと考えさせる場面があったような気がする。「なまか」って何だ? と思った。テレビ番組を見ていないだけに、違和感があった。
多部未華子さんが出ていたことだけが救いかな。なぜか、「がんばれ」と応援したくなる女優なんだ。失敗しそうな感じがして、綱渡りをしている彼女に両手を出して支えようとしている感じ。彼女にはもっといい映画に出てほしい。かわいいアングルもあったからよしとしよう。
疑問点多数あり。なぜあんなに苦労して山に登るんだ。後から簡単に行けたではないか。なぜ悟空達をだまして山に登ったのだ。あのヒョウタンを置いていったのはなぜ? 銀閣は玲美姫に無玉を取りに行かせておいて、後から自分で行ったのはなぜ? もっと悟空達のさまざまな力を使ってほしかった。馬はまだ登場していないの? 始めに悟空や弟子達の生い立ちを簡単に入れてほしかたた?
劇場では子ども達の笑いがいっぱいあった。子どもは、「ああ、おもしろかった」って答えるのだろうな。香取慎吾は、「ドク」で好きになったのだけど、こんな演技はみたくないな。フリーパスがあったから見ました。

  公式サイト「西遊記」